「栞(しおり)」の語源は「枝折る(しおる)」。しおり専門のアトリエに行ったお話

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読書の秋。

みなさん本を読むのは好きですか?

途中読みになっている本に挟んでおく「栞(しおり)」について、今日は書いてみたいと思います。

「しおり」とは「枝折る(しおる)」が名詞化された言葉。山道などを歩く際、迷わないように木の枝を折って道しるべにするという動作からきた言葉なのだそう。

 

本に挟む栞をこれまであまり意識してこなかったのですが、先日とある場所を訪れてから、栞って素敵だな~と思ったのでご紹介させてください。

場所は名古屋市中川区。「中川運河しおりのアトリエ」。

この日は「図書館と読書週間のしおり展」が開催中で、戦時中に印刷されたしおりや、作家さんのイラストが載っているポップなものなど、栞コレクターの豊嶋利雄さんの所蔵品も含め、幅広く展示されていました。

「“モノづくりや芸術文化にふれる場所をつくりたい”という思いからオープンした場所です」と話す館長の古田正宏さん。栞についてあれこれ伺っていると、木でできた栞を発見!

 

「木の栞は神社仏閣や図書館、出版社で配るノベルティで作られることが多いですね。お寺からの依頼で、取り壊す本堂の柱を使って栞を作ってほしいというものもありました。檀家さんにお配りする用にとのことでしたが、こうしたストーリーがあると栞が単なるモノではなく、思い入れのあるものになっていくと思います」と話してくれた古田さん。

写真提供:近藤印刷

 

薄くスライスされた木に、これまた薄い和紙を挟んで作る木の栞。古田さんによると「ねじれたり、たわんでしまったりして、シート状にするのが非常に難しい」とのこと。

 

実はアトリエを運営しているのはお隣にある近藤印刷という老舗印刷会社。長年の技術によって木を安定したシート状の製品化を販売できるようになりました。

木材によって色や質感が違うので選ぶのも楽しい。写真提供:近藤印刷

 

同社のノベルティ専門ブランド「印刷工房エシカ」でも木を扱った商品が開発されています。たくさんの人に配られるのがノベルティ。 “いらないもの”として捨てられてしまうことが多いのが現実だったりしますよね。

「捨てられてしまうものを作りたくない」と誕生したのが「印刷工房エシカ」なのだそう。

写真提供:近藤印刷

廃材の木質チップからできたMDF材や、間伐材を使用した栞やコースターを制作。木の温もりを感じるうえ、さりげなくおしゃれで印象に残るノベルティですよね。

もちろん、オリジナルでロゴを印刷したり箔押ししたりもできるそうですよ。

 

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「栞」をきっかけに、いろいろ考えた一日でした!

環境のこと、木のこと、運河のこと…。私にとって道しるべとなるものって何だろう???とか。

一冊の本が道しるべになるということもあるはず。

そんな本と出合えたらいいな~と思いながら、栞を片手に本を読み進めたいと思います。

 

みなさんの道しるべは何ですか?(ま)

 

 

◆「中川運河しおりのアトリエ」※要予約

https://www.canalbookmark.com/

◆「印刷工房エシカ」

https://ethical-print.jp/

 

テーブル付きソファはなぜ人気なの?メリットを紹介します

投稿日カテゴリーALL BLOGリビング空間に合う暮らしの提案

テーブルとソファが一体となった「テーブル付きソファ」。

最近需要が高まっているようです。

人気の理由に挙げられるのは“トータルコーディネートのしやすさ”

テーブルとソファ、部屋の中でもかなり存在感が大きいものですよね。これを別々に購入すると、微妙に高さや色味が合わないなど、部屋全体のトータルコーディネートにも影響が出てしまいます。そんな時のお助けアイテムが「テーブル付きソファ」。ソファに合わせて設計されているうえ、椅子を何脚か置くよりもまとまり感が出るというメリットもあります。

もう1つの人気の理由は“ライススタイルに合わせやすい”という点。家族が増えてもお子さんが小さいうちは並んで座ることが可能。抱っこしたり一人座りさせたり、お父さんお母さんが食事している間に子どもが隣で寝っ転がってもいいし、いろいろな使い方ができるのは魅力です。部屋にスペースができてソファ単体で使いたいとなった場合も、そのまま活用できるのもメリットといえます。

