アートと椅子の関係性を探る「アブソリュート・チェアーズ」

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椅子って、家具のなかでもとりわけファンが多いアイテムですよね。

「Yチェア」で有名なデンマークの巨匠ウエグナー、「セブンチェア」のヤコブセン、ミッドセンチュリーをけん引したイームズなどのデザイナーズチェアには、今もなお熱い視線が注がれています。

CONNECTコンフォートチェア

 

多くの人を魅了する椅子は、家具としてだけでなく、絵画などにもよく登場します。以前このブログで紹介した“ゴッホの椅子もそうですが、椅子がアーティストにとっても魅力的なモチーフだったということがうかがえます。

 

 

現代美術のなかの「椅子なるもの」とは

 

そんな椅子に焦点をあてた美術展が開催されていたので、足を運んでみました。タイトルは「アブソリュート・チェアーズ」。“現代美術のなかの椅子なるもの”というサブタイトルがつけられています。

愛知県美術館にて9/23(月・祝)まで開催中

 

入場してすぐに目についたのは、台所用のスツールの上に自転車の車輪がくっついた作品。こちらは、レディメイドの手法で有名なマルセル・デュシャンの作品。彼の最初のレディメイドといわれる≪自転車の車輪≫です。撮影不可だったので、ここではお見せできないのですが。椅子としての最大の機能「座る」ということを排除したこの作品を見て、「う~ん」となってしまいました。全然理解できない(笑)

このデュシャンの作品を筆頭に第1章は「美術館の座れない椅子」というテーマでくくられています。

 

岡本太郎の≪坐ることを拒否する椅子≫は、座面に挑発的な顔が描かれていて、ゴツゴツして座りにくそうな椅子が並んでいます。あの岡本太郎さんですから「座ってのんびりしてる場合じゃないんだよ!」という私たちへの叱咤激励なのかな、と感じました。

カラフルでポップな作品、ジム・ランビーの≪トレイン イン ヴェイン≫は、中古の椅子をペイントして切断し即興的に組み上げたものだそう。解説文には「まさにその“座る”という役割を封じることで、物体としての椅子がもつユニークな構造が前景化する」と書かれていました。

切断されて本来の姿を失った椅子に、アートとしての機能や価値がうまれた、という解釈なのかな~(あまりわかっていない…笑)

 

展示は全部で5つの章で構成されています。

先に紹介した第1章「美術館の座れない椅子」に続いて第2章は「身体をなぞる椅子」。

 

 

アーティストが捉えた“椅子と身体の相互作用”が第2章のテーマ。

椅子の構造って人間の身体の構造と似ていますよね。つまり肘掛けは腕、脚は足という感じで。ゆったりと椅子に身体を預けたり、うたた寝をしたり、背筋を伸ばして座ってみたり、より快適に座れるように身体をなぞるようにデザインされていたりします。

ハンス・オブ・デ・ビーク《眠る少女》

 

椅子は身体をなぞらえて作られているけれど、これが逆転して人の身体が椅子に倣うという場面もあり、それを代表するのがロッキングチェアや車いすである、と解説文に書かれていました。

椅子って自分を“受け入れてくれるもの”包んでくれるもの、という受動的なイメージがあったけど、椅子そのものが動くという点でいうと能動的な機能もあったりするんだな~と考えながら、作品を見ていきました。

 

第3章は「権力を可視化する椅子」、第4章「物語る椅子」、第5章「関係をつくる椅子」と続き、全5章で国内外28組の作家による80点を超える作品が展示されています。

アートユニット“副産物産店”による廃材を再利用した椅子。来場者たちが座れるようになっていて、コミュニケーションが生まれる場を想定しているそう

 

ただ眺めるだけでもおもしろい「椅子なるもの」

 

正直、「椅子なるもの」の解釈は難しくて頭がおいつかなかったのですが、なにも考えずに作品をただ眺めるだけでもじゅうぶん楽しめました。展示されている座ってもいい椅子に腰かけて、「これってどういう意図なのかな」、「車いすって意外と座り心地がいいね」とか、それぞれの感想なり解釈を話しているうちに、その行為こそが椅子がもたらしているものなんだなと感じました。まさに「関係をつくる椅子」です。

 

