10月8日は「木の日」。正式には「木材利用促進の日」といって、漢字の「十」と「八」を組み合わせると「木」になることにちなんで、国が定めた日なんだそうです。

10月は空気がだんだん乾いてくる季節でもあります。人の肌や唇がカサカサしてくるように、実は無垢の木も同じ。今回は、木と一緒に秋冬を気持ちよく越すための、ちょっとした心がけをご紹介します。
木は切られたあとも呼吸している

無垢材は、木を切り出して板に挽いたあとも、まわりの湿度に合わせて水分を出し入れしています。湿気の多い夏は少し膨らみ、空気が乾く冬は少し縮む。この呼吸のような動きが、木の大きな特徴です。
今日からできる乾燥ケアの基本
特別な道具は要りません。ちょっとした工夫で、木への負担はぐっと減らせます。
- 部屋の湿度は40〜60%を目安に

人にとっても心地よいこのゾーンは、木にとっても穏やかに過ごせる範囲です。湿度計をひとつ置いておくと、変化に気づきやすくなります。加湿器や、洗濯物の室内干しも役立ちます。
- 暖房の風を直接当てない
エアコンやファンヒーターの風が当たり続けると、その部分だけ急に乾いてしまいます。家具の位置や風向きを少し変えるだけでも違います。床暖房の上に置く場合も、熱がこもりすぎないよう気をつけてください。
- 窓際の直射日光を避ける
日差しが気持ちいい季節ですが、同じ場所に長時間光が当たると、色あせや乾燥が進みやすくなります。レースのカーテンを一枚挟むだけでもだいぶ違います。
- 水拭きのあとは、必ず乾拭き
水分が残ると、輪ジミやカビの原因になります。日々のお手入れは、固く絞った布で拭いたあと、すぐに乾いた布で水気を取るのが基本です。
- 年に2、3回のオイルケアを
木の表面がざらついていたり、毛羽だっていたら乾燥の合図。180~240番の目の細かいサンドペーパーで表面を磨いてからオイルを塗りこみます。メンテナンスのタイミングは、湿度があがる梅雨前、乾燥し始める秋と冬が理想的です。
詳しいメンテナンスの方法は、以前の記事を参考にしてみてください。
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割れや反りは「生きている証拠」
暖房を使い始める秋から冬にかけては、テーブルの天板に細かい隙間が出たり、ごくまれに反りや割れが出たりすることがあります。あわてる方も多いのですが、それは木が「生きている証拠」。不良品というわけではありません。
プラスチックや金属のように、いつまでも変わらないものも便利です。けれど季節によって少し表情を変え、使い込むほどに色や艶が深まっていく木の家具は、10年後には唯一無二の風合いになっているはずです。そんなところが最大の魅力だなと感じます。

私の手痛い失敗談
ちなみに、わが家のダイニングにも一枚板のテーブルが置いてあります。かれこれ15年くらいは使っているでしょうか。なかなかいい味が出てきているな~と感じます。
そんな愛着あるテーブルですが、ずいぶん前に大きな失敗をしたことがあります。
天板の上にうっかりマニキュアをこぼしてしまい、無知だった私はあわてて除光液を使ってしまったんです。悲しいことにそこだけテーブルが変色してしまうという手痛い失敗をしました。500円玉くらいの変色を見ては、「やっちゃったな~」と落ち込んでいました。
しかし! 不思議なことに、今その変色部分は目立たなくなっているんです。パッと見ただけではわからないくらいすっかりなじんでいるのです。人間でも、ケガの痕もその人の一部になっている、みたいなことがあると思うんですけど、木も同じようなものなのかもしれませんね。
無垢材とか木の道具を「めんどくさい」と感じる人もいるかもしれませんが、意外と大胆に扱ってしまっても大丈夫、というのが私自身の実感です。「完璧に保つ」より「付き合っていく」くらいの気持ちでいると、暮らしの道具として長く愛せるかもしれません。


木の日に、身近な木の道具を見直してみる
10月8日は、「木の日」です。今日は家にある木の道具を、ちょっとだけ丁寧に拭いてみる。そんな小さなきっかけにしてもらえたら嬉しいです。
乾燥の季節を上手に越えた木は、春にはまた穏やかな表情に戻ってくれます。木と一緒に季節をめぐる暮らしを、この秋から始めてみませんか。














































































