森林レンタルサービス「forenta」—好きなとき好きなだけいられる自分だけの森

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1年間、森の一角を貸してくれる、と言われたら何をしますか?

  • テントを張る。
  • ウッドデッキや簡単なシェルター作る。
  • 薪置き場や焚火スペースを作り、いつでも焚火ができるようにする。
  • 石やレンガでピザ窯を作る。
  • スモークハウスを作って燻製に挑戦する。

など、やりたいことはたくさん出てきますよね。

私の場合、森で一番やってみたいことは「ぼーっとする」かもしれません(笑)。何もしないというのも最高の贅沢ですよね。

自分専用の森をレンタルできるサービス

自然に浸りたいな~というとき、一番手っ取り早いのはキャンプに行くことかなと思うのですが、昨今のブームも相まって、人気のキャンプ場は予約がなかなかとりづらい状態が続いています。

コロナ禍を経てキャンプ場の数も増えたようですが、キャンプ場によっては隣の区画との距離が近すぎて話している内容が聞こえてしまったり、子ども同士がもめたりなんていうこともあって、リラックスしに行ったはずが、ただ疲れて帰ってきたなんていうこともあると聞きます。

そんななか、岐阜県で2020年にスタートした「forenta」という森林レンタルサービスが注目を集めています。自分だけの森を年間契約で借りられるサービスで、予約なしでいつでも好きなときに訪れることができるというもの。まるで自分の秘密基地を持つような感覚で利用できるとあって、キャンパーを中心に人気が高まっています。

「forenta」利用者の区画。(提供:forenta)

サービスが始まった背景には、日本の林業が抱えるさまざまな問題があったといいます。

高齢化が進み、森の手入れが追いつかなくなったり、木材生産だけでは経営が成り立たなかったりと、全国の山主たちは苦しい状況に立たされています。山間地域の過疎化も深刻で、人の出入りが減ることで森はますます荒れていく。こうした課題を解決するために生まれたのが「forenta」なのです。

年間いつでも行けるから四季の移ろいも楽しめる(提供:forenta)

借りる人、貸す人、そして自然。三者すべてにプラスになる仕組み

「forenta」の魅力は、自然そのままを自由に使えるという点。なので、山のオーナーは初期投資不要で森を貸し、手間をかけずに収益を得られるというメリットがあります。一方、利用者は、自分で好きなように森を整備しながら使えるため、“森のオーナー”になったような気分を味わえます。

利用者が自分の区画として森を使うことは、自然にとってもメリットがあります。今、戦後に植えられた人工林は、手入れがされずに放置されるケースが増えていて、各地で問題になっています。人工林は人の手が入らなくなるとどんどん荒れてしまう。でも、「forenta」を通じて人が森に入り、適度に活用することで、森林が健全に保たれていくことが期待されれているのです。

 

「forenta」利用者の区画。(提供:forenta)

自由度が高い「forenta」

年間契約だから、思い立ったときにすぐ森へ行けるのが「forenta」の大きな特長。焚火はもちろんOKで、小さな木なら伐採も可能。キノコや果実を採ることもできます。静岡県伊東市の宇佐美キャンプエリアでは、区画内に実ったみかんが好きなだけ食べられるとか。さらに、自分の区画なのでテントを張ったまま帰っても問題ない。広い区画が確保されているので、他の利用者の音が気になることもほとんどないそうです。

区画内に実った果物やキノコは収穫OK。四季の食材を見つけに行くのも楽しみになりそうです(提供:forenta))

比較的平坦で車で乗り入れやすい土地が選ばれていたり、アクセスのしやすさも考慮されています。ただし、森の中はほぼ手つかずの自然なので、自分で開拓するワイルドなキャンプを楽しみたい人、という条件は踏まえておいたほうがいいかもしれません。

近くの沢から水をひく水路を自作する人も!「forenta」利用者の区画。(提供:forenta)

一時期のキャンプブームにのり、山を買うという人も多いと聞きます。

ただ、山を買うとなると、登記手続きや固定資産税、森林組合費、伐採の管理など、いろいろと手間がかかりますよね。買った後の管理は、想像しているよりも大変という声もあるといいます。でも、「forenta」ならレンタルなので、そうした負担は一切なし。1年ごとに契約を更新することで、長期の利用も可能です。

利用者の中にはログハウスを建てたり、露天風呂やミニガーデンを作ったりと、みなさん思い思いの使い方で自分だけの森を楽しんでいるようです。

「forenta」利用者の区画。(提供:forenta)

「forenta」は、森を活用しながら自然と共存し、地域の課題解決にも貢献するサービス。ありそうでなかった画期的なアイデアが評価されて、「2022年度グッドデザイン賞」「ウッドデザイン賞2022」をW受賞。今では北海道、静岡、京都、福岡と全国に広がりを見せています。単なるレンタルサービスではなく、森と人をつなぐ新しい仕組みとして、これからさらに広がっていきそうですね。

 

【参考】

forenta

https://www.forenta.net/

「forenta」Instagram

https://www.instagram.com/forenta1/

木工ワークショップで森に親しむ。子どもとDIY体験

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コチラ、なんだかわかりますか?

