白樺湖の“冬木立”で感じた「削ぎ落とされた美しさ」

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冬木立―。

言葉を見るだけで、静かな風景が思い浮かぶ日本語ですよね。

先日、長野県の白樺湖を訪れました。冬の空気をまとった白樺の並木がとても美しく、「冬木立」という言葉が頭に浮かんできました。葉を落とし、幹と枝だけになった木々が、雪の中で凛と立つ姿。その削ぎ落とされた佇まいは、不思議と整って見えます。

冬木立には、静けさと同時に、どこかもの悲しさも漂っているところが、私が心惹かれる理由なのかも。

新緑が生い茂る夏の木と比べると華やかさはないものの、その分、枝や幹の表情がはっきりと現れ、木そのものの美しさが際立つ―。削ぎ落とされたものが持つ美しさとでもいうのでしょうか。華やかさを手放したあとに残る輪郭や静けさが、かえって印象を深めているように感じるんですよね。

冬木立の静けさとリンクする、暮らしの中にある木の存在

rewoodショールーム

余分なものを足さなくても、そこに立っているだけで成立している—。そんな佇まいは、暮らしの中で選ぶものの基準にも、なんとなく重なる部分がある気がします。家具を見ていても、「主張しすぎないのに、なぜか印象に残る」ものってありますよね。木目や質感に奥行きがあって、時間の流れを受け止める包容力みたいなものが感じられたりして。

そうした家具に多く使われている木のひとつが、オークです。はっきりとした木目と力強さがありながら、使い込むほどに表情が落ち着き、空間に静かに馴染んでいきます。ダイニングテーブルやチェアに選ばれることが多いのも、日常の中で自然の頼もしさを感じさせてくれるからかもしれません。

使い込むほどに味わいが増すオーク材

似た性質を持つナラ材も、時間とともに深みが増していく樹種です。まっすぐで素直な木目は、空間を整えすぎず自然体のまま支えてくれる印象があります。家族の暮らしにナチュラルに寄り添ってくれる、そんなイメージがわいてきます。

明るめな床板にも似合うナラの一枚板テーブル

一方で、ウォールナットは、より大人びた雰囲気をまとった樹種です。
深い色合いと落ち着いた木肌が光をやわらかく抑え、空間に静かな陰影をもたらします。ソファフレームやキャビネットに取り入れると、冬の穏やかな時間にもよくなじむ、余白を感じさせる佇まいが生まれます。

しっとりと落ち着いた雰囲気のウォールナット材

そうした佇まいに惹かれるのは、暮らしの中でも静かに時間を重ねていけるものを、私たちが無意識に選び取っているからなのかもしれません。

 

木製家具と時間を重ねる暮らし

林業の世界では、寒伐(かんばつ)といって冬に木を伐ることがあります。冬に伐られた木は水分が少なく、狂いが出にくいため、無垢材家具に適しているといわれています。

そんな話を思い出しながら森を歩いていると、冬の木々の静けさも、ただ眠っているのではないように見えてきました。

木が冬に葉を落とすのは、寒さや乾燥から身を守るため。外からは止まって見えても、内側では次の季節に向けた準備が進んでいます。家具や床材として暮らしの中にある木も、かつてはこうして季節を越えてきたんだな~とぼんやり考えながら、冬の長野を後にしました。

小さな冬の旅を終えて家に帰ったとき、部屋の中にある家具をみてふと、長野の冬木立とこの部屋の中にある木の存在がどこかでつながっているように感じられました。

今、マグカップを置いているこのダイニングテーブルも、いくつもの季節を越えてきたんだなと思うと、いつもと見え方が違ってきてより愛しさが増してきます。そろそろ大掃除の季節だし、テーブルもオイルを塗ってケアしてあげなきゃな、とか考えながら、しばらく旅の余韻に浸ったのでした。

一枚板のテーブル×ファームハウスインテリア。くつろぎの空間コーディネート術

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ファームハウスインテリアとは

ファームハウスインテリアとは、アメリカの農家の暮らしをルーツにした、温もりと実用性を大切にしたインテリアスタイル。パンデミック以降、アメリカでもトレンドとして注目を集めています。

最大の特徴は「素朴さ」と「居心地のよさ」。使い込まれた木の風合いや、自然素材の質感を活かすことで、どこか懐かしく安心感のある空間をつくり出します。

 

ファームハウスインテリア最大の魅力は“味わい”

 

代表的な素材は無垢の木やアイアン、リネン、コットンなど。テーブルや床には木目の美しいパイン材やオーク材が使われ、白やグレーを基調としたやわらかな色合いでまとめるのが定番です。

また、実用性を重視するのも特徴のひとつ。開放的なキッチンや広いダイニングテーブル、見せる収納など、「暮らしの道具」がそのままインテリアになるのが魅力。アンティークの家具やブリキの小物、ドライフラワーなどを取り入れると、さらに温かな雰囲気が生まれます。

