静岡市「駿府の工房 匠宿」で出会った隈研吾スツールと重厚な一枚板テーブル

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里山で工房体験ができる「駿府の工房 匠宿」

源氏・今川氏・徳川氏ゆかりの史跡が残る静岡県静岡市駿河区の丸子(まりこ)。東海道五十三次の20番目の宿場「鞠子宿」として有名ですが、そこから車で5分ほどの場所にある泉ケ谷(いずみがや)というエリアを散策してきました。

▲泉ケ谷に着いたときはあいにくの曇り空でしたが、里山の自然を感じられてリフレッシュできました(筆者撮影)

 

泉ケ谷は10年ほど前に訪れたことがあるのですが、その時にはなかったおしゃれなレストランやゲストハウスなどができていて里山の自然+モダンといった雰囲気に進化していました。

今川氏に使えた連歌師・宗長がおこした寺「吐月峰柴屋寺(とげっぽうさいおくじ)」、樹齢300年以上という大銀杏の丸太が見どころの「千手観音堂」など歴史的なスポットも点在していますが、なかでもたくさんの人で賑わっていたのが「駿府の工房 匠宿」です。

▲「駿府の工房 匠宿」の施設内。建物自体も伝統工芸の技術を用いて作られています

 

隈研吾氏監修のスツールを自分の手で

「匠宿」は国内最大級の伝統工芸体験施設。竹細工や和染め、木工、漆や陶芸など、さまざまな工芸体験が用意されています。工房をチラッとのぞいてみると、楽しそうに“マイ箸”を作っている子どもたちがいたり、慣れない手つきで電動ろくろをまわしながら土を成形しているカップルがいたりと、みんな楽しそうです。

さらに奥へ進んでみると、「匠宿伝統工芸館」と書かれた場所があったので入ってみました。メインで展示されていたのは隈研吾氏が監修したスツール「タテヨコナナメ」というもの。

▲「匠宿伝統工芸館」の展示(筆者撮影)。静岡市の工芸や職人にスポットライトを当て、年に数回企画展覧会を開催。2024年6月末までは「タテヨコナナメ」の紹介展示、夏休み期間はまた別の展示に切り替わります

 

隈研吾氏と言えば、木材をふんだんに使用した建築で世界的にも知られている建築家です。2021年の東京オリンピックのメインスタジアム・国立競技場の設計をしたことでも有名ですよね。

そんな隈研吾氏が「匠宿」のために設計したのが「タテヨコナナメ」なんです。最低限の構造でできた本体に、3本の木材を取り付けて完成させるスツール。3本をどこに取り付けるのかは使用者の自由というデザインです。「匠宿」では、このスツールを自分で作ることができる木工特別体験プログラムも開設しているそうですよ。

▲3本の柱をどう組み合わせるか。考えるのも楽しい

 

HPには隈研吾氏のメッセージが掲載されています。

「子供から大人まで楽しめる『育てる』スツールをデザインしました。

最初は不安定なスツールが、木の材料を補強していくことで人を支えられる程に強く育っていきます。

一本一本は小さく強度のない木をたくさん集めて強い建物を作る、日本古来の木造技術を学び体験できるスツールです。(後略)」

▲基本構造は同じなのに、作る人によって表情が変わるのがデザインの妙

 

デザインの斬新さだけでなく、強度や使い勝手などを自ら考えるツールなんですね。

地元・静岡のヒノキを使った贅沢な質感、木の香り、そしてデザイン—。自慢したくなるようなスツールが完成しそうです。

自分が使う道具(家具)がどのような素材でどうやって作られるのかを知ることはとても有意義なこと。子どもの場合、小さなうちから実体験として身についていると、その先のモノの見方がずいぶん違うだろうな~と思いました。

 

▲工程はさほど難しくないので、お子さんと挑戦してみるのもいいですね

 

ギャラリーで目に留まった一枚板のテーブル

ほかにも、施設内にある「ギャラリーTeto Teto」では、民藝品、工藝品のほか普段使いができる日用品まで、ものづくりの粋を集めたアイテムが展示・販売されています。

お土産やプレゼントにしたいアイテムがたくさん並ぶなか、私の目が釘付けになったのは、一角にど~んと置かれた一枚板のテーブルです。

▲この存在感、実物をぜひ見てほしいです

このカーブ、厚み、なんという存在感。立派ですよね。重厚感といい、艶と色、手触りといい…。憧れのまなざしで何度も見てしまいました。

ショップの入り口には隈研吾氏デザインの「TSUMIKI」が販売されていましたよ。

▲「ギャラリーTeto Teto」の一角(筆者撮影)