スマホスタンドです!ドリルで穴をあけて下から充電コードがさせるようになっています。

東濃ヒノキの端材を使った木工ワークショップに参加して作ってきたもの。ほのかにヒノキの香りが漂って、コロンとした形と柔らかい手触りがとても気に入っています。

最近では、ホームセンターやまちなかのイベントでも木を使ったワークショップを開催していて、気軽にできる体験として人気を集めていますよね。今回、私が参加したのはそれとはちょっと違う特別なイベント。森の中に入って森林をまるごと体験するツアー「コダマフォレストキャラバン」の一環として開催されました。

 

 

■子どもと森に親しむ「コダマフォレストキャラバン」

 

日帰り森林体験ツアー「コダマフォレストキャラバン」の何が特別かというと—。

ワークショップで使う木材がいったいどこからやってきて、どうやって自分の手元にやってくるのか、ということを知ることができるんです。

 

まず、森林インストラクターの方のガイド付きで木が育った森を散策。森の木がどうやって育っているのかを実際に見ることができます。

雨水をろ過したり、二酸化炭素を吸収して酸素をつくったり、土砂崩れを防いだり、生き物の住処になったり、実にたくさんの機能を持った森。水も空気も私たちの暮らしは森の恵みがあってこそなんだなということを実感することができます。

 

■大迫力の製材工場も見学!

大きな丸太が機械にのってゴロンゴロンと豪快に音を立てます。ここは、銘木・東濃ヒノキの産地である岐阜県の東白川村製材協同組合の工場。ツアーでは、こうした工場も見学させてもらえるのです。

 丸太を建材に仕上げる機械にみんな圧倒!木の太さを計測し丸太を自動でカットしていきます。

角材となったヒノキは積み上げられて乾燥の工程へ。製材の工程では乾燥がもっとも重要だとか。水分を多く含んだヒノキはしっかり乾燥させないと、ひび割れや波うちの原因に。家の建材として使用する場合、壁にひび割れが起きたり家自体がゆがんでしまったりすることがあるため、乾燥機の中で3日間おかれたあと、最終仕上げをして完成となるそうです。

積み上げられた角材を見上げて、木材をつくるのにもたくさんの手間がかかっているんだね、とみんなで話していました。

 

■森を体感・見学してからのDIY

 ツアーの最後にお待ちかねの木工ワークショップ。森の散策や製材工場の見学を通して木にふれてきただけに、ワークショップで使う木材ひとつにもとても愛着がわきます。

 あらかじめ輪切りにされている素材の中から好きなものを選びます。地元の木工職人がフォローしてくれるので、お子さんでも大丈夫! ドリルで穴をあけてペンスタンドを作る人、ひたすらサンドペーパーでつるつるの手触りに仕上げていく人・・・。各々作業に集中して無口に(笑)

作業をしている間もヒノキの香りが辺りに漂っていて、とてもリラックスした没入感を味わえたのでした。

 

 ■スペシャルな森のごちそうも堪能

まるっと1日森林体験ということで、昼食には特別なメニューが用意されていました。

川で育ったアユ、地元の野菜を使った麹のおかず、農薬・化学肥料を使わない「はざ干し自然米」、そしてお米を食べて育ったニワトリのたまご。きちんと手をかけて育てられた素材は特別おいしく感じられました。ありきたりな表現かもしれませんが自然の中で食べるごはんは本当に格別。箸が進んでいつもより食べ過ぎてしまった気がします…。

アユを泳いでいるように見立てて串を打つ“踊り串”。みんなで自分のアユの串打ちに挑戦しました!

 

ニワトリ小屋にいって1人1個たまごをもらいました

 

平飼いされているニワトリを触るという貴重な体験も

 

丹精込めて育てられた無農薬米「はざ干し米」をTKGでいただきます。レモン色の黄身は濃厚でとても贅沢な味わいに感激!

 

というわけで、「食」も含めて1日みっちり楽しめた「コダマフォレストキャラバン」でした。

 

■木ってかっこいい!森って気持ちいい!

会ったことがない人より、直接顔を合わせた人のほうが親近感がわいて安心感できる、という感覚ありませんか。森に行くとそんな気持ちになります(私だけかもしれませんが…)

ぼんやりとしか知らなかったことが、急に自分の身近な話になる。というか。

森の恩恵にあずかっていることをうっかり忘れてしまって、ハッと思い出すみたいな感覚かもしれません。

森からもらっているものをちゃんと知っておくことって大事。そして、子どもたちにもそれを知っておいてほしいと思います。

森が雨水をろ過して川になって下流のまちに住む私たちの暮らしを支えてくれていることとか、地球温暖化を抑制してくれることとか、森を健康に保つためには人の手が必要なこととか、純粋に森に行くと気持ちが安らぐこととか—。

難しいことがわからなくてもいい気がします。「木ってなんかかっこいいよね」「森ってとにかく気持ちいいよね」そんなことを感じられたら、結果はあとからついてくるのかも。

実体験として、この感覚を知っているかどうかが大事、そんなことを感じました。

丸太割り体験も!大人も子どもも一緒に楽しめるツアーでした

 

 

【参考

コダマフォレストキャラバン

コダマフォレストキャラバン2025開催決定!

 

 

 

 

子どもと林業体験「コダマフォレストキャラバン」始まります!

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■森林を守るための間伐を体験

先日開催された森林体験イベント「コダマフォレストキャラバン」。岐阜県加茂郡にある東白川村の立派なヒノキやスギが並ぶ森の一角で、生まれて初めての間伐体験をしてきました!