ファームハウスインテリアの魅力は、完璧さよりも“味わい”を楽しむところ。新品よりも経年変化した家具や、手づくり感のあるアイテムを取り入れることで、自分らしい温もりのある空間を育てていけます。

 

ファームハウスインテリアと相性のいい一枚板のテーブル

長く使い込むほどに味わいが出てくるのは、一枚板のテーブルも同じ。木目や色、節のひとつひとつに豊かな表情があります。唯一無二の存在感を放つテーブルの存在は、ファームハウスインテリアの大きなアクセントにもなります。

さらに木製のチェアやベンチなどを組み合わせることで、より本格的なファームハウスの雰囲気をつくりだすこともできます。

CONNECT/一枚板テーブル

 

再生した一枚板テーブル/rewood

 

CONNECT/輪切りの一枚板テーブル

 

手織りのギャッベで統一感

 

ファームハウススタイルにおすすめしたい、もうひとつのアイテムはギャッベ(Gabbhh)です。

ギャッベとは、ペルシャ語で「毛足の長い絨毯」を指す言葉。イラン南西部に暮らす遊牧民が、ひと針ひと針手織りするペルシャ絨毯のことです。

CONNECT/ペルシャ・ギャッベ

敷物ひとつで、部屋の雰囲気はぐっと変わります。手織りならではの柔らかな風合いや、天然素材で染め上げられた世界にひとつだけの柄は、何ものにも代えがたい魅力だと思いませんか。

特にギャッベは、木や動物など自然のモチーフが描かれたものが多く、大自然が生んだアート作品ともいえます。自然素材の風合いを大切にするファームハウスインテリアとの相性も抜群。一枚板のテーブルと組み合わせて、アレンジを楽しむのもおすすめです。

モダンファームインテリアも人気

最近では、よりモダンな雰囲気に仕上げる「モダンファームインテリア」というスタイルも人気が高まっています。たとえば、一枚板のテーブルの脚をアイアンで仕上げたり、天板の色を少し濃いめにしてみたり、シックなカラーリングで全体をまとめるのがポイントです。

黒い金属の照明や取っ手をアクセントとして加えることで、ナチュラルながらも引き締まった印象に仕上がります。

素朴で自然体、かつ個性的な空間を演出するファームハウスインテリア。自分らしい空間づくりの参考にしてみてくださいね。

ピアノを売ろうとして気づいたこと。一生モノの家具に共通する“木の価値”

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私の家には、ピアノがあります

KAWAIのアップライトピアノで、祖父が入学のお祝いに買ってくれたものです。まだ小さかった私にとって、それはとても大きな贈り物で、記憶のなかでも強く印象に残っています。

小学4年生くらいまでは、ピアノ教室に通ってレッスンを受けていました。でも次第に他の習い事に夢中になり、通わなくなってしまいました。

大人になった今では、年に数回ふと弾いてみる程度。ほとんど出番がなくなってしまったピアノを見て、「ちゃんと使ってくれる人のところに行ったほうが幸せなんじゃないか」と思うようになりました。

そんな気持ちもあって、よくテレビCMで見かける「ピアノ売ってちょうだい♪」のような買い取りサービスに査定をお願いしてみました。製造から30年以上経っているし、値段なんてつかないだろうな……と正直、あまり期待していませんでした。

ところが、想像していたよりもずっと高い金額を提示されて、驚いてしまったのです。

普通なら「ラッキー!」と即決してしまいそうなところですが、不思議なことに心がざわついてしまい、その場で「やっぱりやめます」と保留にしてしまいました。

なぜ私は迷ってしまったのか

その理由を改めて考えてみたところ、私の中で引っかかっていたのは「想い出の価値」だったのだと気づきました。

祖父に買ってもらったこと、一緒に育ってきたこと、発表会の前に必死で練習したこと。そんな記憶が、ピアノの音や姿とともに自分のなかに刻まれていたのです。

今ではあまり弾いていないとはいえ、私の暮らしの風景の中にそのピアノは当たり前のようにあって、「いなくなったら寂しいな」と思ってしまったのでした。

ピアノって、場所もとるし、引き取ってもらえれば部屋も広くなるし、合理的には手放したほうがいいのかもしれません。でも、なんだかそれだけでは説明できない、情のようなものがあるのですね。

今では電子ピアノもだいぶ普及してきました。電子ピアノは音量調整や録音機能などもあって便利ですが、いわゆる“電化製品”の分類になるため、2~3年ほどで買い取り価格がつかなくなると言われています。その点、アップライトやグランドなどのアコースティックピアノは、ほとんどの構造が木材でできていて、きちんとメンテナンスすれば30年、40年たっても価値が残るということを今回の経験から知りました。