ダイニングテーブル付きソファの場合は「ソファを置きたいけれど場所がない」という場合の解決策としても活躍してくれます。座面の高さに合わせたテーブルなので、リラックスタイムだけでなく食事もしやすい設計になっているのが最大の特長ですね。

これからの季節はダイニングテーブルに椅子というスタイルで食事をしていると足元が寒い、なんていう悩みも出てきそう。そういう場合は、こたつテーブル付きのソファもいいかもしれません。こたつとソファ、両方を置く場所はないという人にも嬉しいアイテムです。

ソファの背面にテーブルがセットされている変わり種アイテムもあります。こちらの「VITA」はソファの前ではなく背面にテーブルが設置できるタイプ。天然木を使ったナチュラルな風合いは、どんなインテリアにも似合いそう。クッションを置く場所によって向きを変えられるのがオモシロイですね。

「VITA」

 

座面の向きを変えていろいろな使い方ができます

ロータイプの「CITA」はこちら。和室にも合いそうな雰囲気で、子どもが転がり落ちる心配もなさそう。フレキシブルに使えるのって魅力的ですね。

「CITA」

部屋の広さも家族の人数もさまざま。テレビを見たりパソコンで仕事をしたり、食事をしたり、ゴロゴロしたり…。それぞれが別々のことをしながらも近くにいられる、そういった使い方ができるのがテーブル付きソファの一番の魅力なのかもしれません。(ま)

 

 

不思議な根っこは地球を守る!? 災害の軽減・地球温暖化を防止するマングローブの偉大なチカラ

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アジア、アフリカ、オセアニア、中南米などの熱帯・亜熱帯地方には100種類以上のマングローブ植物が存在しているといわれています。生育地の最北端は、日本の鹿児島県南部。日本にもマングローブ林は存在するんですね。

その容姿は実に独特。干潮時にあらわれる根はかなりインパクト大です!

タコの足みたいな根「支柱根」を持つものや、タケノコのような根っこ「旬根(しゅんこん)」、板状に広がって発達した「板根(ばんこん)」を持つものなど、根の種類もさまざま。

タコの足のように伸びた「支柱根」

 

 

マングローブが生育する熱帯地方は、台風が発生する地域でもあります。過酷な環境課でも自分が倒れてしまわないよう、独自の進化で根を張り支えているのですね。

地中から伸びるタケノコのような根っこ「旬根」

 

さらに、湿地帯の土に残るわずかな酸素を取り入れるため、地下にあるべき根の一部が地上に出て呼吸をするという重要な役目も担っています。
通常の植物の根は地中にあって普段目にすることはありませんが、マングローブの根は潮が引いた時間であれば地上に見えているのでじっくりと観察することができますよ。

板状に発達した「板根」

 

こうしたマングローブの特性は、私たち人間に大きな恩恵をもたらしてくれます。

例えば、2004年に起きたスマトラ沖の大地震。翌年の読売新聞の記事によると

「ペナン島があるペナン州では55人が死亡し、約300人が住む島西海岸の漁村パンタイ・アチェでは3メートルの津波が見舞われたが、パンタイ・アチェでは小舟が30隻壊されただけで、家屋は破壊されずに済み、犠牲者も漁に出ていた2人だけという最小限の被害で済んだ。なぜなら、マングローブの群生林が「緩衝装置」の役割を果たしたからである。」と記されています。

津波の際、マングローブの根につかまって流されずに済んだという人の記録もたくさん残っているそうです。

海の災害から守ってくれるだけでなく、地球温暖化の防止にも重要な役割をしています。

世界各国で二酸化炭素の排出量を削減する取り組みが行われているのは皆さんもご存じかと思います。地球温暖化は二酸化炭素の排出により進行し、今やかなり深刻な状態に陥っています。

 

調査によると、マングローブ林は陸上の森林と比べて大量の二酸化炭素を吸収していることがわかっています。満潮時に海水におおわれるマングローブは、通常の森林より空気にふれる時間が短いため、落ち葉や枯れた枝などが分解されるスピードが遅いことが理由とされています。