間伐とは、過密にならないように森の木を間引くこと。今回は、直径10センチほどに育ったヒノキを、子どもを含めた参加者全員で伐っていきます。

まずは、フォレストキャラバン隊長が木の倒れる方向を見定めて幹に切り口“受け口”を作ります。そして、“受け口”の反対側から参加者が交代で刃を入れていきます。

細い木ながら、作業をしてみるといつ倒れるのかわからないので、なかなかエキサイティング! 「わ~!倒れるよ~!」と口々にはしゃぎ、倒れた瞬間には拍手が起こりました。

伐ったばかりの木は、イキイキとしていて瑞々しいことに驚き! 地中の水を吸い上げて成長しているんだな~と(当たり前のことですが…)しみじみ。あたり一面に漂う香りと、太陽に照らされてピンクに透き通るヒノキに感動したのでした。

間伐した木材はみんなで輪切りにして持ち帰ります。記念にそのまま置いておくもよし、加工して何かを作るのもいいですよね。

 

■間伐材を使った工作体験で森と遊ぶ

「コダマフォレストキャラバン」の最後のプログラムではヒノキの間伐材を使った工作に挑戦!あらかじめ用意された木材を、スマホスタンドやペン立て、小物入れに仕上げていきます。

ドリルを使ってペンを立てるための穴を開けたり、サンドペーパーで表面を磨き揚げたり、みんな思い思いの作品に仕上げるため、真剣な表情。口数が少なくなり(笑)、みんな黙々と作業に没頭していました。

表面がゴツゴツしていたり、穴が開いていたり、木目がそれぞれに違ったりと、木にも個性があります。手でふれることで木温かみを感じられて充実した時間を過ごせた気がします。

 

■未来のために知っておこう。間伐の基礎知識

間伐とは、森を健全に守るために必要な作業。実は私たちの生活にも密接に関わっているんです。一番わかりやすいのは土砂災害でしょうか。

間伐しないと森はどうなるのか—。密集した木はしっかりとした根を張ることができずに痩せていきます。生い茂った木のせいで、太陽の光が地面に届かず、地面にはえるシダなどの草木も根を張ることができません。そのため、土も痩せていきます。こうなると、表面の土が流出しやすくなり、水を貯えるという森林の機能が失われていきます。そして大雨が降ったとき、一気に斜面ごと崩れてしまうのです。

林野庁HPより

 

最近では、異常気象が頻発していて各地で大雨の被害も発生しています。林業の衰退とともに森の手入れが行き届かず、適切な間伐がされていないというのが大きな原因とされています。

でも、根本は私たちの無関心によるものなのかもしれないな~と思ったりもします。

森林大国とよばれる日本。たくさんの森の恵みにあやかって生活しています。山の近くに暮らす人だけでなく、都会で暮らす人たちも、みんなで森を健康に保つためにできることをしていきたいですよね。森の未来は私たちの未来。間伐体験やワークショップを通して、少しでも多くの人が森を身近に感じることができたらいいなと思いました。

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子どもと森林体験ができる「コダマフォレストキャラバン」は2025年3月より始動します。親子で参加して森のこと、暮らしのこと、楽しく体験できる日帰りイベント。おいしい山の幸も堪能できます! 次回は「食」のこともレポートしてみようかかなと思っています。

興味がわいてきた!という方は下記のバナーよりチェックしてみてくださいね!

 

【参考】

林野庁HP

https://www.rinya.maff.go.jp/j/kanbatu/suisin/kanbatu.html

 

コダマフォレストキャラバン2025開催決定!

 

名古屋発。座敷机を再利用した小皿「COM-PLATES」。ニューヨークのセレブ店にも

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手触りの良いハート型の小皿「COM-PLATES(コンプレート)」。計算しつくされたフォルムは、並べると花やクローバーの形が作れるというデザイン的にも優れた作品に仕上がっています。

実はこれ、座敷机の脚を再利用したものなんです。

タガヤサン、ブビンガ材などでできた「COM-PLATEⅠ」

 

◆金型技術を応用して木工制作

制作するのは、名古屋市天白区の高信金型製作所の代表・高橋広史さん。金属を加工してプラスチック製品の金型を作る技術を利用し、廃棄木材を使った製品作りに挑戦しています。

高信金型製作所の高橋広史さん

 

「2023年に『CONNECT』を運営する家具店の水野社長から、使われなくなった座卓をどうにか活用できないかという相談を受けて、木工制作を試してみることになりました。水野さんからの声かけがなければ、COM-PLATESは生まれなかったでしょうね」

と、振り返る高橋さん。

「CONNECT」では廃棄される座敷机を循環させるため、「rewood」というブランドを立ち上げていましたが、当時利用されていたのは天板のみ。廃棄される脚も活用したいという水野さんの想いに応え、高橋さんの挑戦が始まったといいます。

「rewood」でレスキューされた座卓の脚を「COM-PLATES」としてアップサイクル(画像提供:HN-WORKS)

 

◆わずか1.5mmに仕上げる技術力

「COM-PLATES」の最大の魅力はその薄さ。わずか1.5mmの厚みに仕上げられたプレートは、「世界最薄」と高橋さんはいいます。

「COM-PLATES」シリーズは、ファーストモデルの「COM-PLATESⅠ」のほかに、天板の端材を利用した深皿タイプの「COM-PLATESⅡ」、さらにⅡのミニサイズ「COM-PLATESⅢ」の3種類。木材は薄くスライスすると反りや割れがおきてしまうのに、これだけ薄く仕上げられるのは金型製作の技術があるからこそ。

「木工製品ではまず考えられない薄さだと思います。初めて目にした人はみんな驚きます(笑)」と高橋さん。

私も、驚いた一人です(笑)。本当に薄い。そして当たり前ですが、軽い。どうやってこの薄さを実現しているのでしょう。

最厚部2mm、最薄部1.5mmという驚異の薄さ(画像提供:HN-WORKS)