第5章「関係をつくる椅子」に展示されたオノ・ヨーコ≪白いチェス・セット / 信頼して駒を進めよ≫

 

平日は作品に座ったりチェスの駒を触ることもできます

 

アートのなかに組み込まれた椅子を見た後で、もう一度家具としての椅子に焦点をあててみるのもおもしろいのかな、と感じました。

興味がある人はぜひ見に行ってみてください。

 

宮永愛子《witing for awakening -chair-》。透明な樹脂で封印された椅子はナフタレンでつくられたもの。歴史と記憶が刻まれた椅子のこれまでの時間や、アーティストが費やした時間を表現しています

 

 

【アブソリュート・チェアーズ~現代美術のなかの椅子なるもの】

愛知県美術館にて2024年9月23日(月・祝)まで開催

 

【ダイニングチェア】板座のメリットは? 張座との違い

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ダイニングチェアを選ぶとき、板座と張座で迷う方も多いかもしれませんね。

そもそも板座って何? 張座って?という方もいると思います。板座とは、その名の通り座面が板になっているものを指します。一方、張座は座面に布や皮が張られているものをいいます。

布や皮が張られているものが張座

 

ひと昔前の板座は、どっしりと重厚感があるものが主流でした。重量があるため、4本の脚にキャスターが付いていたり、座面が回転するように回転盤が付けられていたりするものもあったようです。

その重さゆえ、敬遠されがちだった板座のダイニングチェアですが、最近になって人気が高まっています。

 

無骨なイメージからスタイリッシュなデザインへ

 

カフェスタイルのダイニングチェア CNT-C-130838

 

理由のひとつとして、スタイリッシュなデザインが可能になったことが挙げられます。

重厚でちょっと無骨なイメージだった板座の椅子は、木工技術の発達により、ほっそりとした脚でスタイリッシュなデザインが可能になりました。

長時間座っていても痛くならないように、座面にざぐりが施されているものもあります。ざぐりとは、安定感を増すためにほどこされる加工のこと。板座のチェアの場合、座面を彫り込んでお尻にフィットするように加工されているものをいいます。お尻の収まりがいいのですべりにくく、疲れにくいというのがメリットです。

 

お尻の形に“ざぐり”が施された座面

 

木材の温もりが感じられ、座面の張り替えも不要

 

もうひとつの人気の理由は、メンテナンスが楽だという点です。

飲み物や食べ物をこぼしたとき、さっと拭けばいいだけというのは楽ですよね。

小さなお子さんやペットがいるご家庭の場合、汚れは特に気になりますよね。ペットの爪跡も気になるところ。

板座なら、シミや汚れはサンドペーパーで磨いてあげれば、風合いはそのままでずっと使い続けることができます。

また、布や皮が張られている張座の場合、劣化したら張り替えが必要となりますが、板座はそのままずっと使い続けられるという点も、選ばれている理由のひとつといえます。

包み込まれるような座り心地のコンフォートチェア CNT-C-130212

 

意外とお尻って汗ばむもの。

布張りの場合、布に汗が染み込んでしまわないか心配という人は板座を試してみるのがいいかもしれませんね。

 

 

使えば使うほど味わいが出る

 

一枚板のテーブルと同様、使えば使うほど風合いが増し、味わい深くなるのも板座チェアの魅力です。

お気に入りの木材を選んで、10年、20年と使い込んでいくうちに自分だけの一脚になるという過程も味わえます。

 

国産材の美しい木材で仕上げられた板座チェア。肘掛の長さも選べるCONNECT板座 肘付きチェア

 

 

夏はひんやりとして気持ちがいいというのも板座のメリット。冬はそのままでは冷たいという場合は、クッションや座布団を置くなど工夫している人も多いようです。

四季を通して木材の心地よさを感じられるのはいいですよね。

 

********************

「座る」という行為は、私たちにとってはリラックスするための動作。

座面の材質に加え、高さや奥行、肘掛けの有無、空間との間合いも含めて、気持ちが安らぐものを選んでください。

 

【取材】

CONNECT:高橋美紀

【参考】

CONNECT webshop

https://item.rakuten.co.jp/mizunokagu2/c/0000000169/

LDKのダイニングテーブル選び。3つのポイント

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だいぶ暖かくなってきましたね。

春は引っ越しのシーズン。新しい生活がスタートしている人も多いかと思います。

暮らしをアップデートするために家具を新調する人も多い季節。限られたスペースで理想の暮らしを実現するために、LDKの家具選びのポイントをオリジナル家具ブランド「CONNECT」の高橋さんに聞いてみました。

