快適な背もたれの高さとは? ソファ選びの3つのポイント

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ソファは背もたれの高さによって、空間の印象を左右します。

部屋に置いてみたら思ったより圧迫感があったというケースはよく聞くこと。ではどうやって空間を圧迫せず、快適なソファを選んだらいいのでしょうか。

CONNECTの高橋さんにポイントを聞いてみました。

CONNECT店長の高橋さん。Instagramにも登場しているのでチェックしてみてください!

 

 

背もたれは「ハイバック」と「ローバック」の2タイプ

ソファの背もたれの高さは大きく分けると、「ハイバック」と「ローバック」の2タイプ。

ハイバックとは、背もたれの高さが50cm以上、使用する人の身長にもよりますが、だいたい首から頭部まで支えてくれる高さのものをいいます。

対して「ローバック」は背もたれの高さが30cm~40cm。腰から肩下あたりまでのものを指すことが多いです。

 

ハイバックは安定感と安心感

ソファにもたれたときに首や頭部まで支えてくれる背もたれがあると、安心感がありますよね。読書や映画観賞など長時間座っていたいときにも、ゆったりくつろげるのが特長です。

存在感はあるので、それを圧迫感と捉えるかどうかは空間の広さと個々の感覚になります。逆に存在感を利用して、背もたれの高さを活かした空間の間仕切りとして使うこともできます。

 

ローバックは“視線抜け”の開放感

ローバックはとにかく空間が広く見える! 背もたれが低ければ、当然部屋は広く見えますよね。キッチンからリビングまでの視界を遮ることなく、視線が広がるので圧迫感がないのが特長です。人気が高まっていることもあってデザインもかなり豊富。選択肢が多いのはうれしいですよね。和の空間にフィットしやすいのもローバックの魅力。和モダンな部屋にしたい人は試してみるといいかもしれません。

 

CONNECT「ローバックコンパクトソファ」 少し後ろに傾斜した座面設計で、背面全体で体重を支えてくれます

 

ハイバックとローバックの違いを理解したところで、具体的なポイントについて教えてもらいました。

 

 

≪ポイント1≫

ソファで何がしたいかを考える

どんなシーンでソファを使うのか想定してみてください。ソファで寝たいのか読書やテレビを見たいのか、目的によって使い勝手が違ってきます。比較的どんなシーンでも使えるのはローバック。明確なイメージがもてない場合は、ローバックを選択するのが無難です。

 

≪ポイント2≫

10畳以下の空間ならローバックを

もうこれはいわずもがな、ですね。10畳というのはあくまでも目安ですが、狭い空間にハイバックというのはかなりリスクがあります。どうしてもハイバックがいいな~という人は、ローバックタイプでヘッドレストが別で付いているソファを選ぶといいかもしれません。取り外しが自由なので、シーン別でソファを活用できますよ。

 

CONNECTの定番「コダマシリーズ肘無しテーブル付ソファ」

 

≪ポイント3≫

設置場所をあらかじめ決めておく

部屋の真ん中に置くのか壁際に置くのか、あらかじめイメージしておくのは大切なこと。視線の抜け方、動線などを頭の中でシミュレーションしておくと失敗しなくてすみます。あと、念のために搬入経路の確認もしておくのがベスト。たとえば、リビングが2階にある場合、階段が狭くて搬入できず吊り上げになるパターンもあります。

 

以上、参考にしてみてくださいね。

CONNECTの一枚板をサイドテーブルに添えた「一枚板テーブル付ソファ」

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余談ですが、私が最初に買ったソファはハイバックでした。お店で座ってみた感じがとても安心感があったのと、首までしっかり支えてくれてこんなにくつろげるんだ!まるで新幹線のシートみたい! と感動したのを覚えています。

ただ、子どもが生まれてしばらくしてロータイプに買い替えました。子どもが何をしているか見えたほうがいいというのと、どっしりしたソファよりもちょこっと座りできる軽快さを優先したくなったからです。