 

高橋さんが見せてくれたのは、ゴロンとした分厚い脚。これをまず7mmに切り出した後、金型に設置した状態でプレートの形状に削り出します。ここが金型加工で培った技術が光るところ。

左上が座卓の脚。それを小さくカットして加工していきます

 

プレートの形に切り出したら手作業でやすりがけをして整えます。表面処理として種類の違うコーティング剤を合計4回にわたって塗布していくのだそう。1枚を仕上げるのに「 COM-PLATES Ⅰ 」は6時間、「COM-PLATES Ⅱ」 は15時間、「 COM-PLATES Ⅲ 」は8時間かかると聞き、高橋さんの職人魂を感じました。

金属加工の機械を使って木材をプレートの形に切り出します

 

陶器やガラスに比べて木材は水に弱いイメージがありますが、実際はどうなのでしょう。

「カリン材で作った『COM-PLATES』を24時間水につけてみたんです。そうすると、やっぱり3mmほど反るんですよね。でも、日光にあてて乾かしてみたら元通りになったんです」

この実験から、水洗いにも十分耐えられるということがわかったと高橋さんは話します。

 

美しい虎杢が出たトチ材。一枚ずつ美しい木目が出ている点も「COM-PLATES」の特筆すべき魅力です

 

◆著名人が通うニューヨークのセレブ店にも納品

「COM-PLATESⅠ」は、2023年には「ウッドデザイン賞」を受賞。さらに、つい先日は世界中のデザイナーが出品する「DFAアジアデザインアワード香港2024」にて銅賞を受賞するなど、各地で評価されています。

内側と外側のカーブを同じ値にし、連ねて並べる楽しさも実現。アート的観点でも注目が集まります(画像提供:HN-WORKS)

 

さらに、ニューヨークのセントラルパークにあるレストラン「TAVERN ON THE GREEN(タバーン・オン・ザ・グリーン)」からもオーダーが入ったのだとか。

「タバーン・オン・ザ・グリーン」といえば、マイケルジャクソンやマドンナのパーティ会場として選ばれ、ジョン・レノンも通っていたというセレブ御用達の店。

「COM-PLATES」の背景にあるストーリーも、セレブたちには興味深いものに映るかもしれませんよね。座敷机という日本独自の文化、木材の希少性や、サステナビリティ、デザイン、機能美など、さまざまな角度から興味をもってもらえそうです。

 

「COM-PLATESⅠ」は40枚重ねてもたったの85mm。コンパクトに収納できるのも魅力です

「COM-PLATES」シリーズは、どのタイプもカーブが同じ角度に設計されているため、重ねても並べても絵になるプレートに仕上がっています。パーティなど、さまざまなシーンで活躍してくれそうですね。

自由に並べてテーブルを華やかに演出

 

◆パソコンを木質化?木工の新しい可能性を追求

建材業界からは床材の端材を加工してほしいとの依頼や、興味をもった企業からの引き合いもあるとか。

さらに今後は、ノートパソコンを木質化することにチャレンジしたいと話す高橋さん。

「木のカバーっていうものじゃなくて、パソコンの筐体そのものを木で作れないかなと思って考案中です。アイデアはたくさん出てくるんですよ。今までなかったような新しい木工というものを作っていきたいです」と話していました。

いったいどんなものができるのか、楽しみですね。

「COM-PLATESⅠ」は国産木材の利用推進をすすめる林野庁のショーケースにも展示されています(画像提供:HN-WORKS)

 

「COM-PLATES」https://hnworks.thebase.in

 

【取材協力】

高信金型製作所≪HN-WORKS≫

https://hnworks.wixsite.com/hn-works

【参考】

rewood

https://re-wood.jp/

 

家具のトレンドは有機的デザイン。暮らしのなかにインスピレーションと癒しを

投稿日カテゴリーALL BLOGBREAK OUTDIY天然素材 木のテーブル

ここ数年のインテリアのトレンドは「有機的なデザイン」。自然界のもの、例えば植物などにインスピレーションを受けた曲線的なデザインが人気となっています。

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◆丸みがあって素材感重視の「有機的デザイン」

 

毎年4月にイタリアで開催される家具の祭典「ミラノサローネ」。

会場では曲木加工された天然木のテーブルセットや、丸みを帯びたデザインのソファが注目を集めていたのだとか。曲木のカーブや丸いフォルムなど、柔らかさがあるデザインが最新のトレンド。素材感も重視されていて、タオル素材やコーデュロイなど思わず触れてみたくなるようなものが数多く出品。日本の伝統的な素材・い草を使った家具なども展示されていたそうです。

ふんわりした座り心地とさわりたくなるコーデュロイ生地が人気の「CONNECTテーブル付きソファ」

 

自然の中には、人間がつくり上げることができないような緻密なデザインがいたるところにちりばめられています。植物の葉脈や昆虫の羽の模様、水の波紋など、自然のデザイン美にふれるとなぜかリフレッシュできたり、自然とふれあってリラックスできたりという経験はみなさんにもありますよね。

それは、自然界からのエネルギーを受け取り、壮大な自然の中のミクロの世界をのぞき見て新しいインスピレーションを受け取っているからともいわれています。

 

 

◆サステナビリティを重視した素材

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素材そのものが重要視されているという点も、今の時代を反映している気がします。先ほども書いたように、タオル素材や、い草以外にも木材、テラコッタ、リネンなどオーガニックなものがトレンドの中心に。