CONNECT一枚板ダイニングテーブル

 

ポイント1

まずはダイニングテーブルから

 

LDKに配置する主な家具というと

・ダイニングテーブル

・椅子

・ソファ

・テレビ台

などがあります。

なかでも一番スペースをとるのがダイニングテーブル。家族で食事をしたり、子どもが宿題をしたり、最近ではワークスペースとして使う人も多い重要な存在です。

家具選びはまずサイズ感が大事。特に大きなダイニングテーブルから決めていくのがおすすめです。家族がどういう動きをするのか、動線や生活スタイルを見直してみてください。

一般的に大人1人が通る幅は60cm。物をもって歩く場合は75cm以上あるのが理想的といわれています。椅子に座った状態で後ろを人が通る場合には、テーブルから壁面まで1mほど空間を空けておいたほうがいいそうです。

確かに。椅子を引いたら壁に当たって立ち上がりにくいとか、ソファを置いたら歩きづらくなって窮屈!なんていう事態は避けたいですよね。

 

ポイント2

動線をシミュレーションする

 

動線の種類もいくつかあります。

家事動線、通勤動線、衛生動線、来客動線、さまざまなシーンで人の動きを想像することが大切。特にダイニングテーブルの周りは、頻繁に人が通るため動線の確保は必須です。

まずは、頻度の高い家事動線を優先に考えてみるといいでしょう。特にキッチンからダイニングへの動きの邪魔にならないか、回遊性をチェックしてみてください。

回遊性については、家族の人数によっても変わってきます。特にバタバタする朝の支度をイメージしてみてください。

ダイニングテーブルのどこに誰が座るのか、どういう動きをするのかを想像して、家族みんながストレスフリーに生活できる配置を実現させたいですね。

 

ポイント3

省スペースが目的なら形で選ぶ

 

スペースを確保しづらい場合は、家族の人数や来客によってテーブルの大きさが変えられるフレキシブルなタイプを選ぶのも一案です。

ソファに天板がついてテーブル代わりになるソファテーブルも省スペースになっておすすめ。

CONNECTソファー & テーブル VITA

 

CONNECTソファー & テーブル VITA

 

ダイニングテーブルの天板は長方形や正方形が多いですが、小さなお子さんがいる場合は丸型のものを選ぶ方も増えています。椅子を置く位置が自由なので、子どもとの距離を好きなように調節できるのが魅力。

長方形のテーブルだと動線が確保しづらい場合には、丸いダイニングテーブルにすることで、スムーズない動きがとれるかもしれません。

CONNECT一枚板テーブルケヤキ(納品事例)

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ポイントを3つに分けて紹介しましたが、何より一番大事なのは「気に入ったものを使うこと」と高橋さん。

ダイニングテーブルはLDKの顔。インテリア全体のイメージを決定づけるものでもあります。

これだ!と思う出会いがあったら、そのテーブルを軸にサイズの大きいものから順にイメージを固めていくのがいいかもしれませんね。

 

【参考】CONNECT

Instagram:https://www.instagram.com/connect.interior/

 

意外と簡単! 天然木テーブルのお手入れ方法

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天然木のテーブルや家具って、メンテナンスがめんどうなんじゃないの?と不安に思っている方のために、今回はオイル塗装の家具のメンテナンスについてお届けしようと思います。

CONNECTダイニングテーブル https://item.rakuten.co.jp/mizunokagu2/c/0000000117/

オイル塗装の家具をおすすめする理由

 

販売されているテーブルのほとんどは、何らかの塗装がされています。大きく分けると、オイル塗装とウレタン塗装というもの。2者の違いについてはコチラの記事を参考にしてみてください。

「ウレタン塗装とオイル塗装の違いとは? 失敗しないダイニングテーブルの選び方」

 

それぞれの塗装についておさらいすると

<オイル塗装>

・膜を形成せずに表面に染みこませる

・木材の自然な質感や木の香りを楽しめる

・傷がつきやすい反面、比較的簡単に修復できる

・急激に湿度が高まったり乾燥したりすると反りや割れが起こることも

 