この話、実は「家具」にも通じる気がしています

ファストインテリアのように、手軽に買い替えられる家具が身近になった一方で、コロナ禍以降、「一生モノ」と呼ばれるような無垢材の家具への関心も高まっています。
木の家具は、時間とともに色や手触りが変わっていきます。傷やシミさえも、“想い出”として味わいになっていく。それは、私にとってのピアノと同じように、ただの“モノ”ではなく、“一緒に育っていく存在”になっていくのだと思います。

そして、メンテナンスしながら長く付き合えるところもまた、木の家具やピアノの魅力です。手をかけることで、より愛着が深まっていくのです。

貴重な一枚板の座敷机をダイニングテーブルとして再生したrewoodの家具

 

読者のみなさんの家には、長く付き合っている家具はありますか? また、これから一緒に“育てていきたい”と思える家具、どんなものを思い浮かべますか?

 

【参考】

https://re-wood.jp/

北欧×和のインテリア「Japandhi(ジャパンディ)」で、暮らしにちょうどいい居心地の良さを

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前回、『異端の奇才―ビアズリー展』で見た、アートと家具に息づくジャポニズム』では、19世紀に流行っていた「アングロジャパニーズ様式」の家具についてお届けしましたが、今回は「Japandhi(ジャパンディ)について書いてみようと思います。

先日、インテリア好きな友人の家に遊びに行ったのですが、数年ぶりに訪れた彼女の家は、以前とは違った雰囲気になっていました。彼女いわく「ジャパンディスタイルでまとめた」とのこと。

「Japandi(ジャパンディ)」とは、「Japanese(日本の)」と「Scandinavian(北欧の)」の意匠を融合させたスタイルのこと。日本の伝統的な和とニュートラルな北欧デザインがミックスされたスタイルは、とてもリラックスできて居心地のいいものでした。

 

 2010年ごろから台頭してきた「ジャパンディ」ブーム

北欧のデザイナーが日本の文化に注目したことから生まれた「ジャパンディ」は、2010年頃にはすでにインテリア業界では使われていた用語のようです。

私たちがよく目にするようになったのは2020年より少し前くらいだったような気がします。大型家具店などでも“ジャパンディ”スタイルが大きく取り上げられていたのを覚えています。

コロナ禍を経て、家の居心地の良さを求める人が多くなったこともあり、すっかり定着してきたように思いますが、ここでどんなものなのか、特徴を整理してみようと思います。

 

「ジャパンディ」の特徴

 

◆ミニマルで機能的

・和の直線的なデザインや、引き戸、障子などに見られる空間を仕切る機能的な要素がつまっている。

・余白の美を追求するレイアウト

・必要最低限のものしか置かないミニマルな美

 

◆自然素材を使う

・陶器、和紙、木工など、日本の職人技や北欧のハンドクラフト感があるものを置く

・木、竹、麻、リネンなど、自然素材を使用したナチュラルな風合いを重視

・観葉植物などグリーンを配置

 

◆配色はアースカラー

・主張しない色、例えばベージュ、アイボリー、グレージュ、淡いブラウンなどのナチュラルなアースカラーを使う

 

◆ローアングル

・日本の「座」の文化を意識した床に近い目線

・低めの家具で揃えることで開放感を演出

 

◆柔らかな光

・直接的な光より柔らかく空間を照らす間接照明が中心

・白色より電球色で温かみを出す

 

和ベースが「和モダン」、北欧ベースが「ジャパンディ」

 

和モダンと何が違うの?と思う人もいるかもしれませんね。和モダンは、日本の伝統美をベースに現代風のデザインを取り入れたもの。つまり「和」がベースになっています。

一方、ジャパンディは、北欧のスタイルに和の雰囲気をプラスするという考え方。「北欧」がベースになっているという違いがあります。

ちなみに、「ジャパンディスタイル」に向いているのは、こんな家具。

コダマ「ローバックソファ」 /木の柔らかさや快適な座り心地を感じられる天然木のローソファ。アイボリー、ベージュなどファブリックの色を選べます

 

北欧 120ダイニングベンチNRT-CH-002/アッシュ材のフレームにしっかり編み込まれたペーパーコードの座面。クラフト感とナチュラルな質感で「ジャパンディ」スタイルを実現できそう

 

ピークチェアNRT-C-156 /シンプルで機能的な美を追求した人気の高い一脚。座面やフレームの色も選べます

 

背の低い家具、「座」の文化、余白の美といったジャパンディのコンセプトは、子育て世代にもフィットしそう。実際に友人宅の子どもたちも、床でおもちゃを広げたり、ローテーブルでお絵描きしたりと、楽しそうに遊んでいました。

 

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友人宅で印象的だったのは、南部鉄器の茶器。凛とした佇まいだけれど、柔らかなフォルムを帯びた急須に日本の美しさを感じました。