さらに、サステナビリティを意識している点も押さえておきたいところ。適切なメンテナンスで長期間使えるレザーや、リサイクル素材にも注目が集まっています。

自然の素材は手触りがよく、ふれたときにホッと落ち着きますよね。そんな家具を暮らしのなかに取り入れることで、よりリラックスできる空間を演出するというのが今のトレンドなのです。

 

◆有機的デザインを象徴する「一枚板」

ダイナミックな一枚板。自然のエネルギーを享受できるように暮らしを整えることが、癒しの空間を作る一番の方法かもしれません。@rewoodworks

 

自然の形状をそのまま生かした一枚板の天板は、有機的デザインを象徴するものといえるかもしれません。一枚いちまい違う木目、ゴツゴツした耳があったりウロがあったり…。手で触れると自然のエネルギーが伝わってくるようです。

見た目や触り心地から、人は多くのインスピレーションを受け取ります。何気なくふれているだけでも、癒されているような感覚になるから不思議ですよね。

天然木の一枚板のなかでもサステナビリティを実現しているのが、循環型一枚板「rewood」です。

厚みのある天然木の丸テーブル。今では手に入らない素材に出会えるのも「rewood」の魅力

 

使われなくなった座敷机の天板を再利用する「rewood」は、半永久的に使える素材を丁寧につむいでいく、というコンセプトのもと、たくさんの座敷机を循環させています。

何百年という長い時間をかけて成長してきた木材を伐採してつくられた座敷机。流行らなくなったからといって、簡単に捨てていいはずがありません。ストック素材をできる限り再利用して乱伐を防ぎ、新しいアイデアで流通させる「rewood」の取り組みは、今改めて注目されています。

サステナビリティが新時代のトレンドであるならば、「rewood」はまさにその象徴ともいえるプロダクトだといえます。

一枚板とスチール製の足の組み合わせがスタイリッシュ。「rewood1500 テーブル」。トレンドにも左右されない魅力があります

 

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“トレンド”と書いてはみたものの、実際のところ有機的デザインは流行に左右されにくい印象もあります。たとえば、建築の巨匠フランク・ロイド・ライトの「有機的建築」思想は、時代を超えて今も色あせていません。人間の根幹には自然に触れていたいという自然回帰のような思いがきっとあるんだろうな、と感じます。

昔々、山や森に囲まれていた暮らしから何千年も経った現代の人間。ビルやコンクリートに囲まれた現代にせめて身近に自然を感じていたいと思うのは、人としての根幹、もっというなら動物的本能のようなものなのかもしれませんね。

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初心者でもできるウッドプランクの魅力とは?

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毎日暑いですね。

私は、すでにバテバテの夏を迎えております。

ところで、みなさんは夏といえば何を思い浮かべますか?

私は、花火、スイカ、かき氷、ラジオ体操! 私は、なぜだか懐かしいシーンを思い浮かべてしまいます。

みなさんのなかには、夏といえばバーベキュー!という人も多いのでは? 私は今年バーベキューのチャンスに恵まれたら、「ウッドプランク」にトライしてみたいと思っているんです。

「ウッドプランク」とは、木の板の上に食材をそのまま載せてグリルする調理法のこと。

海外ではもはや定番の「ウッドプランク」。ようやく日本でも定着しつつあるようですが、実は私はまだ未体験なのです。

今年の夏は、ぜひ挑戦してみたいなと思ったので、いろいろ調べてみました。

 

ウッドプランクとは

プランク=板、つまり「ウッドプランク」は木の板に乗せて焼く調理法。直接網の上に食材をのせるバーベキューと違い、木の板の上に食材を置き、板ごと焼くのが特徴です。

 

手順は、

①木の板を水に浸す。

バットなどに水を張り、木の板を30分~1時間ほど水に浸します。浸す時間は木の厚みに応じて調節してください。

このとき、水の代わりに白ワインに浸すと香りも移っていっそうおいしく仕上がります。

②食材をのせて焼く

魚や肉、野菜、パン、チーズなど、お好みの食材を木の板にのせ、上から蓋(なければアルミホイル)をかぶせて蒸し焼きにします。

 

手順といってもたったこれだけ!手軽にいつもよりワンランク上のバーベキューになりそうで、早くもワクワクです。

 

岐阜県飛騨市の「HIDA WOOD PLANK」

 

「ウッドプランク」はキャンプギア専門店やホームセンターなどでも販売されていますが、私がいいなと思ったのはコチラです。

「HIDA WOOD PLANK」 (画像提供/Newie)

 

アウトドア商品の企画販売などを手掛ける「Newie(ニューウィー)」さんの「HIDA WOOD PLANK」です。岐阜県飛騨市の広葉樹を使ったもの。「さくら」「くり」「ほお」と3つの樹種から選ぶことができます。

お手頃な価格というだけでなく、地域資源を活用したいという理念があるところにも魅力を感じました。

実は、建材や家具として利用される広葉樹はごくわずかなんです。扱いにくい小径木は、製紙や燃料用のチップとして流通するしかないのが現状でした。そんななか、広葉樹の新しい活用法として考えられたのが「HIDA WOOD PLANK」です。

森林資源に恵まれた岐阜県飛騨市(画像提供/Newie)

 

「広葉樹に新たな価値をつけて活用していきたい」という飛騨市に共鳴し、誕生した「HIDA WOOD PLANK」。製品化に至るまでのコラムもホームページに掲載されているので、興味がある人は見てみてください。

 