河口部分の湿地に根を張り、地中に多くの炭素を貯蔵するマングローブ林。私たち人間の生活も守ってくれる貴重な天然資源なのですね。(ま)

 

 

 

 

消滅の危機!? 海水でも育つ不思議な植物群「マングローブ」

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「マングローブ」とは海水と淡水が入り交じる沿岸に生育する植物群のこと。

満潮時、水面から木が生えているように見える景色は “海の森”とも呼ばれています。


マングローブを構成する植物は、オヒルギ・メヒルギ・ヤエヤマヒルギなど。

特徴はなんといっても、塩水に浸かっても枯れないこと。

普通の植物を塩水につけるとすぐに枯れてしましますが、マングローブの植物はその独特な構造によって海水中の塩分を排出する機能を備えているのです。例えば、ヤエヤマヒルギやメヒルギは、水を吸収する際に塩分が入らないようにする仕組みがあったり、体内に入った塩分を古い葉にためて、それを落葉させたりして余分な塩分を外に出しています。ヒルギダマシには葉の両面に「塩類線」という特別な器官をもち、体内の塩分を結晶にして排出する機能をもっています。

厳しい環境に育つマングローブ林は、多くの稚魚やカニ類、貝類などを育てる豊かな環境をつくり出していますが、人の手の入っていない原生林は現代ではほぼ全滅。今は植林して再生を図る時代になってきています。

東南アジアのマングローブ林に影響を及ぼしたのが、炭焼き産業、エビの養殖業、スズの採掘が挙げられます。工場やそこで働く人々の家をつくるため、マングローブ林はどんどん伐採されていきました。それには日本も大きく関わっています。

例えば、私たちが大好きなエビ。マングローブ林を伐採してつくられたエビの養殖池で育ったブラックタイガーの多くは日本に輸出されています。さらに、マングローブを使った木炭も日本に多く輸出されています。バーベキューの時に使う炭、産地に着目してみてください。「植林マングローブ炭」と書かれているものもありますよ。

マングローブ林が失われると、そこに生きていた生き物が姿を消し、その恩恵を受けて生活してきた人も生活が苦しくなります。

消滅したマングローブ林を再生するには30~50年はかかるといわれています。

 

森林は守らなければいけない貴重なもの。ただ、再生可能な天然資源でもあります。自然環境として守るべき森林と、資源として利用する森林と、うまくバランスをとる必要があるのかなと感じました。

 

次回も引き続き、マングローブの生態や役割についてお伝えしてみようと思います。(ま)

 

 

 

【参考】

農林水産省

https://www.maff.go.jp/j/heya/kodomo_sodan/0311/02.html

オオクワガタの大好物! どんぐりのなる身近な木・クヌギ

投稿日カテゴリーALL BLOGBREAK OUT木育

セミの声が元気に響く夏。夏休みに入り、子どもたちもセミに負けないくらい元気いっぱいですね。

 

夏休みの思い出といえば、虫採りという方も多いのではないでしょうか。

朝早く森に行くと、なんだか甘い匂いがして自分まで虫になったような気分になったことを思い出します。あの匂いは、クヌギやコナラの幹の匂いなのだということを大人になってから知りました。カミキリムシやハチ、ガなどの幼虫が幹をかじって、その傷からにじみ出した樹液が独特の匂いを放っているそうです。

オオムラサキやカナブン、クワガタムシやオオクワガタは夜になるとこの樹液を求めて集まってくるのです。

 

さて、このクヌギはどんな木なのか―。

コナラとともに雑木林に植えられるブナ科の落葉広葉樹です。森林公園などにもよく植えられています。どんぐりのなる木といえばわかりやすいでしょうか。クヌギの名前は「国の木」からきているという説もあり、日本人にはなじみ深い木です。

 

材質は硬く、薪や炭、シイタケ栽培の木として利用されています。シイタケ栽培に使われるのは8~15年くらいたったクヌギ。紅葉が始まるころに1mほどに切り出したクヌギの原木に穴をあけて、シイタケの菌を植え込みます。その後1~2ヶ月ほどビニールで覆いをして保湿・保温。これがほだ木となります。

