rewoodの幸せの鳥「Living_bird」。 廃材に新しい“いのち”を

投稿日カテゴリーALL BLOGBREAK OUTDIY

幸せの象徴 “鳥”をモチーフにした「Living_bird」

さて、画像のこちら、何だかわかりますか?

実はこれ、座敷机の脚なんです。

 

座敷机は、昔ながらの和風住宅の客間や居間に置かれて畳の上で使うための机のこと。どっしりした脚で「座卓」ともよばれています。

古くから日本に親しまれてきた座敷机ですが、生活スタイルの変化により和室が減ったことから、座敷机も不要なものとして廃棄されているのが現状です。この廃棄される座敷机の脚を使って作られたのが「Living_bird」。可愛らしいフォルムでおうちを彩ってくれそうなアイテムですよね。

天然の木ならではの温もりを感じられる「Living_bird」。幸せを呼ぶ象徴と言われる「鳥」をモチーフに3タイプつくられています。

 

rewood 「Living_bird」

 

 

優しい人が集まる場所に―。「Swallow(燕~ツバメ~)」

rewood 「Living_bird」

 

昔からツバメが巣をつくると商売が繁盛するという言い伝えがありますよね。さらに、ツバメは自分を守ってくれそうな優しい人のところに巣をつくるともいわれています。つまり、ツバメがいるところには優しい人が集まり幸せが訪れるということ。

どんな角でも自立するデザインも秀逸ですよね。どこに置くか考えるのが楽しくなりそうなアイテムです。

 

 

“森の賢者”をモチーフにした「Owl(梟~フクロウ~)」

rewood 「Living_bird」

 

「福老」=豊かに年を重ねる

「不苦労」=難を逃れる

として、古来の人々もフクロウを身近に置いていたといいます。アイヌや西洋の神話には守り神としても登場するフクロウ。一家の守り神としてお部屋に置いてみたくなります。

 

夫婦円満の象徴「Crane(鶴~ツル~)」

rewood 「Living_bird」

 

鶴の夫婦は仲が良く一生連れ添うことから「夫婦鶴(めおとづる)」と呼ばれ、昔から夫婦円満の象徴とされてきました。“鶴は千年”という言葉もあるように「長寿」を象徴する鳥でもあります。

「鶴九皐に鳴き声天に聞こゆ」(つるきゅうこうになき こえ てんにきこゆ)ということわざがありますが、高く響き渡る声は深い谷底からでも天に届くという意味で、身を隠しても名声が広がるというたとえでも使われます。

天にもつながる神聖な声をもつ鶴。大切な人への贈り物としても喜ばれそうです。

 

貴重な一枚板を無駄にはしない。rewoodの試み

「Living_bird」を手掛けるのはrewood。日本各地で不要とされた座敷机を救出し、今の暮らしに寄り添うアイテムへとつくりかえる活動をしています。

そもそも座敷机は、樹齢200年をこえる木から作られています。一枚板でできた天板は、一本の丸太から切り出した贅沢なもの。自然がつくりだした貴重な資源です。

1990年~2000年ごろ一枚板ブームがおこり、約30万台もの座敷机が生産されました。それが、時代の移り変わりとともに廃棄されている―なんとも悲しい現実です。

「Living_bird」は、こうした廃棄される座敷机の脚を再利用しています。

材質はブビンガとタガヤサンという木材。ブビンガは赤みがかった色と美しい縞模様が特徴。タガヤサンは、漢字で書くと「鉄刀木」。紫檀、黒檀と並び「三大唐木」のひとつで高級家具に使われてきました。現在は流通量が少なく、貴重価値の高い銘木です。

一枚板でできた座敷机って、かなり貴重な材でできていたんですね。

 

 

 

rewood 「Living_bird」

 

貴重な地球の資源を再利用することは、現代に生きるわたしたちの使命といえるかもしれません。新しく生まれ変わった“幸せの鳥たち”。家族の幸せを見守るアイテムとして、新築のお祝いやお子様誕生のお祝いなんかにも喜ばれそうですね。

 

【参考】

rewood https://re-wood.jp/

 

Matsuoライタープロフィール
古道具や古着、古民家など“お古”に惹かれるライター。雑誌、webを中心にまちづくり、ものづくり、グルメ、音楽、著名人インタビューなど多ジャンルの取材・執筆を手がけています。生活者の視点で、身の回りの“木”に関する話題をお届けしていきます。

水野 照久監修者
名古屋で創業60年を迎える家具店の代表。2代目代表として約30年「家具は人をシアワセにする」を理念として、木を素材としたいくつかのブランドをプロデュースし、新しいモノづくりにデザイナーと作り手と取り組む。