 

里山の自然に囲まれて、匠の技を身近に感じられる「駿府の工房 匠宿」。

ファミリーや友達と一緒に行ってみてください!きっと楽しい体験ができますよ。

▲裸足でのびのび遊べるキッズ工房「星と森」の木育スペース。この日もたくさんの子どもたちでにぎわっていました

 

【協力・画像提供】

駿府の工房 匠宿

https://takumishuku.jp/index.html

 

【参考】

丸子まちづくり協議会

https://mariko-mk.com/

国土交通省関東地方整備局横浜国道事務所

「東海道への誘い」

https://www.ktr.mlit.go.jp/yokohama/tokaido/index.htm

 

家具の「フルオーダー」と「セミオーダー」。カスタマイズで理想を叶える

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セレクトショップなどで洋服を見ていて「あ~、この襟元がもう少し開いていたら」とか、「裾がもう少し長かったら」とか、ディテールが気になって買うかどうか二の足を踏んでしまうことってないですか?

洋服ならまだ失敗も許されそうですが、家づくりや家具選びとなると慎重になりますよね。

サイズの合った家具選びは、居心地のいい部屋づくりの基本です。

サイズが決まっている既製品の場合、どうしても妥協せざるを得ない箇所が出てくることがあります。買う時には「これくらいならまぁいいか」と思っていても、積み重なると大きなストレスになる場合も。「ほんの少しのがまん」は快適な生活を妨げる大きなストレスになりかねません。

そんなときの選択肢として、オーダーメイドという方法もあります。オーダーメイドには、「フルオーダー」と「セミオーダー」の2つのパターンがあります。それぞれの特徴とメリットを紹介してみようと思います。

 

フルオーダー

フルオーダーは素材やデザイン、サイズ、カラーなどすべてをゼロから注文する方法です。

好みの家具がなかなか見つからない人や、ジャストサイズの家具を作りたい人、デザインにしっかりこだわりたい人は、フルオーダーがいいかもしれません。すべてその人の依頼通りにつくるので、「デザインは気に入っているけれど、サイズが合わない」といった悩みが解消されます。

例えばテーブルの場合、天板の木材やサイズ、脚の太さや素材などをカスタマイズできるのがフルオーダーです。さらに「収納を付けたい」とか「部分的に異素材を使ってみたい」など、特別な注文が可能となります。

 

セミオーダー

あらかじめ用意されている選択肢の中から組み合わせるのがセミオーダー。フルオーダーほどの自由度はありませんが、既製品よりは好みに合わせることができ、フルオーダーと比べるとコストを抑えられるのがメリットです。

ある程度の希望や理想はあるけれど、ゼロから選ぶのは不安という人にはセミオーダーが向いています。

オイル塗装の自然なぬくもりが印象的な「CONNECT180ダイニングテーブル」。天板の厚みは1cm単位でオーダー可能。脚のタイプも3種類から選ぶことができます

 

家具店によってはサンプルが展示されていることもあり、仕上がりをイメージしやすく、基本となる選択肢があることで、失敗しにくいのもセミオーダーといえます。

シャビ―な雰囲気がヴィンテージ好きな人に人気。長さと奥行はサイズオーダー無料。脚のタイプも選べる杉古材のダイニングテーブル

 

場合によってはセミオーダー+特注も可能

セミオーダーの選択肢にないものでも、場合によっては特注できる場合もあります。

オプションを用意しているアイテムもあるので、家具店に相談してみてください。

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憧れのオーダーメイド家具。想像するだけでワクワクしますね。

サイズや材質にこだわって作るのももちろんOKですが、すでにお気に入りの家具がある場合、それに似合うテーブルを新調するとか、例えば「この椅子が映えるようなテーブルをオーダーしたい」とか、そんな目線で考えてみるのもオーダーの楽しいところです。

 

【参考】

CONNECT https://connect-m.jp/

LDKのダイニングテーブル選び。3つのポイント

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だいぶ暖かくなってきましたね。

春は引っ越しのシーズン。新しい生活がスタートしている人も多いかと思います。

暮らしをアップデートするために家具を新調する人も多い季節。限られたスペースで理想の暮らしを実現するために、LDKの家具選びのポイントをオリジナル家具ブランド「CONNECT」の高橋さんに聞いてみました。