日本の美学ともいえる「わび」「さび」。風合いや味わい深さを神髄とする精神と、北欧の“ヒュッゲ”(=居心地のいい空間)が融合した「ジャパンディスタイル」。日本の生活や文化にもちょうどいい心地よさをもたらしてくれそうだなと、美味しいお茶をいただきながら改めて感じたのでした。

 

 

 

 

 

『異端の奇才―ビアズリー展』で見た、アートと家具に息づくジャポニズム

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「異端の奇才―ビアズリー」展、滑り込みで行ってきました。
東京・丸の内にある三菱一号館美術館で開催中の私的一大イベント。会期は5月11日までですが、ギリギリのタイミングで見に行くことができました。

【異端の奇才―ビアズリー展】
東京都・三菱一号館美術館
2025年2月15日(土)~5月11日(日)
公式サイト

19世紀末のイギリスの画家、オーブリー・ビアズリー(1872-1898)。25歳の若さで亡くなるまでに、「アーサー王の死」や「サロメ」など、精緻な線描で鮮烈な作品を残しました。

私がビアズリーの絵と出会ったのは、つい最近のこと。作家・原田マハさんの小説のファンになり、いろいろな作品を買い集めて読むのが楽しみになっていました。原田マハさんの小説は、表紙のイラストがどれも素敵で、その中でもひときわ私の目に強烈に映ったのが「サロメ」の表紙でした。

アイルランド出身の詩人・劇作家として名をはせたオスカー・ワイルドの戯曲「サロメ」をテーマにしたこの小説。血の滴る生首をなぞる指、サロメの表情―。サロメの異様なまでの執着を描写した絵が表紙を飾ります。

この絵に惹かれた私は、ビアズリーの絵を検索しました。「サロメ」のクライマックスは、宙に浮かんだサロメが斬首された預言者ヨハネの首を捧げ持ち、愛おしそうに口づけする「おまえの口にくちづけしたよ、ヨカナーン」の光景。一度見たら忘れられない作品です。まがまがしく妖艶で、私の目に鮮烈に残りました。

ビアズリー作「おまえの口にくちづけしたよ、ヨカナーン」1892~93年(プリンストン大学図書館蔵)

白と黒のモノクロームの世界、余白と精緻な線とのコントラスト。ビアズリーは幼いころから結核に悩まされており、寝る間も惜しんで夜な夜なろうそくの灯りの下で作品に没頭していたそうです。画家として活躍したのはたったの5年ですが、その作品は後世に大きな影響を与えました。

ビアズリー作「孔雀の裳裾」1893年(原画)、1907年(印刷)ロンドン、ヴィクトリア・安堵・アルバート博物館蔵

ビアズリーの絵について話し出すときりがないのですが、今回の展示で特徴的だったのは、画家の作品だけでなく、彼が生きた時代の家具も展示されていたことです。

建築家エドワード・ウィリアム・ゴドウィンが手がけた「ドロモア城の食器棚」

ビアズリーが生きた時代、イギリスでは日本の文化や芸術が注目を集め、芸術家やデザイナーたちはこぞってそのモチーフを取り入れていました。こうして生まれたのがアングロ=ジャパニーズ様式です。イギリス的「日本様式」の室内装飾やステンドグラスなどが生まれ、それらはビアズリーの作品にも大きな影響を与えたといわれています。

展示された中で特に印象的だったのは、ビアズリーが「サロメ」の挿絵に描き入れた可能性がある建築家エドワード・ウィリアム・ゴドウィンが手がけたコーヒー・テーブル。イギリス流の日本といった雰囲気を感じさせる作品です。ほかにも「ドロモア城の食器棚」、「ドロモア城の書きもの机」など、アングロ=ジャパニーズ様式の調度品も展示されていました。また、ロイヤル・ウースター社の「吉兆文カップ&ソーサー」や、ミントン社の「日本文物文皿」など、ジャポニズムの影響が色濃く残る作品が同時に展示されていたことで、ビアズリーの作品への理解が深まりました。

エドワード・ウィリアム・ゴドウィンが手がけたコーヒー・テーブル
エドワード・ウィリアム・ゴドウィン作「ドロモア城の書きもの机」
ミントン社「日本文物文皿」

以前紹介したゴッホの椅子もそうですが、アートと家具は互いに影響しあっていると感じます。装飾としての役割や空間の美学に共通点があるのかもしれません。

ビアズリーの絵に興味がある方は、ぜひ足を運んでみてください。そして、原田マハさんの「サロメ」は、アートに興味がない方でも楽しめる傑作。気軽に読んでみてほしい一冊です。

<参考>
『芸術新潮』2025年2月号、新潮社
『ビアズリー展』図録(東京:三菱一号館美術館、2025年)、青幻舎

※画像すべて「ビアズリー展」にて筆者が撮影

アートと椅子の関係性を探る「アブソリュート・チェアーズ」

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椅子って、家具のなかでもとりわけファンが多いアイテムですよね。