菌がまんべんなくいきわたりシイタケができる準備が整うのが春頃。ほだ木を水に沈めて引き上げて数日でシイタケの芽が出てきます。1週間ほどで収穫できるほどの大きさになっているそうですよ。

ホームセンターなどで、シイタケの栽培キットなども販売されているので、興味のある方はチェックしてみてください。

 

切り倒しても20年ほどで元どおりになるという再生力を持っているのがクヌギ。生育も早く、植林してから10年度補で木材として利用できるまでになるとか。

建築材としてだけでなく船舶の材料、神社の鳥居などにも使用されています。

 

クヌギの実・どんぐりは、縄文時代には主食として利用されていたといいます。また、樹皮やドングリのかさを使って染めた衣服は「橡染め(つるばみぞめ)」といい、一般庶民の衣服などに用いられていたそうです。

 

里山には欠かせないクヌギ。昔からさまざまな用途で使われていたんですね。(ま)

 

 

【参考】

「雑木林の20年」(偕成社)

 

炭を使ってごはんをおいしく炊こう!

投稿日カテゴリーALL BLOGBREAK OUTDIY憧れのライフスタイル

「炭火で焼くとおいしくなる」と言われていますが、その理由はなぜか知っていますか。
それは、炭が出す輻射熱と赤外線の効果によるもの。

食材を芯から熱し、うまみ成分であるグルタミン酸を生成してくれるからなんです。

うなぎや焼き鳥などに炭が使われるのは、水分を含まない炭を使うことでパリッとした食感に仕上がるからなんですって。

 

焼き物だけでなく、ごはんを炊く時にも炭は大いなる力を発揮します。

方法は簡単です。ごはんを炊く時に炊飯器に白炭(備長炭)をポイっと入れておくだけ。

炭から出た遠赤外線が米を芯から熱し、うまみ成分を引き出してふっくらおいしいごはんに仕上がります。

前回の記事で、炭には小さな穴がたくさん空いているという話を紹介しましたが、それもごはんをおいしくしてくれる秘密。この穴が炊飯に使われる水のカルキ臭や不純物を炭が吸着してくれるのです。穴からは炭のミネラル分が溶けだすため、水質がまろやかになり、いっそう米をおいしく炊き上げてくれますよ。

さらには、水道水に入れておくだけで浄水器と同じような効果を発揮したり、生野菜や果物を長持ちさせたりする効果も。

炭をつくる時に出る煙から抽出した木酢液には殺菌作用があり、土壌改良や病虫害対策など農業や園芸の分野でも使われています。

 

炭って本当にすごいですね。

 

最後に、炭をとことん楽しめる施設をご紹介したいと思います。

炭といえば備長炭。日本有数の備長炭の産地・和歌山県にある「道の駅 紀州備長炭記念公園」です。

写真提供:道の駅 紀州備長炭記念公園

 

江戸時代に生まれた「紀州備長炭」の歴史的背景だけでなく、炭焼き窯の見学や、炭焼き体験もできます。

さらに、備長炭を使ったおもしろいメニューをいただくことも。

インパクト大なこちらは備長炭を麺に練り込んだ「備長炭ラーメン」。ほかにも夏季限定の「冷炭めん」や「梅炭そば」などが楽しめます。

「備長炭ラーメン」(写真提供:道の駅 紀州備長炭記念公園)

 

備長炭で丁寧に濾過した水を使った「備長炭コーヒー」も味わえます。
屋根付きのBBQ場も用意されていて、備長炭を使ったバーベキューも体験できます。(時期や料金などはHPで要確認)

旧石器時代にすでに炭は使われていたという記述もありあす。いにしえから日本人の暮らしに根付いてきた炭について、2回にわたってお届けしました。

ぜひみなさんの暮らしにも役立ててみてください。(ま)

 

【参考】

林野庁「木炭のはなし」

https://www.rinya.maff.go.jp/j/tokuyou/mokutan/

 

道の駅 紀州備長炭記念公園

https://www.binchotan.jp/

 

「子どもに伝えたい和の技術8 木づくり」

(2017年/和の技術を知る会著、株式会社文溪堂発行)

 

キャンプの必須アイテム「炭」はどうやって作られている?