<ウレタン塗装>

・表面に樹脂の塗膜をつくるため、水に強い

・傷や汚れがつきにくい

・湿度や乾燥に強い

・一度傷がつくと修復が難しい

 

 

CONNECTダイニングテーブル納品事例 https://connect-m.jp/category/works/

 

天然木の良さを際立たせるのはオイル塗装。木目や香り、天然木ならではの優しい手触りがそのまま残っているというのがおすすめする理由です。

 

メンテナンスのタイミング

オイル塗装のテーブルは自分でメンテナンスができるというのも、おすすめしたい理由の1つ。通常は1年に1~2回のメンテナンスでOK。方法も簡単です。

タイミングとしては、梅雨に入る前に1回、乾燥する冬場に1~2回が理想的です。

下記の環境の場合、テーブルはより乾燥しやすくなるので、メンテナンスの頻度を上げて調整してみてください。

・エアコンやヒーターの風が当たる

・乾燥しやすい

・陽当たりが良い

・水拭きを頻繁にする

天然木のテーブルは乾燥に敏感です。天板が毛羽立ったように見える、手触りがカサカサしてきた、という時は、木が乾燥している合図。メンテナンスのタイミングです。

お手入れした後は、木がしっとりとして生き生きとした木肌が蘇りますよ。

 

意外と簡単!メンテナンス方法

 

<準備するもの>

・オイル系塗料

・サンディングペーパー(紙やすり)

・ウエス(布)

汚れや浅い傷ができた部分にサンディングペーパーを当てて、表面のザラつきがなくなるまで軽くなでるように磨きます。

削った木の粉を拭き取ります。

ウエスにオイルをたっぷり染み込ませ、木の表面にまんべんなく塗り伸ばします。

表面にオイルが残っている場合は、乾いたウエスで拭き取って完了です。

 

※注意:オイルが染み込んだウエスは自然発火の恐れがあります。必ず火の気のない屋外の安全な場所で、一度水につけてから廃棄してください。

 

CONNECTでテーブルを購入した方にプレゼントしているオイルメンテナンスキット

 

へこみができてしまった場合の応急処置

傷やシミではなくへこみができてしまった場合も、自分である程度の応急処置はできます。

まず、へこんだ部分にサンディングペーパーをかけて、霧吹きなどで水分を含ませます。その上から布を当てて、アイロンで熱を加えます。木が水分を含んで膨らみ、へこんだ部分が目立たなくなります。アイロンを高温にしすぎたり、当てすぎたりすると変色や焦げることがあるので、十分注意してくださいね。

 

いかがでしょう。

意外と簡単ですよね。ちょっとくらいの染みや汚れは、味わいにもなりますし、手をかけた分愛着がわきますよ。

 

【参考】

CONNECT https://connect-m.jp/

子どもの姿勢を守るアップライトチェア。S字キープで集中力アップ!

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机に向かっている子どもの姿勢、なんとなく気になりませんか?

背中が丸まっていたり、首が前に出ていたり、足がブラブラしていたり。

立っている姿が一番自然といわれる人間の体にとって、『座る』という行為は、思っている以上に負荷がかかっているようです。少しでも楽な座り方で、体に負荷がかからないようにするためにはどうしたらいいのでしょうか。

まずは、背骨に注目!

人間は重い頭を載せるために背骨はS字になっています。S字の真上に頭がのっている状態が理想的。ですが、最近は、背中が丸まって背骨がCの字になっている人が増えているといわれています。これは子どもも大人もいえること。姿勢が崩れてしまっているんですね。

Cの字では、思い頭を支えきれずに、首に負担がかかります。結果として、頭痛や肩こり、腰痛などを引き起こす原因にも。

人間の体の構造的には背骨をS字に保つのがベストなんですね。

 

 

座っているときも同じ。

C字だと、背骨が曲がり、おなかが圧迫され、骨盤の歪みにもつながります。こんな姿勢では呼吸が浅くなり、脳の動きにも影響が出るともいわれています。

S字の姿勢で座るのは、思っている以上に大事なことなのですね。

 

前置きが長くなりましたが、今回はアップライトチェアについて紹介してみたいと思います。

正しい姿勢をサポートしてくれるアップライトチェア。たくさん販売されていますが、今回は1948年から木製椅子製作を続ける「トヨモク」のアップライトチェアを参考にさせていただきました。