「Yチェア」で有名なデンマークの巨匠ウエグナー、「セブンチェア」のヤコブセン、ミッドセンチュリーをけん引したイームズなどのデザイナーズチェアには、今もなお熱い視線が注がれています。

CONNECTコンフォートチェア

 

多くの人を魅了する椅子は、家具としてだけでなく、絵画などにもよく登場します。以前このブログで紹介した“ゴッホの椅子もそうですが、椅子がアーティストにとっても魅力的なモチーフだったということがうかがえます。

 

 

現代美術のなかの「椅子なるもの」とは

 

そんな椅子に焦点をあてた美術展が開催されていたので、足を運んでみました。タイトルは「アブソリュート・チェアーズ」。“現代美術のなかの椅子なるもの”というサブタイトルがつけられています。

愛知県美術館にて9/23(月・祝)まで開催中

 

入場してすぐに目についたのは、台所用のスツールの上に自転車の車輪がくっついた作品。こちらは、レディメイドの手法で有名なマルセル・デュシャンの作品。彼の最初のレディメイドといわれる≪自転車の車輪≫です。撮影不可だったので、ここではお見せできないのですが。椅子としての最大の機能「座る」ということを排除したこの作品を見て、「う~ん」となってしまいました。全然理解できない(笑)

このデュシャンの作品を筆頭に第1章は「美術館の座れない椅子」というテーマでくくられています。

 

岡本太郎の≪坐ることを拒否する椅子≫は、座面に挑発的な顔が描かれていて、ゴツゴツして座りにくそうな椅子が並んでいます。あの岡本太郎さんですから「座ってのんびりしてる場合じゃないんだよ!」という私たちへの叱咤激励なのかな、と感じました。

カラフルでポップな作品、ジム・ランビーの≪トレイン イン ヴェイン≫は、中古の椅子をペイントして切断し即興的に組み上げたものだそう。解説文には「まさにその“座る”という役割を封じることで、物体としての椅子がもつユニークな構造が前景化する」と書かれていました。

切断されて本来の姿を失った椅子に、アートとしての機能や価値がうまれた、という解釈なのかな~(あまりわかっていない…笑)

 

展示は全部で5つの章で構成されています。

先に紹介した第1章「美術館の座れない椅子」に続いて第2章は「身体をなぞる椅子」。

 

 

アーティストが捉えた“椅子と身体の相互作用”が第2章のテーマ。

椅子の構造って人間の身体の構造と似ていますよね。つまり肘掛けは腕、脚は足という感じで。ゆったりと椅子に身体を預けたり、うたた寝をしたり、背筋を伸ばして座ってみたり、より快適に座れるように身体をなぞるようにデザインされていたりします。

ハンス・オブ・デ・ビーク《眠る少女》

 

椅子は身体をなぞらえて作られているけれど、これが逆転して人の身体が椅子に倣うという場面もあり、それを代表するのがロッキングチェアや車いすである、と解説文に書かれていました。

椅子って自分を“受け入れてくれるもの”包んでくれるもの、という受動的なイメージがあったけど、椅子そのものが動くという点でいうと能動的な機能もあったりするんだな~と考えながら、作品を見ていきました。

 

第3章は「権力を可視化する椅子」、第4章「物語る椅子」、第5章「関係をつくる椅子」と続き、全5章で国内外28組の作家による80点を超える作品が展示されています。

アートユニット“副産物産店”による廃材を再利用した椅子。来場者たちが座れるようになっていて、コミュニケーションが生まれる場を想定しているそう

 

ただ眺めるだけでもおもしろい「椅子なるもの」

 

正直、「椅子なるもの」の解釈は難しくて頭がおいつかなかったのですが、なにも考えずに作品をただ眺めるだけでもじゅうぶん楽しめました。展示されている座ってもいい椅子に腰かけて、「これってどういう意図なのかな」、「車いすって意外と座り心地がいいね」とか、それぞれの感想なり解釈を話しているうちに、その行為こそが椅子がもたらしているものなんだなと感じました。まさに「関係をつくる椅子」です。

 

第5章「関係をつくる椅子」に展示されたオノ・ヨーコ≪白いチェス・セット / 信頼して駒を進めよ≫

 

平日は作品に座ったりチェスの駒を触ることもできます

 

アートのなかに組み込まれた椅子を見た後で、もう一度家具としての椅子に焦点をあててみるのもおもしろいのかな、と感じました。

興味がある人はぜひ見に行ってみてください。

 

宮永愛子《witing for awakening -chair-》。透明な樹脂で封印された椅子はナフタレンでつくられたもの。歴史と記憶が刻まれた椅子のこれまでの時間や、アーティストが費やした時間を表現しています

