コチラ、なんだかわかりますか?
スマホスタンドです!ドリルで穴をあけて下から充電コードがさせるようになっています。
東濃ヒノキの端材を使った木工ワークショップに参加して作ってきたもの。ほのかにヒノキの香りが漂って、コロンとした形と柔らかい手触りがとても気に入っています。
最近では、ホームセンターやまちなかのイベントでも木を使ったワークショップを開催していて、気軽にできる体験として人気を集めていますよね。今回、私が参加したのはそれとはちょっと違う特別なイベント。森の中に入って森林をまるごと体験するツアー「コダマフォレストキャラバン」の一環として開催されました。
■子どもと森に親しむ「コダマフォレストキャラバン」
日帰り森林体験ツアー「コダマフォレストキャラバン」の何が特別かというと—。
ワークショップで使う木材がいったいどこからやってきて、どうやって自分の手元にやってくるのか、ということを知ることができるんです。
まず、森林インストラクターの方のガイド付きで木が育った森を散策。森の木がどうやって育っているのかを実際に見ることができます。
雨水をろ過したり、二酸化炭素を吸収して酸素をつくったり、土砂崩れを防いだり、生き物の住処になったり、実にたくさんの機能を持った森。水も空気も私たちの暮らしは森の恵みがあってこそなんだなということを実感することができます。
■大迫力の製材工場も見学!
大きな丸太が機械にのってゴロンゴロンと豪快に音を立てます。ここは、銘木・東濃ヒノキの産地である岐阜県の東白川村製材協同組合の工場。ツアーでは、こうした工場も見学させてもらえるのです。
丸太を建材に仕上げる機械にみんな圧倒!木の太さを計測し丸太を自動でカットしていきます。
角材となったヒノキは積み上げられて乾燥の工程へ。製材の工程では乾燥がもっとも重要だとか。水分を多く含んだヒノキはしっかり乾燥させないと、ひび割れや波うちの原因に。家の建材として使用する場合、壁にひび割れが起きたり家自体がゆがんでしまったりすることがあるため、乾燥機の中で3日間おかれたあと、最終仕上げをして完成となるそうです。
積み上げられた角材を見上げて、木材をつくるのにもたくさんの手間がかかっているんだね、とみんなで話していました。
■森を体感・見学してからのDIY
ツアーの最後にお待ちかねの木工ワークショップ。森の散策や製材工場の見学を通して木にふれてきただけに、ワークショップで使う木材ひとつにもとても愛着がわきます。
あらかじめ輪切りにされている素材の中から好きなものを選びます。地元の木工職人がフォローしてくれるので、お子さんでも大丈夫! ドリルで穴をあけてペンスタンドを作る人、ひたすらサンドペーパーでつるつるの手触りに仕上げていく人・・・。各々作業に集中して無口に(笑)
作業をしている間もヒノキの香りが辺りに漂っていて、とてもリラックスした没入感を味わえたのでした。
■スペシャルな森のごちそうも堪能
まるっと1日森林体験ということで、昼食には特別なメニューが用意されていました。
川で育ったアユ、地元の野菜を使った麹のおかず、農薬・化学肥料を使わない「はざ干し自然米」、そしてお米を食べて育ったニワトリのたまご。きちんと手をかけて育てられた素材は特別おいしく感じられました。ありきたりな表現かもしれませんが自然の中で食べるごはんは本当に格別。箸が進んでいつもより食べ過ぎてしまった気がします…。
というわけで、「食」も含めて1日みっちり楽しめた「コダマフォレストキャラバン」でした。
■木ってかっこいい!森って気持ちいい!
会ったことがない人より、直接顔を合わせた人のほうが親近感がわいて安心感できる、という感覚ありませんか。森に行くとそんな気持ちになります(私だけかもしれませんが…)
ぼんやりとしか知らなかったことが、急に自分の身近な話になる。というか。
森の恩恵にあずかっていることをうっかり忘れてしまって、ハッと思い出すみたいな感覚かもしれません。
森からもらっているものをちゃんと知っておくことって大事。そして、子どもたちにもそれを知っておいてほしいと思います。
森が雨水をろ過して川になって下流のまちに住む私たちの暮らしを支えてくれていることとか、地球温暖化を抑制してくれることとか、森を健康に保つためには人の手が必要なこととか、純粋に森に行くと気持ちが安らぐこととか—。
難しいことがわからなくてもいい気がします。「木ってなんかかっこいいよね」「森ってとにかく気持ちいいよね」そんなことを感じられたら、結果はあとからついてくるのかも。
実体験として、この感覚を知っているかどうかが大事、そんなことを感じました。
【参考】