 

写真提供:トヨモク

 

まず特徴的なのは。背もたれの曲面。背もたれが体に合わないと、上半身がこわばって疲れてしまいます。S字を保つため、背もたれを広く、背中全体を支えるカーブで設計されているのがポイントです。

 

 

①背骨をS字カーブへと導くタテの曲面
②背骨を休められるヨコの広い曲面
③骨盤を支える、もうひとつのヨコ曲面
(写真提供:トヨモク)

 

次に特徴的なのは、高さ調節機能です。

多くの場合、テーブルの高さは変えられませんよね。テーブルに対して椅子の座面が高すぎると前かがみになり首が前に出て、姿勢が崩れます。逆に座面が低すぎればコシに負担がかかり腰痛を引き起こします。

簡単に座面と足台の高さを変えられるアップライトチェアなら、テーブルとの差尺を調節し身体への負担を軽減、子どもの姿勢を守ることができます。

また、トヨモクのアップライトの場合、テーブル高67cm~73cmに対応するスタンダートタイプと、テーブル高60cm~66cmに対応するロータイプが用意されているので、手持ちのテーブルに合わせられる点もメリットといえそうです。

材質はブナ合板、ブナ天然木を使用。ウォールナット色は各パーツの表面にウォールナットの突板(天然木を薄くスライスした板材)を貼っています。
(写真提供:トヨモク )

 

お座りができるようになった生後7ヶ月くらいの赤ちゃんはベビーシートを併用して使います。大人になっても使えるようにと、18年間の保証がついているのも嬉しいですね。

 

写真提供:トヨモク

 

姿勢の崩れは、近年大きな問題になってきています。いい椅子は集中力を高めてくれるもの。学校、家庭、以外と座っている時間って長いから、サポートできるアイテムで、子どもの姿勢を守りたいですね。(ま)

 

 

【参考】

日本医師会

https://www.chiba.med.or.jp/general/millennium/pdf/millennium64_5.pdf

 

豊橋木工株式会社

https://toyomoku.co.jp/

 

子ども用の椅子の選び方~幼児編~

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以前ベビーの椅子の選び方についてお話しました。
今回は、ちょっと大きくなった幼児期の椅子選びについてご紹介したいと思います。

幼児期の椅子選びは、ライフスタイルや子どもの成長具合に合わせて選ぶことが重要です。

 

【ライフスタイル】

食事のときに「ちゃんと座って食べなさい!」と注意をしたことがある親御さんはたくさんいらっしゃるのではないでしょうか? 幼児期は色々なことに興味が向くため、食事に集中できなくなってしまいます。そのため食事中でも席を立ってしまうお子さんがたくさんいるのです。

その場合、ダイニングテーブル用(ハイチェア)を使うことが解決策の1つ。自分の力で椅子を動かすことができないため、“座っている間は食べる時間”と切り替えて食事に向かうことができます。

反対に座卓用(ローチェア)だと幼児期のお子さんは自分で動かすことができます。おままごとやお絵描きなど遊ぶシーンに合わせて好きなように動かせるため、遊びも発展しやすくなります。また、落下の危険はないため安心して使えることも魅力です。

 

【成長具合】

子どもの成長は早いですが、正しい姿勢を身に着けるためにも身長に合わせた椅子選びが大切です。姿勢が崩れることによって食事では食べこぼしが多くなったり、机に向かったときには視力も悪くなったりと姿勢以外にもデメリットが生じてしまいます。実際にお子さんが座った状態で姿勢をチェックしてみましょう。


【チェックポイント】

・ひざが90度に曲がり、足の裏全体が床に着くか

・机に手を置いたときに背筋が伸びるか

この2点に注目してみてください。また、座り心地が悪いと長時間座っていることが難しくなってしまいます。幼児期には、落ち着いて椅子に座る時間を作ることがメリハリを持った生活を送ることに繋がります。座ったときのフィット感は特に大切にしましょう。

もちろんインテリアや机との調和も大切です。天然素材の木材で作られた椅子ならインテリアに馴染みやすいだけではなく、色合いが変わっていく様も楽しむことができます。

お子さんの成長と共に木材の風合いの変化も楽しんでみるのはいかがでしょうか?(ゆ)

リモートワーク用のデスクチェア 満足してますか?