CONNECT一枚板ダイニングテーブル

 

ポイント1

まずはダイニングテーブルから

 

LDKに配置する主な家具というと

・ダイニングテーブル

・椅子

・ソファ

・テレビ台

などがあります。

なかでも一番スペースをとるのがダイニングテーブル。家族で食事をしたり、子どもが宿題をしたり、最近ではワークスペースとして使う人も多い重要な存在です。

家具選びはまずサイズ感が大事。特に大きなダイニングテーブルから決めていくのがおすすめです。家族がどういう動きをするのか、動線や生活スタイルを見直してみてください。

一般的に大人1人が通る幅は60cm。物をもって歩く場合は75cm以上あるのが理想的といわれています。椅子に座った状態で後ろを人が通る場合には、テーブルから壁面まで1mほど空間を空けておいたほうがいいそうです。

確かに。椅子を引いたら壁に当たって立ち上がりにくいとか、ソファを置いたら歩きづらくなって窮屈!なんていう事態は避けたいですよね。

 

ポイント2

動線をシミュレーションする

 

動線の種類もいくつかあります。

家事動線、通勤動線、衛生動線、来客動線、さまざまなシーンで人の動きを想像することが大切。特にダイニングテーブルの周りは、頻繁に人が通るため動線の確保は必須です。

まずは、頻度の高い家事動線を優先に考えてみるといいでしょう。特にキッチンからダイニングへの動きの邪魔にならないか、回遊性をチェックしてみてください。

回遊性については、家族の人数によっても変わってきます。特にバタバタする朝の支度をイメージしてみてください。

ダイニングテーブルのどこに誰が座るのか、どういう動きをするのかを想像して、家族みんながストレスフリーに生活できる配置を実現させたいですね。

 

ポイント3

省スペースが目的なら形で選ぶ

 

スペースを確保しづらい場合は、家族の人数や来客によってテーブルの大きさが変えられるフレキシブルなタイプを選ぶのも一案です。

ソファに天板がついてテーブル代わりになるソファテーブルも省スペースになっておすすめ。

CONNECTソファー & テーブル VITA

 

CONNECTソファー & テーブル VITA

 

ダイニングテーブルの天板は長方形や正方形が多いですが、小さなお子さんがいる場合は丸型のものを選ぶ方も増えています。椅子を置く位置が自由なので、子どもとの距離を好きなように調節できるのが魅力。

長方形のテーブルだと動線が確保しづらい場合には、丸いダイニングテーブルにすることで、スムーズない動きがとれるかもしれません。

CONNECT一枚板テーブルケヤキ(納品事例)

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ポイントを3つに分けて紹介しましたが、何より一番大事なのは「気に入ったものを使うこと」と高橋さん。

ダイニングテーブルはLDKの顔。インテリア全体のイメージを決定づけるものでもあります。

これだ!と思う出会いがあったら、そのテーブルを軸にサイズの大きいものから順にイメージを固めていくのがいいかもしれませんね。

 

【参考】CONNECT

Instagram:https://www.instagram.com/connect.interior/

 

意外と簡単! 天然木テーブルのお手入れ方法

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天然木のテーブルや家具って、メンテナンスがめんどうなんじゃないの?と不安に思っている方のために、今回はオイル塗装の家具のメンテナンスについてお届けしようと思います。

CONNECTダイニングテーブル https://item.rakuten.co.jp/mizunokagu2/c/0000000117/

オイル塗装の家具をおすすめする理由

 

販売されているテーブルのほとんどは、何らかの塗装がされています。大きく分けると、オイル塗装とウレタン塗装というもの。2者の違いについてはコチラの記事を参考にしてみてください。

「ウレタン塗装とオイル塗装の違いとは? 失敗しないダイニングテーブルの選び方」

 

それぞれの塗装についておさらいすると

<オイル塗装>

・膜を形成せずに表面に染みこませる

・木材の自然な質感や木の香りを楽しめる

・傷がつきやすい反面、比較的簡単に修復できる

・急激に湿度が高まったり乾燥したりすると反りや割れが起こることも

 

<ウレタン塗装>

・表面に樹脂の塗膜をつくるため、水に強い

・傷や汚れがつきにくい

・湿度や乾燥に強い

・一度傷がつくと修復が難しい

 

 