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古くから燃料として重宝され、日本人の暮らしに深く関わってきた「炭」。キャンプシーズンには欠かせないアイテムですよね。冬は暖を取るために使われたりもしますし、天然の消臭剤として使っているという人も多いのではないでしょうか。

この炭、どうやって作られているのか知っていますか?

 

炭の原料は木です。

木は空気中で燃やすと酸素と結合して二酸化炭素を出しますが、空気を遮断して蒸し焼き状態にすることで炭化した固形物「炭」となるのです。

 

炭にも種類があります。

 

【黒炭】

原材料は主にナラ、クヌギ、カシ。炭窯の中に入れ400℃~700℃で熱して炭化させたもの。比較的着火が簡単で大きな熱量が得られます。バーベキューや暖炉によく使われるのはこの黒炭です。

 

【白炭】

原材料はウバメガシ、カシ類など。1000℃以上で熱した後、炭窯の外に出して灰をかけて消火させて作ります。炭質は硬く着火しにくいものの、安定した火力を長時間保つことができます。うなぎのかば焼きなどに使われる備長炭はこの仲間です。

写真提供:紀州備長炭記念公園

 

【オガ炭】

木工加工の際にでるおがくずや樹皮を高温・高圧力で圧縮形成し炭化したものです。備長炭に似た性質から、焼き肉や焼き鳥などに使用されます。

 

◆木炭の性質

木炭には無数の小さな穴があります。これが水分やにおいの元を吸い取ってくれる理由。家の湿度調節や消臭、有毒な化学物質の吸着に威力を発揮します。

写真提供:紀州備長炭記念公園

 

木炭の中でも有名な紀州備長炭の場合、小さな穴は特に多いらしく、炭1グラムあたりテニスコート1面分(※)にもなるのだとか! 驚きですね。(ま)

 

<次回「炭を使ってごはんをおいしく炊こう!」に続く>

 

 

※道の駅 紀州備長炭記念公園HPより

 

 

【参考】

林野庁「木炭のはなし」

https://www.rinya.maff.go.jp/j/tokuyou/mokutan/

 

道の駅 紀州備長炭記念公園

https://www.binchotan.jp/

 

「子どもに伝えたい和の技術8 木づくり」

(2017年/和の技術を知る会著、株式会社文溪堂発行)

嫌な虫を撃退! 国産クスノキを使った防虫・消臭アイテム

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昔から、タンスや押し入れに入れて衣類の防虫剤として使われていた樟脳。その匂いは独特で、苦手という人もいるかもしれませんね(筆者はなんとなく懐かしい香りがして好きなのですが)。この香りが虫よけ効果の秘密。

 

樟脳の原料となっているのはクスノキ。

名前の由来は「臭し(くすし)木」または「薬の木」だといわれています。

暖かい地域に自生する常緑高木で、大きなものは高さ35メートルほどにもなるそうです。

 

そんなクスノキをチップ状にし、水蒸気蒸留法という製造方法で結晶を取り出し、パウダー状にしたものが樟脳となります。蒸留の過程でできたオイルは、カンフル(樟脳)オイルとなり、天然のエッセンシャルオイルとして利用されています。

大木に育つクスノキ。日本一の巨樹は鹿児島県・蒲生八幡神社大楠で幹の周囲がなんと24メートル超!