ホームページには、ウッドプランクの使い方やレシピなども詳しく掲載されています。こちらを参考に、みなさんもワンランク上のバーベキューを楽しんでみてはいかがでしょうか。

画像提供/Newie

「はじめてのプランクバーベキューガイド」

https://newie.jp/pages/wood-plank-beginner

 

「プランクBBQの極意! 初めてでも手軽に燻製風を楽しめるバーベキュースタイル」

https://newie.jp/blogs/column/16

 

あまりの暑さに目が回りそうですが、熱中症には気を付けつつ、涼しい山奥で夏の想い出づくりができたらいいな~と思っています。みなさんも、よき夏休みをお過ごしください。

 

 

【参考・協力】

Newie

https://newie.jp/

 

 

失敗しないタイニーハウス選び 2024

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コンパクトでミニマルな暮らしを実現できる「タイニーハウス」。

木製のタイニーハウスは「キトヒト」の読者のなかにも気になっている方が多いのではないでしょうか。住居以外の場所“セカンドプレイス”、“サードプレイス”として購入を検討する人も増えています。

タイニーハウスについては、以前もこのブログでご紹介しましたが、今回はもう少し深堀りしてみたいなと思います。

以前の記事はコチラ

失敗しないためのポイント

タイニーハウスを選ぶ時、みなさんが気になるのはやはり費用ではないでしょうか。

ブームになって以降、住宅メーカーだけでなくアウトドアブランドや生活雑貨ブランドまでタイニーハウスを手がけています。価格も100万円台~800万円と幅があります。

こうなってくると、何を基準に選べばいいの?と戸惑いますよね。本体価格だけ見て決めてしまうと、後で後悔することも。

当然、大きさや仕様によってかかる費用は変わってきますがそのほかにも意外な落とし穴があります。

今回は、失敗しないためのタイニーハウス選びについて、考えておいたほうがいいことをまとめてみました。

 

1.大きさと仕様

タイニーハウスの大きさは、10㎡以下か10㎡以上かで価格が大きく変わってきます。

10㎡以下であれば基本的に建築確認申請が不要(※)。手軽で費用が抑えられるのが魅力です。10㎡を超える場合は建築確認申請や現地調査が必要で、その分手間や費用がかさむため、費用は高くなります。

キッチンやトイレ、シャワーなどインフラ設備を付けるかどうかも大きな選択です。インフラを付けた場合、費用はさらに200万円以上ほど増えると考えておいたほうがよさそうです。標準仕様としてインフラ設備が備わっているタイプだと600万円~900万円が相場のようです。

10㎡以下、インフラなしであれば300万円ほどで手に入れることができます。

(※)建築確認要請不要の条件:10㎡以下であること/防火地域・準防火地域以外の地域であること/増改築・移転の場合

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2.自作する?完成品を買う?

とにかく価格を抑えたいという人は、キット販売という商品もあります。セルフビルドが前提のため、完成品よりも安価で200万円弱で購入できるものもあります。

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キット販売の場合、以下の点には注意が必要です。

◆組み上げまでの日数

パーツとなる木材が届いてからすぐに組み上げをしていかないと、部材に狂いが生じてしまいます。商品によっては、届いてから7日以内で完成させないといけないものもあるので、スケジュールをしっかり立てる必要があります。

◆最低でも大人2人必要

作業できる人材の確保も必須条件。丸太を組み上げる作業の場合、最低でも大人2人の手が必要になります。組み上げをプロにお願いするとなれば、さらに200万円ほど上乗せという可能性もあります。

◆一般資材は別途必要

キットとはいっても塗料や補助材、養生材などの資材は含まれていない場合も。必要な資材を別途購入していたら、意外と高額になってしまったということがないように、必要なものはあらかじめ洗い出して予算を立てたほうがいいかもしれませんね。

キット商品は、家族や仲間でつくり上げるのが魅力。本体以外の必要経費を踏まえ、しっかり計画を立てる必要がありあそうですね。

 

3.オプションに要注意

自分で作るのは自信がないという人は完成品を選べばいいのですが、その際にも注意しておきたいことがあります。

100万円~300万円の手ごろな価格帯の場合、断熱材が入っていないことがほとんど。タイニーハウスを離れや書斎、小さな店舗として使う場合、断熱材は必須です。これがオプションなのかどうかチェックしておいたほうがいいでしょう。

またエアコンなど設置したい場合はコンセントがないと使えません。電気系統の工事もオプションとなっている場合、しっかりと見積もりをとって比較検討するのがおすすめです。

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4.配送料や見積もり料金にも落とし穴が

タイニーハウスがいくらコンパクトとはいえ、やはり納品するためには4tトラックやユニックなどの大型車両が必要。そのため、納品設置料を別途上乗せしなくてはいけない場合もあります。設置料無料なのか別途必要かどうかで、かなり金額が変わってくるので要注意です。

「現地調査と見積もりだけで30万円」というちょっとびっくりする情報も耳にします。事前の確認はしっかりしておきたいところですね。

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めんどうなのは苦手。あれこれ考えずに理想を手に入れたいという人は

1.10㎡以下

2.インフラなし

3. 完成品を納品

4.コンセント、分電盤設置済み

というタイニーハウスを選ぶのが賢い選択。

国産ヒノキの無垢材を使ったタイニーハウス「コダマベース」を作るコダマプロジェクトの表を参考までにチェックしてみてください。

メーカーごとにサイズや仕様が違うのがわかります。

コダマプロジェクト2024年作成

 