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2020年から続くコロナ禍。各企業がリモートワークを推奨するようになり、自宅でパソコン作業をすることが多くなったという人も多いですよね。

仕事専用のデスクチェアをもたない人のなかには、ダイニングチェアなどでパソコン作業をしているという人もいるのではないでしょうか。食事用の椅子で長時間作業をすると、肩や腰に負担がかかり、疲れがたまりやすく集中力が続かなくなってしまいます。

適材適所とは、人の能力を表すことわざですが、モノにも同じことがいえます。用途にあったモノ選びは快適な生活に欠かせません。体に負担のかからない、最適なデスクチェア選びのコツをピックアップしてみました。

 

選ぶ際のポイントは3つ。

 

長時間作業にはハイバック

デスクチェアの高さにはハイバック、ミドルバック、ローバックがあります。

ハイバックは背もたれが長いため、背骨を支えてくれます。ヘッドレストが付いているものは首や頭も支えられるので、長時間の作業でも疲れにくいといわれています。

腰痛もちの人は、背もたれがカーブしているものを選ぶといいかもしれませんね。背もたれを倒せるロッキング機能が付いたものなど、高スペックのモデルが多い半面、部屋に置いたときの圧迫感は少し気になりそうです。

ローバックはコンパクトで軽量なのがメリット。圧迫感も気になりません。その代わり、体を支えるだけの高さがないので、長時間の作業には不向き。

ハイバックとローバックの中間にあたるのがミドルバックです。デザイン性が高いものが揃っていて、女性の背丈にもフィットするものも多く販売されています。

 

座面調節は必須!

以前の記事でも紹介しましたが、椅子と机の快適さは差尺に左右されます。

自分の身長に合った座面の高さに調整できる機能が付いたものを選ぶことが大切。

足がしっかり床につかない状態で仕事をしていると、姿勢が悪くなって体に負担がかかります。家族で椅子を共有する可能性がある場合は、必須の機能です。

 

家具や家のテイストに合うものを

 オフィスで使われているようなメッシュ素材は、無骨なテイストやシンプルな部屋にはぴったり。

レザーは、高級感があるので置くだけで部屋の印象をワンランクアップしてくれそうです。

木目の多い部屋や、ナチュラルテイストな部屋にはファブリックがおすすめ。木製のフレームでできたチェアなら、レトロ感も演出できそうです。

長年リモートワークに徹してきた私の場合、アームレストも欠かせないスペックじゃないかな~と思っています。仕事の内容や人によっては邪魔な場合もあるので、そこは実際に座って試してみてくださいね。

背もたれと座面のクッション性も大事です。長時間のデスクワークはお尻が痛くなってしまうので。(ま)

子ども用の椅子の選び方 ~ベビー編~

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子どもの成長って本当に早いですよね。
生後6ヶ月ごろにはお座りができるようになり、はいはいできるようになったと思ったら、1歳くらいで歩き始めます。その頃には座って離乳食が食べられるようになりますよね。
そこで必要になってくるのが子ども用の椅子です。

ベビーチェアには大きく分けてローチェアタイプ、ハイチェアタイプの2種類があります。

生後6ヶ月前後のベビーは、ずり落ちる心配の少ないベルトやテーブルが付いているローチェアタイプが便利です。座卓で食事をしている方は、豆椅子と呼ばれる小さなパイプ椅子を使っている人も多いかもしれません。

続いて、ハイチェアの場合。こちらは幼児期のみ使えるタイプのものと、大人になっても使えるタイプがあります。大人になっても使えるものは、身長に合わせて足を載せる板と座面の位置を変えられるようになっています。足の裏がしっかりつく高さに足置きを変えることができるので、自然と姿勢が整い、食事の際、噛む力を支えることにもつながります。ダイニングテーブルで食事をしている場合は、家族と同じ目線で食卓を囲めるのもメリットですね。

どちらのタイプもテーブルが付属しているものもありますが、テーブルは取り外し可能なタイプを選ぶほうがおすすめ。家族と同じテーブルで食べられるようになれば不要になるほか、食べこぼしなど汚れがひどい場合は丸洗いできるのでお手入れが簡単です。