生活スタイルの変化によって、必要なものって変わってきたりもします。大きな買い物ではありますが、柔軟に構えておくのがいいかもしれませんね。

 

みなさまにとって快適なソファが見つかりますように。

 

【参考】

CONNECT

CONNECT Instagram

 

 

【ダイニングチェア】板座のメリットは? 張座との違い

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ダイニングチェアを選ぶとき、板座と張座で迷う方も多いかもしれませんね。

そもそも板座って何? 張座って?という方もいると思います。板座とは、その名の通り座面が板になっているものを指します。一方、張座は座面に布や皮が張られているものをいいます。

布や皮が張られているものが張座

 

ひと昔前の板座は、どっしりと重厚感があるものが主流でした。重量があるため、4本の脚にキャスターが付いていたり、座面が回転するように回転盤が付けられていたりするものもあったようです。

その重さゆえ、敬遠されがちだった板座のダイニングチェアですが、最近になって人気が高まっています。

 

無骨なイメージからスタイリッシュなデザインへ

 

カフェスタイルのダイニングチェア CNT-C-130838

 

理由のひとつとして、スタイリッシュなデザインが可能になったことが挙げられます。

重厚でちょっと無骨なイメージだった板座の椅子は、木工技術の発達により、ほっそりとした脚でスタイリッシュなデザインが可能になりました。

長時間座っていても痛くならないように、座面にざぐりが施されているものもあります。ざぐりとは、安定感を増すためにほどこされる加工のこと。板座のチェアの場合、座面を彫り込んでお尻にフィットするように加工されているものをいいます。お尻の収まりがいいのですべりにくく、疲れにくいというのがメリットです。

 

お尻の形に“ざぐり”が施された座面

 

木材の温もりが感じられ、座面の張り替えも不要

 

もうひとつの人気の理由は、メンテナンスが楽だという点です。

飲み物や食べ物をこぼしたとき、さっと拭けばいいだけというのは楽ですよね。

小さなお子さんやペットがいるご家庭の場合、汚れは特に気になりますよね。ペットの爪跡も気になるところ。

板座なら、シミや汚れはサンドペーパーで磨いてあげれば、風合いはそのままでずっと使い続けることができます。

また、布や皮が張られている張座の場合、劣化したら張り替えが必要となりますが、板座はそのままずっと使い続けられるという点も、選ばれている理由のひとつといえます。

包み込まれるような座り心地のコンフォートチェア CNT-C-130212

 

意外とお尻って汗ばむもの。

布張りの場合、布に汗が染み込んでしまわないか心配という人は板座を試してみるのがいいかもしれませんね。

 

 

使えば使うほど味わいが出る

 

一枚板のテーブルと同様、使えば使うほど風合いが増し、味わい深くなるのも板座チェアの魅力です。

お気に入りの木材を選んで、10年、20年と使い込んでいくうちに自分だけの一脚になるという過程も味わえます。

 

国産材の美しい木材で仕上げられた板座チェア。肘掛の長さも選べるCONNECT板座 肘付きチェア

 

 

夏はひんやりとして気持ちがいいというのも板座のメリット。冬はそのままでは冷たいという場合は、クッションや座布団を置くなど工夫している人も多いようです。

四季を通して木材の心地よさを感じられるのはいいですよね。

 

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「座る」という行為は、私たちにとってはリラックスするための動作。

座面の材質に加え、高さや奥行、肘掛けの有無、空間との間合いも含めて、気持ちが安らぐものを選んでください。

 

【取材】

CONNECT:高橋美紀

【参考】

CONNECT webshop

https://item.rakuten.co.jp/mizunokagu2/c/0000000169/

家具の「フルオーダー」と「セミオーダー」。カスタマイズで理想を叶える

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セレクトショップなどで洋服を見ていて「あ~、この襟元がもう少し開いていたら」とか、「裾がもう少し長かったら」とか、ディテールが気になって買うかどうか二の足を踏んでしまうことってないですか?