「コダマベース」の場合、断熱材は標準仕様。愛知県・岐阜県は送料・設置料込みで納品が可能。駐車場1台分のスペースがあれば設置できるサイズです。他メーカーと同じく10㎡以下なので固定資産税や確認申請も不要です。

コダマベース

 

もう1つ特徴的なのが国産材を使用している点。

この国で育った針葉樹の檜は、外国からの輸入材に比べて調湿・断熱効果が高いことがわかっています。高温多湿の日本で生まれ育った木材を使うことは、長期的な管理のしやすさに加え、国内の林業活性化にもつながります。

檜風呂の効果はみなさんも一度は体験したことがあるのではないでしょうか。なめらかな手触りや香りが心身ともにリラックスさせてくれますよね。国産の檜をつかったタイニーハウスであれば、そんなリラックス効果も期待できます。

 

コダマベース/販売開始から2年。コスパの良さで注目されているアイテムです

 

まとめ

コロナ禍を経て、タイニーハウスはさらに注目を浴びるアイテムとなりました。

限られたスペースだからこそ、自分のこだわりを実現できる夢の箱ともいえます。自分だけの空間は、想像以上に豊かな時間を育んでくれそうですよね。

デザイン性やサイズ、材質、メンテナンスのしやすさのほか、今回紹介した意外な落とし穴にも気を付けて理想のタイニーハウスを選んでください。

 

 

【参考】

コダマベース https://kodama-p.com/category/item/architecture/

 

rewoodの幸せの鳥「Living_bird」。 廃材に新しい“いのち”を

投稿日カテゴリーALL BLOGBREAK OUTDIY

幸せの象徴 “鳥”をモチーフにした「Living_bird」

さて、画像のこちら、何だかわかりますか?

実はこれ、座敷机の脚なんです。

 

座敷机は、昔ながらの和風住宅の客間や居間に置かれて畳の上で使うための机のこと。どっしりした脚で「座卓」ともよばれています。

古くから日本に親しまれてきた座敷机ですが、生活スタイルの変化により和室が減ったことから、座敷机も不要なものとして廃棄されているのが現状です。この廃棄される座敷机の脚を使って作られたのが「Living_bird」。可愛らしいフォルムでおうちを彩ってくれそうなアイテムですよね。

天然の木ならではの温もりを感じられる「Living_bird」。幸せを呼ぶ象徴と言われる「鳥」をモチーフに3タイプつくられています。

 

rewood 「Living_bird」

 

 

優しい人が集まる場所に―。「Swallow(燕~ツバメ~)」

rewood 「Living_bird」

 

昔からツバメが巣をつくると商売が繁盛するという言い伝えがありますよね。さらに、ツバメは自分を守ってくれそうな優しい人のところに巣をつくるともいわれています。つまり、ツバメがいるところには優しい人が集まり幸せが訪れるということ。

どんな角でも自立するデザインも秀逸ですよね。どこに置くか考えるのが楽しくなりそうなアイテムです。

 

 

“森の賢者”をモチーフにした「Owl(梟~フクロウ~)」

rewood 「Living_bird」

 

「福老」=豊かに年を重ねる

「不苦労」=難を逃れる

として、古来の人々もフクロウを身近に置いていたといいます。アイヌや西洋の神話には守り神としても登場するフクロウ。一家の守り神としてお部屋に置いてみたくなります。

 

夫婦円満の象徴「Crane(鶴~ツル~)」

rewood 「Living_bird」

 

鶴の夫婦は仲が良く一生連れ添うことから「夫婦鶴(めおとづる)」と呼ばれ、昔から夫婦円満の象徴とされてきました。“鶴は千年”という言葉もあるように「長寿」を象徴する鳥でもあります。

「鶴九皐に鳴き声天に聞こゆ」(つるきゅうこうになき こえ てんにきこゆ)ということわざがありますが、高く響き渡る声は深い谷底からでも天に届くという意味で、身を隠しても名声が広がるというたとえでも使われます。

天にもつながる神聖な声をもつ鶴。大切な人への贈り物としても喜ばれそうです。

 

貴重な一枚板を無駄にはしない。rewoodの試み

「Living_bird」を手掛けるのはrewood。日本各地で不要とされた座敷机を救出し、今の暮らしに寄り添うアイテムへとつくりかえる活動をしています。

そもそも座敷机は、樹齢200年をこえる木から作られています。一枚板でできた天板は、一本の丸太から切り出した贅沢なもの。自然がつくりだした貴重な資源です。

1990年~2000年ごろ一枚板ブームがおこり、約30万台もの座敷机が生産されました。それが、時代の移り変わりとともに廃棄されている―なんとも悲しい現実です。

「Living_bird」は、こうした廃棄される座敷机の脚を再利用しています。

材質はブビンガとタガヤサンという木材。ブビンガは赤みがかった色と美しい縞模様が特徴。タガヤサンは、漢字で書くと「鉄刀木」。紫檀、黒檀と並び「三大唐木」のひとつで高級家具に使われてきました。現在は流通量が少なく、貴重価値の高い銘木です。

一枚板でできた座敷机って、かなり貴重な材でできていたんですね。

 

 

 

rewood 「Living_bird」

 

貴重な地球の資源を再利用することは、現代に生きるわたしたちの使命といえるかもしれません。新しく生まれ変わった“幸せの鳥たち”。家族の幸せを見守るアイテムとして、新築のお祝いやお子様誕生のお祝いなんかにも喜ばれそうですね。

 

【参考】

rewood https://re-wood.jp/

 

炭を使ってごはんをおいしく炊こう!