CONNECTダイニングテーブル納品事例 https://connect-m.jp/category/works/

 

天然木の良さを際立たせるのはオイル塗装。木目や香り、天然木ならではの優しい手触りがそのまま残っているというのがおすすめする理由です。

 

メンテナンスのタイミング

オイル塗装のテーブルは自分でメンテナンスができるというのも、おすすめしたい理由の1つ。通常は1年に1~2回のメンテナンスでOK。方法も簡単です。

タイミングとしては、梅雨に入る前に1回、乾燥する冬場に1~2回が理想的です。

下記の環境の場合、テーブルはより乾燥しやすくなるので、メンテナンスの頻度を上げて調整してみてください。

・エアコンやヒーターの風が当たる

・乾燥しやすい

・陽当たりが良い

・水拭きを頻繁にする

天然木のテーブルは乾燥に敏感です。天板が毛羽立ったように見える、手触りがカサカサしてきた、という時は、木が乾燥している合図。メンテナンスのタイミングです。

お手入れした後は、木がしっとりとして生き生きとした木肌が蘇りますよ。

 

意外と簡単!メンテナンス方法

 

<準備するもの>

・オイル系塗料

・サンディングペーパー(紙やすり)

・ウエス(布)

汚れや浅い傷ができた部分にサンディングペーパーを当てて、表面のザラつきがなくなるまで軽くなでるように磨きます。

削った木の粉を拭き取ります。

ウエスにオイルをたっぷり染み込ませ、木の表面にまんべんなく塗り伸ばします。

表面にオイルが残っている場合は、乾いたウエスで拭き取って完了です。

 

※注意:オイルが染み込んだウエスは自然発火の恐れがあります。必ず火の気のない屋外の安全な場所で、一度水につけてから廃棄してください。

 

CONNECTでテーブルを購入した方にプレゼントしているオイルメンテナンスキット

 

へこみができてしまった場合の応急処置

傷やシミではなくへこみができてしまった場合も、自分である程度の応急処置はできます。

まず、へこんだ部分にサンディングペーパーをかけて、霧吹きなどで水分を含ませます。その上から布を当てて、アイロンで熱を加えます。木が水分を含んで膨らみ、へこんだ部分が目立たなくなります。アイロンを高温にしすぎたり、当てすぎたりすると変色や焦げることがあるので、十分注意してくださいね。

 

いかがでしょう。

意外と簡単ですよね。ちょっとくらいの染みや汚れは、味わいにもなりますし、手をかけた分愛着がわきますよ。

 

【参考】

CONNECT https://connect-m.jp/

ウレタン塗装とオイル塗装の違いとは? 失敗しないダイニングテーブルの選び方

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ダイニングテーブルはLDKの顔ともいえる重要な要素。選ぶものによって部屋の印象は大きく変わるため、慎重に選びたいですよね。

 

ダイニングテーブルには主に、ウレタン塗装とオイル塗装の2種類があります。塗装といっても色をつけるわけではなく、無色透明なので一見わかりにくいかもしれませんが、質感には大きな違いがあります。

無垢材のテーブルを検討しているのなら、自然の風合いを楽しめるオイル塗装がおすすめ。とはいえ、どういう違いがあるの?という方もいらっしゃいますよね。

CONNECT https://connect-m.jp/

 

ウレタン塗装とはウレタン樹脂による塗装のこと。木材の表面に樹脂の塗膜を作るので、耐水性に優れているのが特徴です。一方、木そのものの風合いを楽しめるのがオイル塗装の特徴。コーティングされていないので木の呼吸を妨げず、自然の温もりや手触りを感じることができます。

 

両者の特徴とメリットとデメリットを比較してみましょう。

 

ウレタン塗装 オイル塗装
塗装方法 ウレタン樹脂で塗膜を形成する 塗膜を形成せず、木肌表面にオイルを染みこませる
耐水性 撥水性があり、水に強い すぐに拭き取らないとシミになりやすい
耐久性 変化はゆるやかだが、劣化すると塗膜がはがれることがある 経年によって色褪せがある
硬度・傷のつきやすさ 塗膜の硬さ。

傷ができると白濁して目立ちやすい

木地の自然な硬さ。

傷やへこみができやすい

見た目・質感 やや光沢あり。つるつるした触り心地 自然な風合い。しっとりしたナチュラルな手触り
補修・修理 専門業者に依頼 自分で修復ができる

 