洋服ならまだ失敗も許されそうですが、家づくりや家具選びとなると慎重になりますよね。

サイズの合った家具選びは、居心地のいい部屋づくりの基本です。

サイズが決まっている既製品の場合、どうしても妥協せざるを得ない箇所が出てくることがあります。買う時には「これくらいならまぁいいか」と思っていても、積み重なると大きなストレスになる場合も。「ほんの少しのがまん」は快適な生活を妨げる大きなストレスになりかねません。

そんなときの選択肢として、オーダーメイドという方法もあります。オーダーメイドには、「フルオーダー」と「セミオーダー」の2つのパターンがあります。それぞれの特徴とメリットを紹介してみようと思います。

 

フルオーダー

フルオーダーは素材やデザイン、サイズ、カラーなどすべてをゼロから注文する方法です。

好みの家具がなかなか見つからない人や、ジャストサイズの家具を作りたい人、デザインにしっかりこだわりたい人は、フルオーダーがいいかもしれません。すべてその人の依頼通りにつくるので、「デザインは気に入っているけれど、サイズが合わない」といった悩みが解消されます。

例えばテーブルの場合、天板の木材やサイズ、脚の太さや素材などをカスタマイズできるのがフルオーダーです。さらに「収納を付けたい」とか「部分的に異素材を使ってみたい」など、特別な注文が可能となります。

 

セミオーダー

あらかじめ用意されている選択肢の中から組み合わせるのがセミオーダー。フルオーダーほどの自由度はありませんが、既製品よりは好みに合わせることができ、フルオーダーと比べるとコストを抑えられるのがメリットです。

ある程度の希望や理想はあるけれど、ゼロから選ぶのは不安という人にはセミオーダーが向いています。

オイル塗装の自然なぬくもりが印象的な「CONNECT180ダイニングテーブル」。天板の厚みは1cm単位でオーダー可能。脚のタイプも3種類から選ぶことができます

 

家具店によってはサンプルが展示されていることもあり、仕上がりをイメージしやすく、基本となる選択肢があることで、失敗しにくいのもセミオーダーといえます。

シャビ―な雰囲気がヴィンテージ好きな人に人気。長さと奥行はサイズオーダー無料。脚のタイプも選べる杉古材のダイニングテーブル

 

場合によってはセミオーダー+特注も可能

セミオーダーの選択肢にないものでも、場合によっては特注できる場合もあります。

オプションを用意しているアイテムもあるので、家具店に相談してみてください。

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憧れのオーダーメイド家具。想像するだけでワクワクしますね。

サイズや材質にこだわって作るのももちろんOKですが、すでにお気に入りの家具がある場合、それに似合うテーブルを新調するとか、例えば「この椅子が映えるようなテーブルをオーダーしたい」とか、そんな目線で考えてみるのもオーダーの楽しいところです。

 

【参考】

CONNECT https://connect-m.jp/

LDKのダイニングテーブル選び。3つのポイント

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だいぶ暖かくなってきましたね。

春は引っ越しのシーズン。新しい生活がスタートしている人も多いかと思います。

暮らしをアップデートするために家具を新調する人も多い季節。限られたスペースで理想の暮らしを実現するために、LDKの家具選びのポイントをオリジナル家具ブランド「CONNECT」の高橋さんに聞いてみました。

CONNECT一枚板ダイニングテーブル

 

ポイント1

まずはダイニングテーブルから

 

LDKに配置する主な家具というと

・ダイニングテーブル

・椅子

・ソファ

・テレビ台

などがあります。

なかでも一番スペースをとるのがダイニングテーブル。家族で食事をしたり、子どもが宿題をしたり、最近ではワークスペースとして使う人も多い重要な存在です。

家具選びはまずサイズ感が大事。特に大きなダイニングテーブルから決めていくのがおすすめです。家族がどういう動きをするのか、動線や生活スタイルを見直してみてください。

一般的に大人1人が通る幅は60cm。物をもって歩く場合は75cm以上あるのが理想的といわれています。椅子に座った状態で後ろを人が通る場合には、テーブルから壁面まで1mほど空間を空けておいたほうがいいそうです。

