サザエさん一家「森林の環(もりのわ)応援団」に!
お茶の間でおなじみのサザエさん一家。
実は林野庁が推進する森林×脱炭素チャレンジの応援団として、2023年の4月から活動しているんです。
サザエさん一家といえば、波平さん、フネさん、マスオさん、カツオくん、ワカメちゃん、タラちゃんと、みんな海にまつわる名前ですよね。そんな一家がどうして森を応援するの?と疑問に思う人もいるかもしれません。
日本は国土の7割が森林という森林大国。古くから木材を住まいや道具に使うなど、豊かな森林資源に恵まれてきました。
森林を通った雨水は川へ流れ、そして海へと流れつきます。
海がいきいきと豊かであるためには、上流の森林もまた豊かであることが大切。「森は海の恋人」ともいわれるほど、その関係性は深いものなんです。
つまり森が豊かになるということは、サザエさん一家にとっても大切なことなんですね。
サザエさん一家も応援する森林×脱炭素チャレンジとは、森づくりなどを通して脱炭素社会の実現に貢献している企業の取組みを顕彰する制度のこと。サザエさん一家は林野庁が進める森林×脱炭素チャレンジの応援団「森林の環(もりのわ)応援団」として、イベントに参加したり有識者にインタビューしたり、表彰式に登場したりと精力的に活動しています。
【緊急対談】農林水産省×フグ田サザエ氏
「伐って、使って、植えて、育てる」でCO2吸収量を増加
日本の人工林の木は、伐り時を迎えています。
高度経済成長期に植えられた人工林は50年以上が経ち、高齢化。こうした木を伐って若い木を植えることで、二酸化炭素の吸収量をあげることができます。
伐った木は二酸化炭素を閉じ込めておく機能があるため、伐採した後も建物などに利用することで地球上の二酸化炭素を減らすことにもつながります。
「伐って、使って、植えて、育てる」森林資源の循環利用が林野庁の目指す理想。サザエさん一家が応援団となってくれたら、森に興味を持つ人が増え、森の役割に気づく人が増えるかもしれませんね。
アプリを使った森づくりも
森林×脱炭素チャレンジ2023では13社が受賞。トレーラーハウスや⽣活⽤品など間伐材を有効活⽤した製品の開発、独⾃の技術を⽣かした効率的な苗⽊⽣産、未利⽤材の⽊質バイオマス利用による資源の有効活用、アプリを活用した森づくりなどに取組んだ企業が受賞しました。
生活者である私たちが気軽に参加できる取組みも増えてきています。ポイントサービス「Ponta(ポンタ)」を運営する株式会社ロイヤリティ マーケティングのアプリ「Green Ponta Action」では、ユーザーが森林づくりを応援できる仕組み「森づくり応援プロジェクト」を始動。アプリ内でユーザーが森づくりに貢献するアクションを「宣言」。前日よりも宣言を増やすことを目標に掲げ、達成できた日数に応じて管理企業が森づくりを推進するというもの。ユーザーが思いを「宣言」するだけで気軽に森づくりに参加できる点が評価されました。
▲サザエさんと学ぼう!森林と木の話」。令和5年度こども霞が関見学デーのプログラムの様子。サザエさん一家との○×クイズや木工ワークショップが開催されました
自分の生活と森づくりってあまり関係なさそうだなと思う人もいるかもしれませんね。でも車を動かせばCO2が発生します。冷暖房、給湯、照明などの利用でもCO2は発生しています。日常生活に伴って排出されるCO2の7割が「食」「住」「移動」に関連するもの(※)。排出したCO2を吸収してくれる森林は、私たちの生活に直結していることがわかります
森を守ることは海を守ること。
私たちもサザエさん一家と一緒に、森づくり、森林資源の循環利用に意識を向けていきたいですね。
※令和2年「脱炭素型ライフスタイルの施策について」(環境省)
【参考】
サザエさん一家「森林の環応援団」活動記録(林野庁)
https://www.rinya.maff.go.jp/j/kouhou/230619.html