 

 

【アブソリュート・チェアーズ~現代美術のなかの椅子なるもの】

愛知県美術館にて2024年9月23日(月・祝)まで開催

 

【ダイニングチェア】板座のメリットは? 張座との違い

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ダイニングチェアを選ぶとき、板座と張座で迷う方も多いかもしれませんね。

そもそも板座って何? 張座って?という方もいると思います。板座とは、その名の通り座面が板になっているものを指します。一方、張座は座面に布や皮が張られているものをいいます。

布や皮が張られているものが張座

 

ひと昔前の板座は、どっしりと重厚感があるものが主流でした。重量があるため、4本の脚にキャスターが付いていたり、座面が回転するように回転盤が付けられていたりするものもあったようです。

その重さゆえ、敬遠されがちだった板座のダイニングチェアですが、最近になって人気が高まっています。

 

無骨なイメージからスタイリッシュなデザインへ

 

カフェスタイルのダイニングチェア CNT-C-130838

 

理由のひとつとして、スタイリッシュなデザインが可能になったことが挙げられます。

重厚でちょっと無骨なイメージだった板座の椅子は、木工技術の発達により、ほっそりとした脚でスタイリッシュなデザインが可能になりました。

長時間座っていても痛くならないように、座面にざぐりが施されているものもあります。ざぐりとは、安定感を増すためにほどこされる加工のこと。板座のチェアの場合、座面を彫り込んでお尻にフィットするように加工されているものをいいます。お尻の収まりがいいのですべりにくく、疲れにくいというのがメリットです。

 

お尻の形に“ざぐり”が施された座面

 

木材の温もりが感じられ、座面の張り替えも不要

 

もうひとつの人気の理由は、メンテナンスが楽だという点です。

飲み物や食べ物をこぼしたとき、さっと拭けばいいだけというのは楽ですよね。

小さなお子さんやペットがいるご家庭の場合、汚れは特に気になりますよね。ペットの爪跡も気になるところ。

板座なら、シミや汚れはサンドペーパーで磨いてあげれば、風合いはそのままでずっと使い続けることができます。

また、布や皮が張られている張座の場合、劣化したら張り替えが必要となりますが、板座はそのままずっと使い続けられるという点も、選ばれている理由のひとつといえます。

包み込まれるような座り心地のコンフォートチェア CNT-C-130212

 

意外とお尻って汗ばむもの。

布張りの場合、布に汗が染み込んでしまわないか心配という人は板座を試してみるのがいいかもしれませんね。

 

 

使えば使うほど味わいが出る

 

一枚板のテーブルと同様、使えば使うほど風合いが増し、味わい深くなるのも板座チェアの魅力です。

お気に入りの木材を選んで、10年、20年と使い込んでいくうちに自分だけの一脚になるという過程も味わえます。

 

国産材の美しい木材で仕上げられた板座チェア。肘掛の長さも選べるCONNECT板座 肘付きチェア

 

 

夏はひんやりとして気持ちがいいというのも板座のメリット。冬はそのままでは冷たいという場合は、クッションや座布団を置くなど工夫している人も多いようです。

四季を通して木材の心地よさを感じられるのはいいですよね。

 

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「座る」という行為は、私たちにとってはリラックスするための動作。

座面の材質に加え、高さや奥行、肘掛けの有無、空間との間合いも含めて、気持ちが安らぐものを選んでください。

 

【取材】

CONNECT:高橋美紀

【参考】

CONNECT webshop

https://item.rakuten.co.jp/mizunokagu2/c/0000000169/

LDKのダイニングテーブル選び。3つのポイント

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だいぶ暖かくなってきましたね。

春は引っ越しのシーズン。新しい生活がスタートしている人も多いかと思います。

暮らしをアップデートするために家具を新調する人も多い季節。限られたスペースで理想の暮らしを実現するために、LDKの家具選びのポイントをオリジナル家具ブランド「CONNECT」の高橋さんに聞いてみました。

CONNECT一枚板ダイニングテーブル

 

ポイント1

まずはダイニングテーブルから

 

LDKに配置する主な家具というと

・ダイニングテーブル

・椅子

・ソファ

・テレビ台

などがあります。

なかでも一番スペースをとるのがダイニングテーブル。家族で食事をしたり、子どもが宿題をしたり、最近ではワークスペースとして使う人も多い重要な存在です。

家具選びはまずサイズ感が大事。特に大きなダイニングテーブルから決めていくのがおすすめです。家族がどういう動きをするのか、動線や生活スタイルを見直してみてください。

一般的に大人1人が通る幅は60cm。物をもって歩く場合は75cm以上あるのが理想的といわれています。椅子に座った状態で後ろを人が通る場合には、テーブルから壁面まで1mほど空間を空けておいたほうがいいそうです。