オイル塗装をおすすめする理由

 

よく気にされるのが「傷のつきやすさ」かと思います。

ウレタン塗装は傷がつきにくく水にも強いので、使いやすそうな気がしますが、いったん傷がつくとかなり目立ちますし、自分で修復できないのがネック。オイル塗装は傷はつきやすいですが、サンドペーパーで削れば目立たなくなります。

オイル塗装をおすすめする理由として、もう1つお伝えしたいことがあります。

木は呼吸しています。ウレタン塗装は塗膜によってその呼吸を妨げます。木を変化させにくくする(劣化をゆるやかにする)というメリットはあるのですが、天然素材の魅力という意味ではやはりオイル塗装をおすすめしたくなります。

木は家具に加工された後も、空気を吸って吐いて私たちと同じように呼吸しています。呼吸によって伸縮するので反ったり割れたりすることもあります。傷つきやすいのもデメリットに感じるかもしれません。でも、無垢の木は表面を削ることで新品同様にきれいになります。傷も愛着のひとつ。簡単に修復ができるので気にせず楽しんで使ってみてください。

CONNECT https://connect-m.jp/

 

~余談~

昔、祖父の家から引き取ってきた座卓。分厚いウレタン塗装がちょっと嫌だなと思いつつ、捨てるのも忍びないのでなんとか削って使えないものかと、電動サンダーでウレタン塗装をはがしてみた経験があります。

結果は見事に失敗。

ウレタン塗装って簡単にはがれるものじゃないんだな~と実感しました。素人には難しすぎました。

今わが家のダイニングにあるのは一枚板のオイル塗装のテーブルです。傷もシミもたくさんありますが、全然気にならないんです。たぶん経年変化の色褪せと傷がいい具合にマッチしているからだと思っています。

「シミもシワも傷もあるけど、いい歳のとり方してるな~」という感じでしょうか。人に対してもそう感じるとき、ありませんか?

やたら年齢を気にして若見えメイクに励むより、シミもシワもあるけれど堂々と立っている、そんな凛とした雰囲気をわが家のテーブルに感じています。

 

【参考】

CONNECT

https://connect-m.jp/

マリー・アントワネットも愛用した!? 伝統工芸品「漆」とは

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赤や黒で塗られた漆塗りの漆器。その昔、マリー・アントワネットも愛用したしたといわれている伝統的な日本の工芸品です。光沢のあるお盆や器などの漆器は高級感があり、お祝い事の席でもよく使われますよね。

 

 

さて、漆はどうやって作られるのか知っていますか?

 

まず、ウルシという木から樹液を採取します。幹に傷をつけると、ウルシは自分の樹皮を守るために粘り気のある樹液を出します。これを採取したものが漆の元となります。これを濾(こ)して精製したものをケヤキなどの木材に塗り、乾燥させて漆器を仕上げていきます。

漆が使われるようになったのは今から約7,000~5,500年前。縄文時代の遺跡からはウルシの樹液を塗料に使った土器や飾りが出土しています。

江戸時代には工芸技術が発達し、漆製品の種類が多くなっていきます。器だけでなく鎧や兜といった武具、馬具にも使用されるようになっていきました。

見た目に美しいだけでなく、耐久性をあげたり水漏れを防いだり、はたまた壊れた器をくっつけたりと、実用性が高かったため漆器は今の時代までずっと使われ続けているのです。

漆器は、熱いものを入れても外側は熱くなりにくいのが特長。これは熱伝導率が低いから。温かいものが冷めにくいということでもあります。さらに、漆の塗り直しができるので、長く使い続けられるという点もメリット。今の時代にフィットした道具といえるかもしれませんね。

 

6月~10月は漆の採取シーズンです。木が育つまで約20年。1本の木から採取できる漆の量はたった200gほどだとか。国内生産率はどんどん下がっていて、2021年の特用林産物統計調査(農林水産省)によると、生産量は各都道府県合わせて2000kgあまり。国産漆は手に入りづらい高級品となり、多くは中国などからの輸入に頼っているのが現状です。

身近な工芸品にもさまざまな背景があるのですね。漆器を使うときには思い出してみてください。(ま)

 

【参考】

◆政府広報オンライン「日本における漆の歴史と文化」

https://www.gov-online.go.jp/eng/publicity/book/hlj/html/202205/202205_01_jp.html

