部屋の印象は木材で決まる!?「世界三大銘木」とは

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部屋の印象を左右するのが家具。どんな色味の素材を組み合わせるかで、だいぶ変わってきますよね。家具に使用される木材のなかでも「世界三大銘木」とよばれるものがあります。聞いたことはあるけど、どういった性質なのか知らないという人も多いのでは? それぞれの特徴について紹介するので、参考にしてみてください。

■マホガニー

 古くは宮殿の装飾などにも使用された木材。原産国は西インド諸島で、現在は植林により中南米にも広く分布しています。

深みのある色と高級感のある縞目模様が特徴で、加工のしやすさから、フローリングや建材、家具以外にギターなどの楽器にも使用される木材です。

キューバンマホガニー、ホンジュラスマホガニー、メキシコマホガニーといった種類がありますが、最近ではワシントン条約によって天然木の取引が制限され、希少材となりつつあります。経年変化により、深みが増していくのも魅力となっています。

 

■ウォールナット

クルミ化の植物で、主にアメリカ東部やカナダに広く分布しています。現在世界で流通しているのはブラックウォールナットやアメリカンウォールナットと呼ばれるもの。適度な油分を含んでいるため、艶があり、重厚感のある落ち着いた色と美しい木肌をもつことから、西洋では“富の象徴”とされていたこともあるほどの高級木材です。

耐久性に優れているためキズやへこみになりにくく、小さな子どもやペットがいる家には向いている木材といえそうです。お部屋にヴィンテージ感を出したい時におすすめ。

 

 

■チーク

▲チーク材を使ったヘリンボーン柄のフローリング

最近人気のヴィンテージ北欧家具によく使用される木材です。ミャンマーやインドネシアなどに分布し、東南アジアやインドでは宮殿や寺院などに古くからチーク材が使用されてきました。チーク材の油分に含まれるテクトキノンという成分には腐食や虫を防ぐ効果があるため、腐りにくいのが最大の特徴。あの豪華客船「クイーンエリザベスⅡ世号」の内装やデッキにも使用されていたことでも知られています。

伐採したばかりのものは水分を多く含み、家具には不向きとされていますが、十分に乾燥したものは安定性と耐久性が高まるため、チーク材は古いほうが価値があるとされています。

木目の美しさや反り・割れに強いことからフローリングにも向いています。色むらのある材を使って、ヘリンボーン柄に仕上げるのも個性が際立ちます。

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デザインや色も大事ですが、木材の特徴を知ることで家具選びはもっと楽しくなるはず。ヴィンテージ感、北欧スタイル、古民家レトロ、ナチュラルなど、好みのテイストと経年変化も視野に入れて、木材から家具を選んでみてはいかがでしょうか。

ちなみに、私が使っているアコースティックギターはマホガニー。年を重ねるごとに色合いだけでなく音も深みを増していくんです。木って奥が深いですね。(ま)

 

 

Matsuoライタープロフィール
古道具や古着、古民家など“お古”に惹かれるライター。雑誌、webを中心にまちづくり、ものづくり、グルメ、音楽、著名人インタビューなど多ジャンルの取材・執筆を手がけています。生活者の視点で、身の回りの“木”に関する話題をお届けしていきます。

水野 照久監修者
名古屋で創業60年を迎える家具店の代表。2代目代表として約30年「家具は人をシアワセにする」を理念として、木を素材としたいくつかのブランドをプロデュースし、新しいモノづくりにデザイナーと作り手と取り組む。