確かに。椅子を引いたら壁に当たって立ち上がりにくいとか、ソファを置いたら歩きづらくなって窮屈!なんていう事態は避けたいですよね。

 

ポイント2

動線をシミュレーションする

 

動線の種類もいくつかあります。

家事動線、通勤動線、衛生動線、来客動線、さまざまなシーンで人の動きを想像することが大切。特にダイニングテーブルの周りは、頻繁に人が通るため動線の確保は必須です。

まずは、頻度の高い家事動線を優先に考えてみるといいでしょう。特にキッチンからダイニングへの動きの邪魔にならないか、回遊性をチェックしてみてください。

回遊性については、家族の人数によっても変わってきます。特にバタバタする朝の支度をイメージしてみてください。

ダイニングテーブルのどこに誰が座るのか、どういう動きをするのかを想像して、家族みんながストレスフリーに生活できる配置を実現させたいですね。

 

ポイント3

省スペースが目的なら形で選ぶ

 

スペースを確保しづらい場合は、家族の人数や来客によってテーブルの大きさが変えられるフレキシブルなタイプを選ぶのも一案です。

ソファに天板がついてテーブル代わりになるソファテーブルも省スペースになっておすすめ。

CONNECTソファー & テーブル VITA

 

CONNECTソファー & テーブル VITA

 

ダイニングテーブルの天板は長方形や正方形が多いですが、小さなお子さんがいる場合は丸型のものを選ぶ方も増えています。椅子を置く位置が自由なので、子どもとの距離を好きなように調節できるのが魅力。

長方形のテーブルだと動線が確保しづらい場合には、丸いダイニングテーブルにすることで、スムーズない動きがとれるかもしれません。

CONNECT一枚板テーブルケヤキ(納品事例)

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ポイントを3つに分けて紹介しましたが、何より一番大事なのは「気に入ったものを使うこと」と高橋さん。

ダイニングテーブルはLDKの顔。インテリア全体のイメージを決定づけるものでもあります。

これだ!と思う出会いがあったら、そのテーブルを軸にサイズの大きいものから順にイメージを固めていくのがいいかもしれませんね。

 

【参考】CONNECT

Instagram:https://www.instagram.com/connect.interior/

 

暮らしと家具の需要と変化

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ニトリ、IKEA、無印良品など、手ごろな価格で家具が手に入る時代。生活スタイルの変化によって、家具の需要もずいぶんと変化したように感じます。

 

名古屋市の老舗家具店「みずのかぐ」の高橋さんと、「暮らしと家具の需要と変化」についてお話してきました。

 

 

婚礼家具の黄金期! なんでも売れた時代

 

「みずのかぐ」の創業は1960年。ちょうど日本の高度経済成長期にあたります。一般家庭に洋家具が浸透し、生活様式も洋風化、家具産業が目覚ましく成長した時代です。

学校や会社もどんどん増えて、それにつれて家具産業もピークを迎えます。

 

「当時は何でも売れたと聞いています(笑)。家具屋の黄金期だったんじゃないでしょうか。婚礼家具の全盛期もあって、洋服箪笥、整理箪笥、和箪笥の3点セットは飛ぶように売れました」(高橋さん)

戦後のベビーブームで生まれた団塊の世代と呼ばれる人たちが1970年ごろに結婚適齢期を迎え、空前の結婚ラッシュが到来したことも追い風になっていたといいます。

国民の生活水準が向上し、結婚式や新生活への投資額も大きくなるとともに、その豪華さも競うようになりました。婚礼家具は嫁入り道具のメイン。華やかで豪華なものを持たせて嫁がせるのが親の誇りでもあった時代です。

「1990年ごろ、バブル期の手前までは婚礼家具は売れていた」と高橋さん。ただその後、住まいのスタイルが変わり、家具の需要も大きく様変わりします。

 

 

LDKの浸透で家具の需要に大きな変化

 

