木製家具。傷やシミがついた時のお手入れ方法

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木製家具、買った後のメンテナンスはどうしたらいいの?と思っている方も多いのではないでしょうか。

長く付き合っていくものだけに、正しいお手入れ方法は知っておいて損はありません。

無垢材の日常的なお手入れ方法については、以前の記事「無垢材の魅力とお手入れ方法」

で確認していただくとして。大事なテーブルにお子さんが落書きをしてしまったとか、大きな傷がついてしまったというアクシデントはよくあること。今回は、そんなときの対処法をご紹介したいと思います。

とその前に、おさらいをしておきましょう。

ご自宅の家具がどういう素性のものか、確認しておく必要があります。

 

◆まずは材質をチェック

木製家具には大きく分けると「無垢材」と「突板」の2種類があります。無垢材は木をそのまま使用したもの、突板は人工の芯材に薄い木のシートを貼ったもの。(詳しくはコチラ「知っておきたい「無垢材」と「突板」の違い」

突板の家具は、傷がつくと芯材が見えてしまったり、貼り付けたシートがはがれてしまったりして、自分ではなかなか修復しづらいのが難点。比較的安価なこともあり、自分で修復するというよりは買い替えを選択することが多いのではないでしょうか。

一方、無垢材は傷やシミがついても自分でお手入れして修復することが可能です。

傷や割れも味わいのひとつに。育てていく楽しみを味わえるのが無垢材の魅力です

 

◆塗装をチェック

無垢材のなかでもウレタン仕上げかオイル仕上げかでメンテナンスの方法が変わります。まずは表示ラベルなどで表面塗装について確かめてみてください。

 

<ウレタン仕上げ>

・表面をウレタン塗料の被膜で覆ったもので、傷や汚れが付きにくいのが特長

・定期的なメンテナンスは不要

・木の割れや反りが起きにくい

・被膜に傷がつくと目立ちやすく自分では修復できない

ウレタン塗装のテーブルは、樹脂被膜で覆われていて見た目に艶があるのが特徴です

 

<オイル仕上げ>

・木が呼吸している(伸縮と膨張を繰りかえす)ため、反りや割れの可能性がありますが、使い込んでいくと味わい深さが出るのが特長

・傷や汚れがなくても半年に一度はメンテナンスをするのが望ましい

・自分で傷やシミの修復が可能

 

ざっくりとこんな違いがあります。

 

前置きが長くなってしまいましたが、ここから本題。無垢材に傷やシミがついてしまったときの対処法をご紹介します。

 

【用意するもの】

・サンドペーパー(中目・細目)

・当て木

・蜜蝋ワックスや家具用のオイル(家にあるオリーブオイルやエゴマ油でも代用可能)

・ウエスなど拭き取り用の布

 

 

①当て木にサンドペーパーを巻き、家具の表面を磨きます。最初は目の粗い中目、仕上げに細目を使います。傷やシミになった場所だけでなく、傷の周辺もなじませるように少し広めにかけるのがおすすめ。

②硬く絞った布で表面を拭き取り、完全に乾燥するまで1時間ほど置きます。

③別の布にワックスまたはオイルを含ませ、全体に塗り込みます。少し力を入れて木目に沿って全体に塗り広げましょう。途中で中断するとムラになることがあるので、最後まで一気に塗るのがコツです。塗り終わったら馴染むまで10分程度放置します。

④最後は乾いた布で余分な油分を拭き取って完了です。

 

ワックスやオイルを塗った直後にテーブルに何か置いたりするとその部分だけはがれてしまうので要注意。よく乾いてから使用してください。乾燥しやすい晴れた日に作業するのがおすすめです。(ま)

 

 

Matsuoライタープロフィール
古道具や古着、古民家など“お古”に惹かれるライター。雑誌、webを中心にまちづくり、ものづくり、グルメ、音楽、著名人インタビューなど多ジャンルの取材・執筆を手がけています。生活者の視点で、身の回りの“木”に関する話題をお届けしていきます。

水野 照久監修者
名古屋で創業60年を迎える家具店の代表。2代目代表として約30年「家具は人をシアワセにする」を理念として、木を素材としたいくつかのブランドをプロデュースし、新しいモノづくりにデザイナーと作り手と取り組む。