投稿日カテゴリーALL BLOGBREAK OUTDIY憧れのライフスタイル

「炭火で焼くとおいしくなる」と言われていますが、その理由はなぜか知っていますか。
それは、炭が出す輻射熱と赤外線の効果によるもの。

食材を芯から熱し、うまみ成分であるグルタミン酸を生成してくれるからなんです。

うなぎや焼き鳥などに炭が使われるのは、水分を含まない炭を使うことでパリッとした食感に仕上がるからなんですって。

 

焼き物だけでなく、ごはんを炊く時にも炭は大いなる力を発揮します。

方法は簡単です。ごはんを炊く時に炊飯器に白炭(備長炭)をポイっと入れておくだけ。

炭から出た遠赤外線が米を芯から熱し、うまみ成分を引き出してふっくらおいしいごはんに仕上がります。

前回の記事で、炭には小さな穴がたくさん空いているという話を紹介しましたが、それもごはんをおいしくしてくれる秘密。この穴が炊飯に使われる水のカルキ臭や不純物を炭が吸着してくれるのです。穴からは炭のミネラル分が溶けだすため、水質がまろやかになり、いっそう米をおいしく炊き上げてくれますよ。

さらには、水道水に入れておくだけで浄水器と同じような効果を発揮したり、生野菜や果物を長持ちさせたりする効果も。

炭をつくる時に出る煙から抽出した木酢液には殺菌作用があり、土壌改良や病虫害対策など農業や園芸の分野でも使われています。

 

炭って本当にすごいですね。

 

最後に、炭をとことん楽しめる施設をご紹介したいと思います。

炭といえば備長炭。日本有数の備長炭の産地・和歌山県にある「道の駅 紀州備長炭記念公園」です。

写真提供:道の駅 紀州備長炭記念公園

 

江戸時代に生まれた「紀州備長炭」の歴史的背景だけでなく、炭焼き窯の見学や、炭焼き体験もできます。

さらに、備長炭を使ったおもしろいメニューをいただくことも。

インパクト大なこちらは備長炭を麺に練り込んだ「備長炭ラーメン」。ほかにも夏季限定の「冷炭めん」や「梅炭そば」などが楽しめます。

「備長炭ラーメン」(写真提供:道の駅 紀州備長炭記念公園)

 

備長炭で丁寧に濾過した水を使った「備長炭コーヒー」も味わえます。
屋根付きのBBQ場も用意されていて、備長炭を使ったバーベキューも体験できます。(時期や料金などはHPで要確認)

旧石器時代にすでに炭は使われていたという記述もありあす。いにしえから日本人の暮らしに根付いてきた炭について、2回にわたってお届けしました。

ぜひみなさんの暮らしにも役立ててみてください。(ま)

 

【参考】

林野庁「木炭のはなし」

https://www.rinya.maff.go.jp/j/tokuyou/mokutan/

 

道の駅 紀州備長炭記念公園

https://www.binchotan.jp/

 

「子どもに伝えたい和の技術8 木づくり」

(2017年/和の技術を知る会著、株式会社文溪堂発行)

 

キャンプの必須アイテム「炭」はどうやって作られている?

投稿日カテゴリーALL BLOGBREAK OUTDIY憧れのライフスタイル

古くから燃料として重宝され、日本人の暮らしに深く関わってきた「炭」。キャンプシーズンには欠かせないアイテムですよね。冬は暖を取るために使われたりもしますし、天然の消臭剤として使っているという人も多いのではないでしょうか。

この炭、どうやって作られているのか知っていますか?

 

炭の原料は木です。

木は空気中で燃やすと酸素と結合して二酸化炭素を出しますが、空気を遮断して蒸し焼き状態にすることで炭化した固形物「炭」となるのです。

 

炭にも種類があります。

 

【黒炭】

原材料は主にナラ、クヌギ、カシ。炭窯の中に入れ400℃~700℃で熱して炭化させたもの。比較的着火が簡単で大きな熱量が得られます。バーベキューや暖炉によく使われるのはこの黒炭です。

 

【白炭】

原材料はウバメガシ、カシ類など。1000℃以上で熱した後、炭窯の外に出して灰をかけて消火させて作ります。炭質は硬く着火しにくいものの、安定した火力を長時間保つことができます。うなぎのかば焼きなどに使われる備長炭はこの仲間です。

写真提供:紀州備長炭記念公園

 

【オガ炭】

木工加工の際にでるおがくずや樹皮を高温・高圧力で圧縮形成し炭化したものです。備長炭に似た性質から、焼き肉や焼き鳥などに使用されます。

 

◆木炭の性質

木炭には無数の小さな穴があります。これが水分やにおいの元を吸い取ってくれる理由。家の湿度調節や消臭、有毒な化学物質の吸着に威力を発揮します。

写真提供:紀州備長炭記念公園

 

木炭の中でも有名な紀州備長炭の場合、小さな穴は特に多いらしく、炭1グラムあたりテニスコート1面分(※)にもなるのだとか! 驚きですね。(ま)

 

<次回「炭を使ってごはんをおいしく炊こう!」に続く>

 

 

※道の駅 紀州備長炭記念公園HPより

 

 

【参考】

林野庁「木炭のはなし」

https://www.rinya.maff.go.jp/j/tokuyou/mokutan/

 

道の駅 紀州備長炭記念公園

https://www.binchotan.jp/

 

「子どもに伝えたい和の技術8 木づくり」

(2017年/和の技術を知る会著、株式会社文溪堂発行)