トレーラーハウスは日本で本当に合理的?

最近、「トレーラーハウス」という言葉を目にする機会が増えてきました。簡単に言うと、タイヤが付いている移動式の家といった感じでしょうか。
一定の条件を満たせば固定資産税や不動産取得税がかからず、自走できない構造のため自動車税の対象にもならないケースがある──こうした点が注目され、関心を集めている理由のひとつともいわれています。日本でも、2016年あたりから少しずつ需要が伸び、動かせるセカンドハウスとして購入する人もいると聞きます。
一方で、「ハードルが高そう」「本当に住めるの?」と感じている人も少なくないはず。実際、トレーラーハウス文化が根付いているアメリカやオーストラリア、ヨーロッパと比べると、日本ではまだ一般的とは言えないが現状のようです。
トレーラーハウスは日本でも使える。ただし“境界線”がある

日本においてトレーラーハウスを生活の場として利用することは可能です。ただし、その扱いが「車両」なのか「住居」なのかによって、適用される法律やルールが大きく変わります。
トレーラーハウスの魅力としてよく挙げられるのが、次のような点です。
■メリット
- 固定資産税がかからない
- 不動産取得税がかからない
- 建築確認が不要
- 市街化調整区域にも設置できる場合がある
- 建蔽率の上限に達している土地でも設置可能なケースがある
- 基礎工事が不要
一方で、注意すべき点も少なくありません。
■デメリット
- 車両扱いとなるため車検が必要
- 自動車税や重量税が発生する場合がある
- 電気・水道・下水などのインフラは着脱可能な仕様にする必要がある
- けん引車両の手配や運搬費が高額になることがある
- 常に「移動可能な状態」を保つ必要がある

ざっと並べてみましたが、正直なところ車両とみなされるか、建築物(住居)とみなされるかは非常に微妙なラインにあります。現行法では明確に整理されていない部分も多く、自治体ごとに判断が分かれてしまうのが現状です。
そのため、導入を検討する際には、必ず事前に自治体や専門家へ確認することが必要となります。
それって、本当に必要?
トレーラーハウスの本体価格は、仕様にもよりますが、おおよそ700万〜1,000万円程度が相場といわれています。これに加えて、運搬費用が50万〜100万円ほどかかることもあり、インフラ整備費用や維持費も別途考慮する必要があります。
さらに、先に書いたようにトレーラーハウスが「住宅」と判断されてしまうと、想定していた税制上のメリットが受けられなくなる可能性もあります。そんなリスクを避けるためにも、事前確認や調整にはそれなりの手間と時間がかかります。

こうしたコストや労力を踏まえたうえで、「それでも自分にはトレーラーハウスが必要なのか」「別荘として、本当にこの形が合っているのか」を一度立ち止まって考えてみることも、大切なプロセスなのかもしれません。
憧れだけで進めるのではなく、現実的な視点を持って検討すること。それが、後悔のない選択につながります。
日本で注目したい“木の小屋”という選択肢

自宅以外にもう1つ自由にできる場所があったらいいな~くらいの人にとっては、もっとライトな選択肢として、「動かせる小屋」というのも検討材料としておすすめです。
例えば「コダマベース」という小屋は、岐阜県東白川村の東濃ヒノキやスギをつかった純国産木造のタイニーハウス。
こちらは、10㎡以内の建物(小屋)となるため、トレーラーハウスと違い、住居とみなされることはありません。
メリットをまとめてみると
■メリット
・固定資産税不要
・確認申請不要
・けん引車不要(トラックで運搬)
・駐車場一台分のスペースに設置可能
・断熱材標準装備
・設置場所の移動が可能
という手軽さ。

「コダマベース」の場合、室内の面積は5.5帖なので、生活の場というよりは1つの独立した部屋というイメージ。実際に、子ども部屋や仕事部屋としてオーダーする人も多いそうです。
今の住居を増築となると建築申請も必要となり、費用がかさみがちですが、設置するだけで完成する小屋なら、そんな心配もしなくて済みます。
基礎工事不要で届いたその日からすぐ使える、さらに本体価格300万円台という手軽さがメリットといえそうです。
ちなみに、コダマベースのシリーズには、「コダマカーゴ」というトレーラータイプの小屋もあります。けん引免許不要で、自分の車に付けて、行きたいこところへすぐに出発できるのが魅力。動かせるトレーラータイプの自由さと、アウトドア用の部屋を併せ持ったこのタイプは、アクティブなファミリー層に人気なのだとか。

暮らし方が多様になった今の日本では、こうした別荘感覚で使える小さな小屋というのも、住まいのオプションとして捉えられているのかもしれませんね。

「家以外に “もうひとつの居場所”があったらいいな」そんな人たちにちょうどフィットする空間って実はこんな感じなのかも、と想像していますが、みなさんの理想はいかがですか?
































































