◆林野庁「漆の造り方」

https://www.rinya.maff.go.jp/j/tokuyou/urusi/saisyu.html

◆「おいでよ森へ 空と水と大地をめぐる命の話」(ダイヤモンド社)

部屋の印象は木材で決まる!?「世界三大銘木」とは

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部屋の印象を左右するのが家具。どんな色味の素材を組み合わせるかで、だいぶ変わってきますよね。家具に使用される木材のなかでも「世界三大銘木」とよばれるものがあります。聞いたことはあるけど、どういった性質なのか知らないという人も多いのでは? それぞれの特徴について紹介するので、参考にしてみてください。

■マホガニー

 古くは宮殿の装飾などにも使用された木材。原産国は西インド諸島で、現在は植林により中南米にも広く分布しています。

深みのある色と高級感のある縞目模様が特徴で、加工のしやすさから、フローリングや建材、家具以外にギターなどの楽器にも使用される木材です。

キューバンマホガニー、ホンジュラスマホガニー、メキシコマホガニーといった種類がありますが、最近ではワシントン条約によって天然木の取引が制限され、希少材となりつつあります。経年変化により、深みが増していくのも魅力となっています。

 

■ウォールナット

クルミ化の植物で、主にアメリカ東部やカナダに広く分布しています。現在世界で流通しているのはブラックウォールナットやアメリカンウォールナットと呼ばれるもの。適度な油分を含んでいるため、艶があり、重厚感のある落ち着いた色と美しい木肌をもつことから、西洋では“富の象徴”とされていたこともあるほどの高級木材です。

耐久性に優れているためキズやへこみになりにくく、小さな子どもやペットがいる家には向いている木材といえそうです。お部屋にヴィンテージ感を出したい時におすすめ。

 

 

■チーク

▲チーク材を使ったヘリンボーン柄のフローリング

最近人気のヴィンテージ北欧家具によく使用される木材です。ミャンマーやインドネシアなどに分布し、東南アジアやインドでは宮殿や寺院などに古くからチーク材が使用されてきました。チーク材の油分に含まれるテクトキノンという成分には腐食や虫を防ぐ効果があるため、腐りにくいのが最大の特徴。あの豪華客船「クイーンエリザベスⅡ世号」の内装やデッキにも使用されていたことでも知られています。

伐採したばかりのものは水分を多く含み、家具には不向きとされていますが、十分に乾燥したものは安定性と耐久性が高まるため、チーク材は古いほうが価値があるとされています。

木目の美しさや反り・割れに強いことからフローリングにも向いています。色むらのある材を使って、ヘリンボーン柄に仕上げるのも個性が際立ちます。

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デザインや色も大事ですが、木材の特徴を知ることで家具選びはもっと楽しくなるはず。ヴィンテージ感、北欧スタイル、古民家レトロ、ナチュラルなど、好みのテイストと経年変化も視野に入れて、木材から家具を選んでみてはいかがでしょうか。

ちなみに、私が使っているアコースティックギターはマホガニー。年を重ねるごとに色合いだけでなく音も深みを増していくんです。木って奥が深いですね。(ま)

 

 

リビング学習に最適なテーブルとは?

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子どもが自分の部屋ではなく、リビングやダイニングで勉強する“リビング学習”に注目が集まって久しいですが、みなさんのお宅ではどうですか? わが家の子ども、といってももう大きいのですが、未だにリビングのテーブルで提出物を仕上げています(泣)

さて、東大生の60%が子どものころから実践しているというリビング学習。頭のいい子が育つとあれば、ぜひ実践したいところですよね。リビング学習のメリットは、
●親子のコミュニケーションがとりやすい
●家族がいるところだと安心感がある
●わからないところをすぐに聞ける
●光熱費が減る
といった点。

逆にデメリットとしては、リビングやダイニングが散らかりがちになること。食事のたびに片づけなくてはいけません(消しゴムのカスとか嫌ですね)。また、間接照明などを使ったリビングの場合、勉強に最適な照度が足りていないことも。

これらのデメリットを回避するために、リビングに学習机を置いてしまうというご家庭もあります。その際に気を付けたいのは
① 生活同線をふさがない配置にする
② コンパクトサイズで邪魔にならないものを選ぶ(※奥行には要注意!下記参照!)
という点。学習机に設置されている照明なら勉強に適した照度がありますし、シンプルなデザインにしておけば、お父さんお母さんのテレワーク用の机として共有できるというメリットもあります。