 

 

 

虫が活発に動き出す季節。

クスノキの成分をギュッと凝縮したアイテムを使って虫除け対策をしてみるのはいかがでしょう。

 

佐賀県の地域資源であるクスノキを使い、木材を無駄にしない循環型のものづくりに取り組んでいる株式会社中村の「KUSU HANDMADE」シリーズ。完全自社生産のこだわりアイテムを2点ピックアップしてみようと思います。

 

「エコブロック」

佐賀県で50年以上、住宅建材や内装材の卸販売をしてきた会社が運営する「KUSU HANDMADE」。頑丈なクスノキからフローリングなどの建材を製造していく過程で出た端材をどうにか有効活用したいと考えだされたのが「エコブロック」です。

エコブロック12個(カンフルオイル10ml付き)桐箱入り¥3,300(税込

 

タンスや衣装ケースに3~5個入れて、防虫・消臭剤として使用します。香りが弱くなってきたら、クスノキから抽出したカンフルオイルを塗り足せば、繰り返し使うことができます。

このオイルにもこだわりが。

クスノキと一口にいっても個体差があり、抽出にかける時間などが変わってきます。それぞれに適した環境で、熟練した職人さんが10日間もかけてじっくり丁寧に抽出したものが製品化されているのだそう。

木工職人が手間をかけて加工したエコブロックとカンフルオイル、完全自社生産という点にも安心感がもてますね。

 

 

「くすのき香」

天然クスノキから抽出した樟脳とクスノキオイル、さらに虫が嫌うゼラニウムとレモングラスのオイルを配合した渦巻型のお香。

 

くすのき香セット(10巻+不燃マット付き香皿セット)¥2,750(税込)

 

 

清涼感のある香りでアロマ効果があるだけでなく、消臭や蚊遣りとしても活躍しそう。室内屋外問わず利用してみたいアイテムです。

 

 

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防虫効果だけでなく、耐湿、耐久性に優れているため、古くから内装材や社寺の建築、家具などに重宝されてきたクスノキ。

大木に成長するものの曲がったものが多く、製材の過程で多くの端材が出るそう。その端材を有効活用したい、地域資源を無駄にしたくないという想いが生んだ製品が「KUSU HANDMADE」です。

化学薬品に頼らず自然素材で暮らしたい、木の香りでリラックスしたい、そんな人にはおすすめのアイテムが揃っています。ほかのアイテムも気になる方はHPでチェックしてみてくださいね。(ま)

 

<取材協力・画像提供>

「KUSU HANDMADE」
http://www.kusuhandmade.com/

 

<参考>

林野庁関東森林管理局/高尾森林ふれあい推進センター

「Forest通信」NO.367

 

マリー・アントワネットも愛用した!? 伝統工芸品「漆」とは

投稿日カテゴリーALL BLOGBREAK OUT天然素材 木のテーブル

赤や黒で塗られた漆塗りの漆器。その昔、マリー・アントワネットも愛用したしたといわれている伝統的な日本の工芸品です。光沢のあるお盆や器などの漆器は高級感があり、お祝い事の席でもよく使われますよね。

 

 

さて、漆はどうやって作られるのか知っていますか?

 

まず、ウルシという木から樹液を採取します。幹に傷をつけると、ウルシは自分の樹皮を守るために粘り気のある樹液を出します。これを採取したものが漆の元となります。これを濾(こ)して精製したものをケヤキなどの木材に塗り、乾燥させて漆器を仕上げていきます。

漆が使われるようになったのは今から約7,000~5,500年前。縄文時代の遺跡からはウルシの樹液を塗料に使った土器や飾りが出土しています。

江戸時代には工芸技術が発達し、漆製品の種類が多くなっていきます。器だけでなく鎧や兜といった武具、馬具にも使用されるようになっていきました。

見た目に美しいだけでなく、耐久性をあげたり水漏れを防いだり、はたまた壊れた器をくっつけたりと、実用性が高かったため漆器は今の時代までずっと使われ続けているのです。

漆器は、熱いものを入れても外側は熱くなりにくいのが特長。これは熱伝導率が低いから。温かいものが冷めにくいということでもあります。さらに、漆の塗り直しができるので、長く使い続けられるという点もメリット。今の時代にフィットした道具といえるかもしれませんね。

 

6月~10月は漆の採取シーズンです。木が育つまで約20年。1本の木から採取できる漆の量はたった200gほどだとか。国内生産率はどんどん下がっていて、2021年の特用林産物統計調査(農林水産省)によると、生産量は各都道府県合わせて2000kgあまり。国産漆は手に入りづらい高級品となり、多くは中国などからの輸入に頼っているのが現状です。

身近な工芸品にもさまざまな背景があるのですね。漆器を使うときには思い出してみてください。(ま)

 

【参考】

◆政府広報オンライン「日本における漆の歴史と文化」

https://www.gov-online.go.jp/eng/publicity/book/hlj/html/202205/202205_01_jp.html

◆林野庁「漆の造り方」

https://www.rinya.maff.go.jp/j/tokuyou/urusi/saisyu.html

◆「おいでよ森へ 空と水と大地をめぐる命の話」(ダイヤモンド社)

子どもの姿勢を守るアップライトチェア。S字キープで集中力アップ!

