いきなりですが、奈良の大仏クイズです!
1. 奈良の大仏がある寺院の名前は?
2. 奈良の大仏の正式な名前は何でしょう?
3. 奈良の大仏が建てられたのは何時代でしょう?
4. 奈良の大仏の造立を命じた天皇の名前は?
5. 奈良の大仏の高さは何メートルでしょう?
さて、みなさんは全部わかったでしょうか。
実は私、1問目からわからなかったんです!知っているはずなのに思い出せない・・・。大人になるとこういうことって増えていきますよね(涙)。
答えを知ると笑ってしまうくらい簡単なんですけどね。では、答え合わせをしてみましょう!
1.奈良の大仏がある寺院の名前は「東大寺」
みなさん知ってますよね。私、これがなかなか出てこなかったんですよ。答えを知って笑ってしまいました。
大仏が安置されている東大寺の大仏殿は、世界最大級の木造建築としても知られています。大きさは、横幅50.0メートル、奥行50.5メートル、高さ46.4メートル。壮大なスケールですよね。
かなりの予算と労力をかけた国家プロジェクト。一説によると、当時の日本の国家予算の半分以上を費やしてつくられたとも言われています。
2. 奈良の大仏の正式な名前は「盧舎那仏」もしくは「毘盧遮那仏」
奈良の大仏さまと呼ばれて親しまれていますが、正式名称は「盧舎那仏(るしゃなぶつ)」もしくは「毘盧遮那(びるしゃなぶつ)」。これも学校のテストで出題された記憶がありますね。その意味は、“智慧と慈悲の光明を照らし出す仏”。当時の人たちの願いが込められた大仏なのです。
3. 奈良の大仏が建てられたのは奈良時代
創建は奈良時代。その後、戦乱や天災により被害を受け、鎌倉時代、江戸時代と2度再建されています。
つまり、現在の建物は江戸時代に再建された三代目。初代に比べると3割ほど小さくなっているそうです。
三代の大仏殿は巨大な木材で支えられています。初代の柱は太さ約112センチで、長さ約20.7メートルと19.5メートル、約8.9メートルの柱をそれぞれ28本ずつ使用したという記録が残っています。
二代目鎌倉時代の大仏殿の柱はさらに太く、約153センチもありました。 3割縮小された今の大仏殿でも同じくらいの大きさが使われているそうです。
一般的な木造建築の角材が12センチ角なので、比較するとそのスケールがわかりますね。
江戸時代の再建の際には大きな木材の調達が困難となり、柱を1本の丸太でつくるのではなく、短い柱を3、4本つなぎ合わせた集成材にすることで再現しています。
初代、二代目、三代目と時代が下るにつれて、適材といえる木材の調達が厳しくなり、全国におふれを出して大きな木材を調達してきたそうです。
4. 奈良の大仏の造立を命じたのは聖武天皇
奈良時代は自然災害や疫病、飢饉や氾濫など、社会が不安定でした。そこで聖武天皇は、仏教による国家安泰を目指そうとします。
宇宙の中心にたつ仏「盧舎那仏」を建てることで、宗教的な一体感や天皇の権威を象徴しようとしたんですね。
5. 奈良の大仏の高さは15メートル
盧舎那仏の高さは約15m! 圧倒的なスケールです。
顔の幅は約3.2メートル、手の大きさ約2.5メートル。とにかく大きい。
「この盧舎那大仏が国中を照らし出し、平和な世の中をもたらしてくれますように」という聖武天皇の痛切な願いの表れともいえそうです。
ちなみに大仏殿の中には穴くぐりができる柱があるのはご存知の方も多いですよね。柱に横30センチ、縦37センチ、直径120センチの穴が開いており、その大きさは盧舎那仏の鼻の穴と同じくらいの大きさなのだとか。穴をくぐり抜けると、無病息災や頭がよくなるというご利益があるといわれています。
***************
先日、実際に奈良の大仏を見に行ってきました。南大門の凛々しさと、大仏殿の堂々たる佇まいは圧巻でした。子どものころに修学旅行で訪れた以来だったのですが、大人になってから見ると、木造建築の美しさや力強さがより一層際立って見えました。
東大時に限らず、歴史的な建築物を次世代に残すためには、保存・修復が欠かせません。ただ、修復する際に同じような木材が調達できなくなってきているのが現状。文化財継承のためにも、木や森のことを考え、育んでいくことが必要なんだと改めて感じました。