お正月の風物詩でもある鏡餅、みなさんのお宅ではどうされていますか?
地域によって異なりますが、末広がりの「8」をもつ12月28日から飾りはじめ、だいたい1月の中旬に鏡開きをするというのが一般的な風習ですね。
鏡餅は、その丸いフォルムから夫婦円満や家族の健康を祈る意味があるとされています。
「神道いろは」(神社本庁教学研究所監修)には、『正月に一年の無病息災を祈り、餅を食べる歯がための習俗が平安時代の貴族社会に見られた』と書かれています。
さらに、「和の行事を楽しむ絵本」(永岡書店出版、三浦康子著)の一節には
『鏡餅は、年神様へのお供え物であり、年神様が辿る場所です。
昔からかがみには神様が宿るとされているので「鏡餅」と呼ぶようになり、丸い形は昔のかがみが丸型だったことに由来しています。
また、餅は「望月(=満月)に通じて、円満も表します。大小2段に重ねるのは、月と太陽(=陰と陽の象徴)を表しているからだといわれています。
さまざまな縁起物を飾りつけ、床の間、神棚、台所など、年神様にいてほしい場所に供えます』
と紹介されています。
鏡餅は年神様をお迎えする場所。お正月の終わりに鏡開きをして年神様の恩恵を体内に取り込んでお見送りをする、というのが習わしだったんですね。
さて、本題。
ヒノキでできた鏡餅「コダマのヒノキ鏡餅」を紹介したいと思います。
岐阜県のロクロ職人さんが丁寧に手作りした木の鏡餅です。
ヒノキのいい香りとなめらかなフォルム。見るからに縁起がよさそうですよね。ヒノキは伊勢神宮や法隆寺など名だたる神社仏閣に使われています。本物のお餅のように食べることはできませんが、これなら年神様の居場所としてもふさわしいのではないでしょうか。
岐阜県の東濃地域で育った天然木をそのまま無塗装で仕上げているため、空気や人の手にふれて色が濃くなっていきますが、サンドペーパーで磨けばまた白いヒノキの木肌がよみがえります。こうして毎年気持ちをこめて磨いてお供えし、新しい年を迎えるというのもなかなかいいなぁと思いました。
鏡餅の飾りにも、さまざまな意味が込められています。
【裏白】シダ植物の葉。清廉潔白な心を表します。対になった葉模様から、夫婦仲むつまじく白髪になるまでの長寿を願います。
【譲り葉】新しい葉が出てから古い葉が落ちるので家系が続くようにとの祈りを込めて。
【橙】1本の木に何代も実がなることや、「だいだい」という読み方から、代々家が続くようにとの願いを表します。
ほかにも、昆布や柿などをお供えする地域もあるそうですよ。
昔は、新米で作ったお餅を鏡餅にしてお供えしていましたが、今は買ってきたパックの鏡餅で済ませているというご家庭も多いのではないでしょうか。手軽に用意できるのは大きなメリットですよね。鏡餅の由来や意味を振り返りつつ、それぞれのご家庭に合ったもので年神様をおもてなししてみてください。(ま)
コダマのヒノキ鏡餅
https://kodama-p.com/item/kodama_kagamimochi/