団塊世代の結婚ラッシュと高度成長期の流れのなか、住宅不足を補うように団地が形成されはじめ、建売住宅の建築が勢いを増します。狭いスペースをやりくりするなかでLDKという間取りが広まります。

「平成に入ると完全にLDKの時代に変わっていましたね。キッチンとダイニングが一体化。リビングにはローテーブルとソファを置くという暮らしが定着したように思います。

床は全面フローリングになり、LDKのつながりのある間取りが若い人たちに好まれるようになりました。

新築の家では洋服ダンスはクローゼットに代わり、食器棚も作り付けのケースが増えて、婚礼家具はだんだん衰退していきました」と高橋さん。

「まとめてド~ンと買うというより、1点ずつ好きなものを吟味して買いたいっていう人が増えましたよね。婚礼家具は親が買ってくれるものだったけれど、今は限られた居住スペースだからこそ、自分たちの好みで決めたいという人が多いと思います。そういう人たちに寄り添った提案ができるかどうかが、家具店の勝負どころなんじゃないかな」(高橋さん)。

 

 

オリジナルブランドで勝負する時代へ

 

2020年のコロナ禍を経て、一時的なマイナス要素があったものの、家具・インテリアの販売市場は伸びています。総務省の調査によれば、家具への家計支出額は前年比を上回っていることがわかります。

 

コロナ禍をきっかけに暮らしを見直す人は多かったですよね。そうした背景から、大手量販店やネット販売に注力してきた家具店などが好調だったようです。

 

「コスパ重視の人、ブランド好きな人、個性重視の人など、好みはさまざま。多様化の時代にどんな提案ができるのかが家具店の力の見せどころかなと思います」と高橋さん。

 

https://item.rakuten.co.jp/mizunokagu2/c/0000000117/

ニーズに対応するため、「みずのかぐ」では、オリジナルブランドの開発を続けています。

高橋さんが手掛ける「CONNECT」は、オリジナルのオーダー家具を扱うショップや、一枚板を再生し利活用する「rewood」、北欧デザインオリジナル輸入家具ブランド「NORTE」を展開しています。

 

「ダイニングテーブルやソファなど、暮らしのインテリアをトータルで提案できるのが家具店の強み。ネットの販売方法も含めて、工夫しながら時代にのっていかないと!と思っています」

 

「仕入れて売っていた時代は終わった」と高橋さん。これからは、中小規模の家具店もオリジナルブランドで勝負する時代なんですね。

 

【参考】

CONNECT https://connect-m.jp/

ウレタン塗装とオイル塗装の違いとは? 失敗しないダイニングテーブルの選び方

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ダイニングテーブルはLDKの顔ともいえる重要な要素。選ぶものによって部屋の印象は大きく変わるため、慎重に選びたいですよね。

 

ダイニングテーブルには主に、ウレタン塗装とオイル塗装の2種類があります。塗装といっても色をつけるわけではなく、無色透明なので一見わかりにくいかもしれませんが、質感には大きな違いがあります。

無垢材のテーブルを検討しているのなら、自然の風合いを楽しめるオイル塗装がおすすめ。とはいえ、どういう違いがあるの?という方もいらっしゃいますよね。

CONNECT https://connect-m.jp/

 

ウレタン塗装とはウレタン樹脂による塗装のこと。木材の表面に樹脂の塗膜を作るので、耐水性に優れているのが特徴です。一方、木そのものの風合いを楽しめるのがオイル塗装の特徴。コーティングされていないので木の呼吸を妨げず、自然の温もりや手触りを感じることができます。

 

両者の特徴とメリットとデメリットを比較してみましょう。

 

ウレタン塗装 オイル塗装
塗装方法 ウレタン樹脂で塗膜を形成する 塗膜を形成せず、木肌表面にオイルを染みこませる
耐水性 撥水性があり、水に強い すぐに拭き取らないとシミになりやすい
耐久性 変化はゆるやかだが、劣化すると塗膜がはがれることがある 経年によって色褪せがある
硬度・傷のつきやすさ 塗膜の硬さ。