確かに。椅子を引いたら壁に当たって立ち上がりにくいとか、ソファを置いたら歩きづらくなって窮屈!なんていう事態は避けたいですよね。

 

ポイント2

動線をシミュレーションする

 

動線の種類もいくつかあります。

家事動線、通勤動線、衛生動線、来客動線、さまざまなシーンで人の動きを想像することが大切。特にダイニングテーブルの周りは、頻繁に人が通るため動線の確保は必須です。

まずは、頻度の高い家事動線を優先に考えてみるといいでしょう。特にキッチンからダイニングへの動きの邪魔にならないか、回遊性をチェックしてみてください。

回遊性については、家族の人数によっても変わってきます。特にバタバタする朝の支度をイメージしてみてください。

ダイニングテーブルのどこに誰が座るのか、どういう動きをするのかを想像して、家族みんながストレスフリーに生活できる配置を実現させたいですね。

 

ポイント3

省スペースが目的なら形で選ぶ

 

スペースを確保しづらい場合は、家族の人数や来客によってテーブルの大きさが変えられるフレキシブルなタイプを選ぶのも一案です。

ソファに天板がついてテーブル代わりになるソファテーブルも省スペースになっておすすめ。

CONNECTソファー & テーブル VITA

 

CONNECTソファー & テーブル VITA

 

ダイニングテーブルの天板は長方形や正方形が多いですが、小さなお子さんがいる場合は丸型のものを選ぶ方も増えています。椅子を置く位置が自由なので、子どもとの距離を好きなように調節できるのが魅力。

長方形のテーブルだと動線が確保しづらい場合には、丸いダイニングテーブルにすることで、スムーズない動きがとれるかもしれません。

CONNECT一枚板テーブルケヤキ(納品事例)

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ポイントを3つに分けて紹介しましたが、何より一番大事なのは「気に入ったものを使うこと」と高橋さん。

ダイニングテーブルはLDKの顔。インテリア全体のイメージを決定づけるものでもあります。

これだ!と思う出会いがあったら、そのテーブルを軸にサイズの大きいものから順にイメージを固めていくのがいいかもしれませんね。

 

【参考】CONNECT

Instagram:https://www.instagram.com/connect.interior/

 

意外と簡単! 天然木テーブルのお手入れ方法

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天然木のテーブルや家具って、メンテナンスがめんどうなんじゃないの?と不安に思っている方のために、今回はオイル塗装の家具のメンテナンスについてお届けしようと思います。

CONNECTダイニングテーブル https://item.rakuten.co.jp/mizunokagu2/c/0000000117/

オイル塗装の家具をおすすめする理由

 

販売されているテーブルのほとんどは、何らかの塗装がされています。大きく分けると、オイル塗装とウレタン塗装というもの。2者の違いについてはコチラの記事を参考にしてみてください。

「ウレタン塗装とオイル塗装の違いとは? 失敗しないダイニングテーブルの選び方」

 

それぞれの塗装についておさらいすると

<オイル塗装>

・膜を形成せずに表面に染みこませる

・木材の自然な質感や木の香りを楽しめる

・傷がつきやすい反面、比較的簡単に修復できる

・急激に湿度が高まったり乾燥したりすると反りや割れが起こることも

 

<ウレタン塗装>

・表面に樹脂の塗膜をつくるため、水に強い

・傷や汚れがつきにくい

・湿度や乾燥に強い

・一度傷がつくと修復が難しい

 

 

CONNECTダイニングテーブル納品事例 https://connect-m.jp/category/works/

 

天然木の良さを際立たせるのはオイル塗装。木目や香り、天然木ならではの優しい手触りがそのまま残っているというのがおすすめする理由です。

 

メンテナンスのタイミング

オイル塗装のテーブルは自分でメンテナンスができるというのも、おすすめしたい理由の1つ。通常は1年に1~2回のメンテナンスでOK。方法も簡単です。

タイミングとしては、梅雨に入る前に1回、乾燥する冬場に1~2回が理想的です。

下記の環境の場合、テーブルはより乾燥しやすくなるので、メンテナンスの頻度を上げて調整してみてください。

・エアコンやヒーターの風が当たる

・乾燥しやすい

・陽当たりが良い

・水拭きを頻繁にする

天然木のテーブルは乾燥に敏感です。天板が毛羽立ったように見える、手触りがカサカサしてきた、という時は、木が乾燥している合図。メンテナンスのタイミングです。

お手入れした後は、木がしっとりとして生き生きとした木肌が蘇りますよ。

 

意外と簡単!メンテナンス方法

 

<準備するもの>

・オイル系塗料

・サンディングペーパー(紙やすり)

・ウエス(布)

