木製会議用テーブルが増えている理由。その魅力と効能とは
前回、木造の高層ビルが増えているというお話をしましたが、そこまで大規模でないにしろ、中小企業にも木質化のブームはすでに到来。会議室や休憩室など部分的な内装の木質化を進める動きが年々活発化しています。
■オフィスで無垢材を使うメリット
オフィス内を木質化すると生産性があがるとか、リラックスした気分になれるというメリットが実証されています。とある実験では、木質化(ウォールナット)された空間と非木質化(クロス張り)の空間で脳の血流と心拍を測定したところ、木質化空間のほうがだるさやぼやけなどの疲労感が軽減するという結果に。
林野庁も「建物の内装木質化のすすめ」として取組みを進めています。木質化の効果について、検証により実証された効果を資料から一部紹介してみますね。
<心理面の効果>
スギ材から揮発した匂いがストレスを抑制
<身体面・衛星面の効果>
ヒノキの匂い成分がヒトの免疫機能の働きを上昇
感情の落ち込み、疲労感、ストレスが緩和
木の吸放湿作用が室内空間の湿度をある程度一定に保つ
空気浄化効果、精油の抗菌効果
<生産性の効果>
無垢材の部屋は深睡眠の時間が長く日中の作業効率が向上
集中しやすい、発想力が発揮しやすい効果
などなど。空間に占める木の割合が増えるほど、その効果もあがっていくそう。無機質な会議室より木に囲まれた空間のほうが、積極的なディスカッションができるというイメージも、こうした実験結果を見ると納得できますね。
私の個人的な自己分析結果でいくと、従来の会議室では「会議だ、がんばらねば」というやや硬いモード。それに対して木質化された空間での会議だと「よし!会議がんばるぞ」というテンションになります(笑)。
単純に木質化空間が好きという主観的要素もありますが、みなさんもそんな気がしませんか? 会議室もしくは個人で使うテーブルや椅子が木に替わった、というシーンを想像してみてください。テンションが下がる人っていない気がしますがいかがでしょう。
もしかしたら殺伐とした会議も穏やかに進んでいくとか、そんなメリットもあるかもしれませんね。
■デスクだけでも無垢材に
大きな改装は今すぐ無理という場合、デスクだけでも無垢材に替えてみるという会社も最近増えています。
これまでは、汚れにくい、傷がつきにくいといった理由から化粧板のデスクが主流でしたが、今の時代は木の温もりです!
一日の多くを過ごすオフィス。快適な空間になったらいいですよね。
※画像はすべてCONNECT
【参考】
林野庁補助事業「木材利用に取り組む民間 企業ネットワークの構築事業」
https://www.rinya.maff.go.jp/j/riyou/kidukai/attach/pdf/wckyougikai-47.pdf