傷ができると白濁して目立ちやすい

木地の自然な硬さ。

傷やへこみができやすい

見た目・質感 やや光沢あり。つるつるした触り心地 自然な風合い。しっとりしたナチュラルな手触り
補修・修理 専門業者に依頼 自分で修復ができる

 

オイル塗装をおすすめする理由

 

よく気にされるのが「傷のつきやすさ」かと思います。

ウレタン塗装は傷がつきにくく水にも強いので、使いやすそうな気がしますが、いったん傷がつくとかなり目立ちますし、自分で修復できないのがネック。オイル塗装は傷はつきやすいですが、サンドペーパーで削れば目立たなくなります。

オイル塗装をおすすめする理由として、もう1つお伝えしたいことがあります。

木は呼吸しています。ウレタン塗装は塗膜によってその呼吸を妨げます。木を変化させにくくする(劣化をゆるやかにする)というメリットはあるのですが、天然素材の魅力という意味ではやはりオイル塗装をおすすめしたくなります。

木は家具に加工された後も、空気を吸って吐いて私たちと同じように呼吸しています。呼吸によって伸縮するので反ったり割れたりすることもあります。傷つきやすいのもデメリットに感じるかもしれません。でも、無垢の木は表面を削ることで新品同様にきれいになります。傷も愛着のひとつ。簡単に修復ができるので気にせず楽しんで使ってみてください。

CONNECT https://connect-m.jp/

 

~余談~

昔、祖父の家から引き取ってきた座卓。分厚いウレタン塗装がちょっと嫌だなと思いつつ、捨てるのも忍びないのでなんとか削って使えないものかと、電動サンダーでウレタン塗装をはがしてみた経験があります。

結果は見事に失敗。

ウレタン塗装って簡単にはがれるものじゃないんだな~と実感しました。素人には難しすぎました。

今わが家のダイニングにあるのは一枚板のオイル塗装のテーブルです。傷もシミもたくさんありますが、全然気にならないんです。たぶん経年変化の色褪せと傷がいい具合にマッチしているからだと思っています。

「シミもシワも傷もあるけど、いい歳のとり方してるな~」という感じでしょうか。人に対してもそう感じるとき、ありませんか?

やたら年齢を気にして若見えメイクに励むより、シミもシワもあるけれど堂々と立っている、そんな凛とした雰囲気をわが家のテーブルに感じています。

 

【参考】

CONNECT

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木製家具。傷やシミがついた時のお手入れ方法

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木製家具、買った後のメンテナンスはどうしたらいいの?と思っている方も多いのではないでしょうか。

長く付き合っていくものだけに、正しいお手入れ方法は知っておいて損はありません。

無垢材の日常的なお手入れ方法については、以前の記事「無垢材の魅力とお手入れ方法」

で確認していただくとして。大事なテーブルにお子さんが落書きをしてしまったとか、大きな傷がついてしまったというアクシデントはよくあること。今回は、そんなときの対処法をご紹介したいと思います。

とその前に、おさらいをしておきましょう。

ご自宅の家具がどういう素性のものか、確認しておく必要があります。

 

◆まずは材質をチェック

木製家具には大きく分けると「無垢材」と「突板」の2種類があります。無垢材は木をそのまま使用したもの、突板は人工の芯材に薄い木のシートを貼ったもの。(詳しくはコチラ「知っておきたい「無垢材」と「突板」の違い」

突板の家具は、傷がつくと芯材が見えてしまったり、貼り付けたシートがはがれてしまったりして、自分ではなかなか修復しづらいのが難点。比較的安価なこともあり、自分で修復するというよりは買い替えを選択することが多いのではないでしょうか。

一方、無垢材は傷やシミがついても自分でお手入れして修復することが可能です。

傷や割れも味わいのひとつに。育てていく楽しみを味わえるのが無垢材の魅力です

 

◆塗装をチェック

無垢材のなかでもウレタン仕上げかオイル仕上げかでメンテナンスの方法が変わります。まずは表示ラベルなどで表面塗装について確かめてみてください。

 