投稿日カテゴリーALL BLOGテーブルと椅子

机に向かっている子どもの姿勢、なんとなく気になりませんか?

背中が丸まっていたり、首が前に出ていたり、足がブラブラしていたり。

立っている姿が一番自然といわれる人間の体にとって、『座る』という行為は、思っている以上に負荷がかかっているようです。少しでも楽な座り方で、体に負荷がかからないようにするためにはどうしたらいいのでしょうか。

まずは、背骨に注目!

人間は重い頭を載せるために背骨はS字になっています。S字の真上に頭がのっている状態が理想的。ですが、最近は、背中が丸まって背骨がCの字になっている人が増えているといわれています。これは子どもも大人もいえること。姿勢が崩れてしまっているんですね。

Cの字では、思い頭を支えきれずに、首に負担がかかります。結果として、頭痛や肩こり、腰痛などを引き起こす原因にも。

人間の体の構造的には背骨をS字に保つのがベストなんですね。

 

 

座っているときも同じ。

C字だと、背骨が曲がり、おなかが圧迫され、骨盤の歪みにもつながります。こんな姿勢では呼吸が浅くなり、脳の動きにも影響が出るともいわれています。

S字の姿勢で座るのは、思っている以上に大事なことなのですね。

 

前置きが長くなりましたが、今回はアップライトチェアについて紹介してみたいと思います。

正しい姿勢をサポートしてくれるアップライトチェア。たくさん販売されていますが、今回は1948年から木製椅子製作を続ける「トヨモク」のアップライトチェアを参考にさせていただきました。

 

写真提供:トヨモク

 

まず特徴的なのは。背もたれの曲面。背もたれが体に合わないと、上半身がこわばって疲れてしまいます。S字を保つため、背もたれを広く、背中全体を支えるカーブで設計されているのがポイントです。

 

 

①背骨をS字カーブへと導くタテの曲面
②背骨を休められるヨコの広い曲面
③骨盤を支える、もうひとつのヨコ曲面
(写真提供:トヨモク)

 

次に特徴的なのは、高さ調節機能です。

多くの場合、テーブルの高さは変えられませんよね。テーブルに対して椅子の座面が高すぎると前かがみになり首が前に出て、姿勢が崩れます。逆に座面が低すぎればコシに負担がかかり腰痛を引き起こします。

簡単に座面と足台の高さを変えられるアップライトチェアなら、テーブルとの差尺を調節し身体への負担を軽減、子どもの姿勢を守ることができます。

また、トヨモクのアップライトの場合、テーブル高67cm~73cmに対応するスタンダートタイプと、テーブル高60cm~66cmに対応するロータイプが用意されているので、手持ちのテーブルに合わせられる点もメリットといえそうです。

材質はブナ合板、ブナ天然木を使用。ウォールナット色は各パーツの表面にウォールナットの突板(天然木を薄くスライスした板材)を貼っています。
(写真提供:トヨモク )

 

お座りができるようになった生後7ヶ月くらいの赤ちゃんはベビーシートを併用して使います。大人になっても使えるようにと、18年間の保証がついているのも嬉しいですね。

 

写真提供:トヨモク

 

姿勢の崩れは、近年大きな問題になってきています。いい椅子は集中力を高めてくれるもの。学校、家庭、以外と座っている時間って長いから、サポートできるアイテムで、子どもの姿勢を守りたいですね。(ま)

 

 

【参考】

日本医師会

https://www.chiba.med.or.jp/general/millennium/pdf/millennium64_5.pdf

 

豊橋木工株式会社

https://toyomoku.co.jp/