<木曽五木>アスナロの名前の由来は「明日はヒノキになろう」?!

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「アスナロ」という樹木を皆さんはご存知でしょうか?

大きなものでは30mの高さに成長し、あのユニバーサルスタジオジャパンでクリスマスツリーとして飾られたこともある樹木なんです。

アスナロは意外と身近にも自生していて、素敵な名前の由来もあったりするので、どんな樹木なのか今回ご紹介させていただければと思います!

 木曽五木の1つとされるアスナロは、ヒノキ科の日本固有種で北海道から九州まで広く自生する常緑針葉樹。

葉の裏に白い模様がある点はヒノキに似ていますが、アスナロの葉の先端は丸く、ヒノキの葉よりも大きくて分厚い形状になっているのが特徴です。

アスナロには「ヒノキチオール」という成分が豊富に含まれ、殺菌力と耐湿性が高いため、アスナロで作ったまな板は高級品として扱われることも。料理をする人にとってまな板は基本的に毎日使うものですし、初期投資が多少高くても長く使える点はメリットといえます。

また、家の垣根や防風樹としても用いられるアスナロ。強い風を防ぐために公園などの街路樹として植えられたりもしているんです。

注意深く辺りを見渡せば、近所で見つけられるかもしれません。

アスナロは漢字表記で「明日檜」や「翌檜」と書き、「明日はヒノキになろう」という意味から名付けられたのが有力な説とされています。

枕草子に「何の心ありてあすはひのき(明日は桧)とつけけむ」といった一説があり、「ヒノキのような立派な木になりたい」という想いが名前に込められているといわれています。

もちろんアスナロがヒノキに変わることはありませんが、憧れの人のようになりたいという気持ちは、皆さんも共感できる部分はあるのではないでしょうか?

僕自身は憧れを抱きつつも、他人と比べず、自分の個性を活かすことに考え方がシフトしていきました。

アスナロにも個性や特長があり、無くてはならない存在だと思うので、ヒノキにはなれずとも立派に輝いているように思います。

樹木の名前を調べてみると、他にもユニークな名前の由来を発見できるかもしれません。(ユ)

Matsuoライタープロフィール
古道具や古着、古民家など“お古”に惹かれるライター。雑誌、webを中心にまちづくり、ものづくり、グルメ、音楽、著名人インタビューなど多ジャンルの取材・執筆を手がけています。生活者の視点で、身の回りの“木”に関する話題をお届けしていきます。

水野 照久監修者
名古屋で創業60年を迎える家具店の代表。2代目代表として約30年「家具は人をシアワセにする」を理念として、木を素材としたいくつかのブランドをプロデュースし、新しいモノづくりにデザイナーと作り手と取り組む。