ただし、奥行には注意が必要です。実は、低学年までの小さなお子さんの場合、教科書や教材を重ねて勉強するのは難しいことなのだそう。教材を重ねず広げて使うのに必要な奥行は60cmほど。リビングに置く学習机だからといって奥行がコンパクトなものを選んでしまうと、結局使い勝手が悪くなって無用の長物になってしまう可能性も。

そこでもう1つのアイデア。あえて大きめの机をリビングに設置して、子どもの勉強、家事、パソコン作業など、なんでもござれの家族のテーブルとして利用してみるというのはいかがでしょう。

CONNECT一枚板テーブル 

実はわが家がそれです。最大8人が座れる一枚板のテーブルがダイニングに鎮座しています。端のほうを子どもに占領されても、料理を置く場所は確保できますし、子どもと話をしながらごはんの支度ができるので、私も楽しいんですよね。もしかしたらリビング学習は親にとってのメリットのほうが大きいんじゃないかな、と思ってしまう今日この頃です。(ま)

 

大事なのは「どこで何をするか」 テーブルの高さについての豆知識

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みなさんはどんな基準でテーブルを選びますか。
デザインはもちろん、材質、機能など、選ぶ基準は人それぞれですよね。

テーブル選びにおいて重要なポイントは、「どこで何をするか」をイメージすること。目的をはっきりさせておけば、失敗する確率はぐっと減ります。

例えば、
・ダイニングで食事をする
・リビングでくつろぐ
・ワークスペースで仕事をする

生活のなかでテーブルを使うシーンは、大きく分けるとこんな感じでしょうか。

食事をとるためのダイニングテーブルの標準的な高さは70cm前後。リビングダイニング(テーブルとソファタイプの組み合わせ)の場合は、65cmの高さが一般的です。対して、リビング向けのテーブルは高さ40cm前後と低いものが多いですね。

実は、視点が低いほど人はリラックスした状態になるんです。立っている時より座っているときの方が体もリラックスしていますよね。寝転がっている時なんかは、リラックス度マックスです(笑)。なので、リビングには低めのテーブルが選ばれているんですね。

一方、デスクワークに最適なテーブルの高さは60cm~70cmといわれています。テーブルに腕を置いて肘を90度の角度にしたとき、肩が上がらない程度の高さがベストです。もしダイニングテーブルで仕事などをする場合には、高さ調節ができるワーキングチェアやクッションなどを使って調整したほうが、快適性は上がりそうですね。

快適性とは、テーブルと椅子の高さに大きく左右されます。ここで大切になってくるのが「差尺」と呼ばれる高さの基準。次回は、「差尺」についてご紹介してみようかなと思っています。ではまた。(ま)

ダイニングの名脇役「サイドボード」

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家族そろって食事を囲むダイニングテーブル。いつもスッキリさせておくのが理想だけれど、つい物を置いてしまいがちですよね。サイドボードは、そんなときに活躍する整理整頓の助っ人です。

サイドボードとは、収納家具の一種。食器棚よりも背の低い、ダイニング用の家具のことを指します。外国の映画を見ていると、ホームパーティーのシーンなどでよく見かけますよね。ワインのボトルやグラスが並べられているアレです。もともとはフォークやスプーンなどのカトラリーを収納する棚と配膳するためのサービングテーブルとして利用されていたとされています。

ダイニングテーブルで子どもが宿題をするというご家庭も多くなった今の時代。ごちゃごちゃしがちなダイニングを整理整頓する助っ人として役に立つ名脇役がこのサイドボード。モデムやルーターといったものを収納したり、花や写真を飾ってみたりいろんな使い方ができます。
突然の来客時に、散らかったものをパパっとしまう避難場所や、リビングとダイニングがひと続きになっている間取りの場合、部屋の仕切りとしても一役買ってくれそうです。

サイドボードは材質や色によって印象がだいぶ変わります。ダイニングテーブルと色味を合わせてコーディネートするのか、はたまた色味の違うものや異素材で作られたものでアクセントを持たせるのか悩みどころ。
スタイリッシュ、モード、レトロ、ナチュラルなど、お部屋のコンセプトやテーマに合ったものを選びたいですね。木でできたものであれば、どのコンセプトにもマッチしやすいのでおすすめ。もし趣味が変わったとしても、ペイントしたりDIYで作り替えたりと、流用の幅が広いというのも木製の特長です。(ま)