子ども用の椅子の選び方 ~ベビー編~

投稿日カテゴリーALL BLOGテーブルと椅子

子どもの成長って本当に早いですよね。
生後6ヶ月ごろにはお座りができるようになり、はいはいできるようになったと思ったら、1歳くらいで歩き始めます。その頃には座って離乳食が食べられるようになりますよね。
そこで必要になってくるのが子ども用の椅子です。

ベビーチェアには大きく分けてローチェアタイプ、ハイチェアタイプの2種類があります。

生後6ヶ月前後のベビーは、ずり落ちる心配の少ないベルトやテーブルが付いているローチェアタイプが便利です。座卓で食事をしている方は、豆椅子と呼ばれる小さなパイプ椅子を使っている人も多いかもしれません。

続いて、ハイチェアの場合。こちらは幼児期のみ使えるタイプのものと、大人になっても使えるタイプがあります。大人になっても使えるものは、身長に合わせて足を載せる板と座面の位置を変えられるようになっています。足の裏がしっかりつく高さに足置きを変えることができるので、自然と姿勢が整い、食事の際、噛む力を支えることにもつながります。ダイニングテーブルで食事をしている場合は、家族と同じ目線で食卓を囲めるのもメリットですね。

どちらのタイプもテーブルが付属しているものもありますが、テーブルは取り外し可能なタイプを選ぶほうがおすすめ。家族と同じテーブルで食べられるようになれば不要になるほか、食べこぼしなど汚れがひどい場合は丸洗いできるのでお手入れが簡単です。

子ども用の椅子は、ダイニングやリビングなど、毎日目につく場所に置くもの。機能だけでなく、インテリアの調和にも配慮が必要です。インテリアに合わせたデザインや色、素材を選ぶことで、部屋の統一感が生まれます。


▲木製のベビーチェアなら経年変化も楽しめます。アンティーク調のインテリアとも相性がいいはず

また、小さなころから本物に触れることは大切なこと。五感が研ぎ澄まされたベビー期は、特に肌触りには敏感です。
軽量で持ち運びしやすいプラスチックやアルミ、スチール製など、世の中にはさまざまな素材の椅子が溢れていますが、できることなら天然素材のものを選んでほしいと思います。

天然の木材で作られた椅子は、自然素材の心地よさを感じることができるだけでなく、モノを大切に扱う心を育むというメリットもあります。

安全面、素材のほか、対象年齢や耐荷重量なども確認しつつ、それぞれのライフスタイルに合ったものを選んでくださいね。

ちょっと大きくなった幼児期の椅子選びについては、また別の機会にご紹介してみようと思います。(ま)

テーブルと椅子の「差尺」のお話

投稿日カテゴリーALL BLOGインテリアの疑問・相談テーブルと椅子

以前、「テーブルの高さについての豆知識」について書きましたが、今回はそれに絡んで“差尺(さじゃく)”について紹介してみようと思います。

差尺とは、テーブルの天板と椅子の座面の高さの差のこと。
差尺が小さすぎると足が窮屈、逆に大きすぎるとテーブルが高く感じられて疲れてしまいます。

今みなさんが座っている環境はどうですか?「なんか肩が凝る」、「リラックスできない」、「落ち着かない」と感じる人は、テーブルと椅子の高さのバランスが崩れているのかもしれません。
気になる方は、一度差尺を測ってみてはいかがでしょう。

最適な差尺をはじき出す計算式はこちら。

差尺(cm)={(身長×0.55)÷3}-2~3(cm)

身長×0.55とは標準的な座高を指します。座高を3で割って、…計算するのはめんどうですね(笑)。そうですね、例えば160cmの人だと座高88cm。これを3で割ると約29cm。最後にくっついている2~3cmというのは、食事やリラックスしたい時など、シチュエーションによって使い分けるという感じ。

まとめると、身長160cmの人に最適な差尺は、仕事モードの時は29cm、食事やリラックスモードの時は27~26cmとなります。ダイニングテーブルの標準的な高さは70cm前後なので、椅子の座面の高さは41~44cmのものを選ぶといいということになりますね。

▲足が窮屈に感じられるときは差尺を見直してみて

 

差尺があっていない場合、どんなことが起こるのか―。食事時をイメージしてみてください。

差尺が大きい:椅子が低く、テーブルに腕を載せたときに肩があがって疲れます。奥のおかずに手を伸ばし辛いですよね。子どもの食事の介助もしにくくなります。

差尺が小さい:椅子の座面が高すぎると、顔からテーブルまでの距離が遠くなります。テーブルが低く感じられるということです。この姿勢だと、食事の時どうしても前かがみになってしまい、姿勢が悪くなります。

ただ、同じテーブルを共有する家族の中でも身長差がありますよね。その場合は、椅子の高さを調整するのが合理的かもしれません。

① 椅子の座面にクッションや座布団を敷いて調整する。
② 家具用のフェルトを椅子の脚に張る。
③ 椅子の脚カットを依頼する

考えられる方法としてはこんな感じでしょうか。

① は、おそらくみなさん試していらっしゃると思います。
② のフェルトは手軽にできるのでおすすめ。2枚、3枚重ね張りをして微調整できるのもメリット。
③ は少しハードルが高いかもしれませんね。カットすることでデザイン性が損なわれるものもありそうですし。少し削るくらいなら、やってみてもいいかもしれません。ただ、4本の脚を均等に切るのは素人には難しいので、家具店などに相談してみるのがおすすめです。

たかが数cm、されど数cm。テーブルと椅子の高さは、意外と快適性に大きく影響するので、これから家具を買う人は“差尺”というキーワードをぜひ頭に入れておくといいかもしれません。

ちなみに、家具業界では子どもに大人の椅子はタブーなんだそう。子どもには成長によって高さを変えられる、子ども用の椅子をしっかり選んでくださいね。(ま)