汚れや浅い傷ができた部分にサンディングペーパーを当てて、表面のザラつきがなくなるまで軽くなでるように磨きます。

削った木の粉を拭き取ります。

ウエスにオイルをたっぷり染み込ませ、木の表面にまんべんなく塗り伸ばします。

表面にオイルが残っている場合は、乾いたウエスで拭き取って完了です。

 

※注意:オイルが染み込んだウエスは自然発火の恐れがあります。必ず火の気のない屋外の安全な場所で、一度水につけてから廃棄してください。

 

CONNECTでテーブルを購入した方にプレゼントしているオイルメンテナンスキット

 

へこみができてしまった場合の応急処置

傷やシミではなくへこみができてしまった場合も、自分である程度の応急処置はできます。

まず、へこんだ部分にサンディングペーパーをかけて、霧吹きなどで水分を含ませます。その上から布を当てて、アイロンで熱を加えます。木が水分を含んで膨らみ、へこんだ部分が目立たなくなります。アイロンを高温にしすぎたり、当てすぎたりすると変色や焦げることがあるので、十分注意してくださいね。

 

いかがでしょう。

意外と簡単ですよね。ちょっとくらいの染みや汚れは、味わいにもなりますし、手をかけた分愛着がわきますよ。

 

【参考】

CONNECT https://connect-m.jp/

子どもの姿勢を守るアップライトチェア。S字キープで集中力アップ!

投稿日カテゴリーALL BLOGテーブルと椅子

机に向かっている子どもの姿勢、なんとなく気になりませんか?

背中が丸まっていたり、首が前に出ていたり、足がブラブラしていたり。

立っている姿が一番自然といわれる人間の体にとって、『座る』という行為は、思っている以上に負荷がかかっているようです。少しでも楽な座り方で、体に負荷がかからないようにするためにはどうしたらいいのでしょうか。

まずは、背骨に注目!

人間は重い頭を載せるために背骨はS字になっています。S字の真上に頭がのっている状態が理想的。ですが、最近は、背中が丸まって背骨がCの字になっている人が増えているといわれています。これは子どもも大人もいえること。姿勢が崩れてしまっているんですね。

Cの字では、思い頭を支えきれずに、首に負担がかかります。結果として、頭痛や肩こり、腰痛などを引き起こす原因にも。

人間の体の構造的には背骨をS字に保つのがベストなんですね。

 

 

座っているときも同じ。

C字だと、背骨が曲がり、おなかが圧迫され、骨盤の歪みにもつながります。こんな姿勢では呼吸が浅くなり、脳の動きにも影響が出るともいわれています。

S字の姿勢で座るのは、思っている以上に大事なことなのですね。

 

前置きが長くなりましたが、今回はアップライトチェアについて紹介してみたいと思います。

正しい姿勢をサポートしてくれるアップライトチェア。たくさん販売されていますが、今回は1948年から木製椅子製作を続ける「トヨモク」のアップライトチェアを参考にさせていただきました。

 

写真提供:トヨモク

 

まず特徴的なのは。背もたれの曲面。背もたれが体に合わないと、上半身がこわばって疲れてしまいます。S字を保つため、背もたれを広く、背中全体を支えるカーブで設計されているのがポイントです。

 

 

①背骨をS字カーブへと導くタテの曲面
②背骨を休められるヨコの広い曲面
③骨盤を支える、もうひとつのヨコ曲面
(写真提供:トヨモク)

 

次に特徴的なのは、高さ調節機能です。

多くの場合、テーブルの高さは変えられませんよね。テーブルに対して椅子の座面が高すぎると前かがみになり首が前に出て、姿勢が崩れます。逆に座面が低すぎればコシに負担がかかり腰痛を引き起こします。

簡単に座面と足台の高さを変えられるアップライトチェアなら、テーブルとの差尺を調節し身体への負担を軽減、子どもの姿勢を守ることができます。

また、トヨモクのアップライトの場合、テーブル高67cm~73cmに対応するスタンダートタイプと、テーブル高60cm~66cmに対応するロータイプが用意されているので、手持ちのテーブルに合わせられる点もメリットといえそうです。

材質はブナ合板、ブナ天然木を使用。ウォールナット色は各パーツの表面にウォールナットの突板(天然木を薄くスライスした板材)を貼っています。
(写真提供:トヨモク )

 

お座りができるようになった生後7ヶ月くらいの赤ちゃんはベビーシートを併用して使います。大人になっても使えるようにと、18年間の保証がついているのも嬉しいですね。

 

写真提供:トヨモク

 

姿勢の崩れは、近年大きな問題になってきています。いい椅子は集中力を高めてくれるもの。学校、家庭、以外と座っている時間って長いから、サポートできるアイテムで、子どもの姿勢を守りたいですね。(ま)

 

 

【参考】

日本医師会

https://www.chiba.med.or.jp/general/millennium/pdf/millennium64_5.pdf

 

豊橋木工株式会社

https://toyomoku.co.jp/