<ウレタン仕上げ>

・表面をウレタン塗料の被膜で覆ったもので、傷や汚れが付きにくいのが特長

・定期的なメンテナンスは不要

・木の割れや反りが起きにくい

・被膜に傷がつくと目立ちやすく自分では修復できない

ウレタン塗装のテーブルは、樹脂被膜で覆われていて見た目に艶があるのが特徴です

 

<オイル仕上げ>

・木が呼吸している(伸縮と膨張を繰りかえす)ため、反りや割れの可能性がありますが、使い込んでいくと味わい深さが出るのが特長

・傷や汚れがなくても半年に一度はメンテナンスをするのが望ましい

・自分で傷やシミの修復が可能

 

ざっくりとこんな違いがあります。

 

前置きが長くなってしまいましたが、ここから本題。無垢材に傷やシミがついてしまったときの対処法をご紹介します。

 

【用意するもの】

・サンドペーパー(中目・細目)

・当て木

・蜜蝋ワックスや家具用のオイル(家にあるオリーブオイルやエゴマ油でも代用可能)

・ウエスなど拭き取り用の布

 

 

①当て木にサンドペーパーを巻き、家具の表面を磨きます。最初は目の粗い中目、仕上げに細目を使います。傷やシミになった場所だけでなく、傷の周辺もなじませるように少し広めにかけるのがおすすめ。

②硬く絞った布で表面を拭き取り、完全に乾燥するまで1時間ほど置きます。

③別の布にワックスまたはオイルを含ませ、全体に塗り込みます。少し力を入れて木目に沿って全体に塗り広げましょう。途中で中断するとムラになることがあるので、最後まで一気に塗るのがコツです。塗り終わったら馴染むまで10分程度放置します。

④最後は乾いた布で余分な油分を拭き取って完了です。

 

ワックスやオイルを塗った直後にテーブルに何か置いたりするとその部分だけはがれてしまうので要注意。よく乾いてから使用してください。乾燥しやすい晴れた日に作業するのがおすすめです。(ま)

 

 

知っておきたい「無垢材」と「突板」の違い

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「無垢」と「突板」は、家具に使われる素材のなかで特に目にすることの多い用語です。この2つの違い、みなさんはご存じでしょうか。

無垢とはその名の通り、まじりけがない木材のこと。森から切り出した木をそのまま使った木材のことをいいます。製材加工をして形を整えたり削ったりはしますが、木をまるごと使っているのが無垢材です。

▲無垢材のテーブル(rewoodプレミアムテーブル)

無垢材はなんとなく知っているけど、突板は知らないという方も多いのではないでしょうか。そもそも読み方もトツバン?トッパン?とわかりにくいですよね。正解は「ツキイタ」です。

突板は、0.2ミリほどの厚みにスライスした木のシートを芯材となるベニヤや板の表面に張り付けたものを指します。一見“木の家具”のように見えますが、実際は“木の風合いを感じられる家具”という違いがあります。

では、それぞれについてのメリットデメリットって何なんでしょう。

 

無垢家具のメリット

・経年変化によって味わい深くなる

・傷も味となる

・ヤスリがけで傷を直すことができる

・調湿作用がある

・重厚感があって頑丈

無垢家具のデメリット

・天然木そのもののため継ぎ目がある

・膨張と収縮がおこりやすく割れやヒビが入ることも

・傷やシミがつきやすい

・重い

・価格が高いものが多い

 

突板家具のメリット

・整った木目

・価格が手ごろなものが多い

・軽量で持ち運びが楽

突板家具のデメリット

・表面のシートが剥離する可能性がある

・修理が難しい

ウッドショックやコロナ禍の影響で無垢材の価格が高騰しているのは事実。お手頃価格の突板家具を検討する人も多いですよね。

ここでもう1つ頭に入れておいた方がいいのが突板の芯材について。よく使われるのがMDFという素材で、原料となる木材チップをさらに細かくし、接着剤で固めてボード状にしたものです。接着強度の高い石油系物質を使った接着剤を使用しているものもあり、こうしたものに含まれる化学物質は、アレルギーの原因になるともいわれているので避けたいところ。