子ども用の椅子は、ダイニングやリビングなど、毎日目につく場所に置くもの。機能だけでなく、インテリアの調和にも配慮が必要です。インテリアに合わせたデザインや色、素材を選ぶことで、部屋の統一感が生まれます。


▲木製のベビーチェアなら経年変化も楽しめます。アンティーク調のインテリアとも相性がいいはず

また、小さなころから本物に触れることは大切なこと。五感が研ぎ澄まされたベビー期は、特に肌触りには敏感です。
軽量で持ち運びしやすいプラスチックやアルミ、スチール製など、世の中にはさまざまな素材の椅子が溢れていますが、できることなら天然素材のものを選んでほしいと思います。

天然の木材で作られた椅子は、自然素材の心地よさを感じることができるだけでなく、モノを大切に扱う心を育むというメリットもあります。

安全面、素材のほか、対象年齢や耐荷重量なども確認しつつ、それぞれのライフスタイルに合ったものを選んでくださいね。

ちょっと大きくなった幼児期の椅子選びについては、また別の機会にご紹介してみようと思います。(ま)

テーブルと椅子の「差尺」のお話

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以前、「テーブルの高さについての豆知識」について書きましたが、今回はそれに絡んで“差尺(さじゃく)”について紹介してみようと思います。

差尺とは、テーブルの天板と椅子の座面の高さの差のこと。
差尺が小さすぎると足が窮屈、逆に大きすぎるとテーブルが高く感じられて疲れてしまいます。

今みなさんが座っている環境はどうですか?「なんか肩が凝る」、「リラックスできない」、「落ち着かない」と感じる人は、テーブルと椅子の高さのバランスが崩れているのかもしれません。
気になる方は、一度差尺を測ってみてはいかがでしょう。

最適な差尺をはじき出す計算式はこちら。

差尺(cm)={(身長×0.55)÷3}-2~3(cm)

身長×0.55とは標準的な座高を指します。座高を3で割って、…計算するのはめんどうですね(笑)。そうですね、例えば160cmの人だと座高88cm。これを3で割ると約29cm。最後にくっついている2~3cmというのは、食事やリラックスしたい時など、シチュエーションによって使い分けるという感じ。

まとめると、身長160cmの人に最適な差尺は、仕事モードの時は29cm、食事やリラックスモードの時は27~26cmとなります。ダイニングテーブルの標準的な高さは70cm前後なので、椅子の座面の高さは41~44cmのものを選ぶといいということになりますね。

▲足が窮屈に感じられるときは差尺を見直してみて

 

差尺があっていない場合、どんなことが起こるのか―。食事時をイメージしてみてください。

差尺が大きい:椅子が低く、テーブルに腕を載せたときに肩があがって疲れます。奥のおかずに手を伸ばし辛いですよね。子どもの食事の介助もしにくくなります。

差尺が小さい:椅子の座面が高すぎると、顔からテーブルまでの距離が遠くなります。テーブルが低く感じられるということです。この姿勢だと、食事の時どうしても前かがみになってしまい、姿勢が悪くなります。

ただ、同じテーブルを共有する家族の中でも身長差がありますよね。その場合は、椅子の高さを調整するのが合理的かもしれません。

① 椅子の座面にクッションや座布団を敷いて調整する。
② 家具用のフェルトを椅子の脚に張る。
③ 椅子の脚カットを依頼する

考えられる方法としてはこんな感じでしょうか。

① は、おそらくみなさん試していらっしゃると思います。
② のフェルトは手軽にできるのでおすすめ。2枚、3枚重ね張りをして微調整できるのもメリット。
③ は少しハードルが高いかもしれませんね。カットすることでデザイン性が損なわれるものもありそうですし。少し削るくらいなら、やってみてもいいかもしれません。ただ、4本の脚を均等に切るのは素人には難しいので、家具店などに相談してみるのがおすすめです。

たかが数cm、されど数cm。テーブルと椅子の高さは、意外と快適性に大きく影響するので、これから家具を買う人は“差尺”というキーワードをぜひ頭に入れておくといいかもしれません。

ちなみに、家具業界では子どもに大人の椅子はタブーなんだそう。子どもには成長によって高さを変えられる、子ども用の椅子をしっかり選んでくださいね。(ま)