ただ、最近では環境への意識の高まりから化学物質の放出を抑えた接着剤を使用する動きも広がっています。好みが変わったときに買い替えが比較的簡単にできるという点は、突板家具のいいところでもあります。きちんと調べて用途にあったものを選んでみたいですね。

無垢材か、突板か―。悩みどころではありますが、一生ものには無垢、よく動かすものには取り回しの効く突板家具と、使い分けをするのも一案かと思います。

自分がどんな生活をしたいのか、何に重点をおきたいのか、しっかりと考えて家具選びをしてみてくださいね。(ま)

 

テーブルと椅子の「差尺」のお話

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以前、「テーブルの高さについての豆知識」について書きましたが、今回はそれに絡んで“差尺(さじゃく)”について紹介してみようと思います。

差尺とは、テーブルの天板と椅子の座面の高さの差のこと。
差尺が小さすぎると足が窮屈、逆に大きすぎるとテーブルが高く感じられて疲れてしまいます。

今みなさんが座っている環境はどうですか?「なんか肩が凝る」、「リラックスできない」、「落ち着かない」と感じる人は、テーブルと椅子の高さのバランスが崩れているのかもしれません。
気になる方は、一度差尺を測ってみてはいかがでしょう。

最適な差尺をはじき出す計算式はこちら。

差尺(cm)={(身長×0.55)÷3}-2~3(cm)

身長×0.55とは標準的な座高を指します。座高を3で割って、…計算するのはめんどうですね(笑)。そうですね、例えば160cmの人だと座高88cm。これを3で割ると約29cm。最後にくっついている2~3cmというのは、食事やリラックスしたい時など、シチュエーションによって使い分けるという感じ。

まとめると、身長160cmの人に最適な差尺は、仕事モードの時は29cm、食事やリラックスモードの時は27~26cmとなります。ダイニングテーブルの標準的な高さは70cm前後なので、椅子の座面の高さは41~44cmのものを選ぶといいということになりますね。

▲足が窮屈に感じられるときは差尺を見直してみて

 

差尺があっていない場合、どんなことが起こるのか―。食事時をイメージしてみてください。

差尺が大きい:椅子が低く、テーブルに腕を載せたときに肩があがって疲れます。奥のおかずに手を伸ばし辛いですよね。子どもの食事の介助もしにくくなります。

差尺が小さい:椅子の座面が高すぎると、顔からテーブルまでの距離が遠くなります。テーブルが低く感じられるということです。この姿勢だと、食事の時どうしても前かがみになってしまい、姿勢が悪くなります。

ただ、同じテーブルを共有する家族の中でも身長差がありますよね。その場合は、椅子の高さを調整するのが合理的かもしれません。

① 椅子の座面にクッションや座布団を敷いて調整する。
② 家具用のフェルトを椅子の脚に張る。
③ 椅子の脚カットを依頼する

考えられる方法としてはこんな感じでしょうか。

① は、おそらくみなさん試していらっしゃると思います。
② のフェルトは手軽にできるのでおすすめ。2枚、3枚重ね張りをして微調整できるのもメリット。
③ は少しハードルが高いかもしれませんね。カットすることでデザイン性が損なわれるものもありそうですし。少し削るくらいなら、やってみてもいいかもしれません。ただ、4本の脚を均等に切るのは素人には難しいので、家具店などに相談してみるのがおすすめです。

たかが数cm、されど数cm。テーブルと椅子の高さは、意外と快適性に大きく影響するので、これから家具を買う人は“差尺”というキーワードをぜひ頭に入れておくといいかもしれません。

ちなみに、家具業界では子どもに大人の椅子はタブーなんだそう。子どもには成長によって高さを変えられる、子ども用の椅子をしっかり選んでくださいね。(ま)